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November 06, 2004

書談『神はカオスに宿りたもう』

■「哲学者クロサキと工学者アイハラの『神はカオスに宿りたもう』」
 合原一幸・黒崎政男・高橋純・著
 1999年/アスキー株式会社

カオスを学ぶならまずこれでしょう。書店には見たらず、学習センターの図書室で借りてきた。

うーむ、相対論、量子力学ともに20世紀の大科学理論と言われるカオスを全く今まで勉強しなかったとは、不覚である。

だが、それは私のせいだけではない。
本書には、日本では1997年ころにカオス・複雑系ブームがおき、2,3年で収束してしまったと哲学者クロサキが述べている。
そうそう、そんな感じだった。フラクタルの方がわかりやすく(自己相似形)、マンデルブロー集合のきれいCGを見て満足みたいな。
(ちょっと流派が違うけど、ファジー理論の方が適度に根付いたよね。制御工学から見れば当たり前の理論なのだが)
科学を趣味ともしている私が見逃しても仕方がない、うーむ、苦しい言い訳だ。

山口昌哉の『カオスとフラクタル』(講談社ブルーバックス)を手にとっても、あまり読もうと思わなかったなあ。

そこへいくと、工学者アイハラは違う。修士のとき山口氏のロジスティック写像の論文を読んだのがこの道にいく契機になったらしい(本文には「ひとつの契機となった」と記載)。研究者にはこういう嗅覚が必要なのね。

本書に登場の山口氏と松本元氏は故人となっている。

一読すれば、カオス学の基礎がわかる、研究者の話がわかる(たぶん)というお得な本である(本文には「2時間でわかるカオス、のようなマニュアル本ではない」と記載)。

しかし、哲学者クロサキは本づくりがうまい。『哲学者はアンドロイドの夢を見たか』『ミネルヴァのふくろうは世紀末を飛ぶ』とか題名からして興味が湧く。ああ、こういうのは担当編集者が考えるのね。編集者に恵まれているということか。

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こういうことばかり書いていると、情緒のわからないバリバリの理系人間だと思われるかもしれないが(二値化すれば理系なのだが)、藤田宜永の『愛の領分』とか読んでる文学少女(?)の側面もあったりする。藤田の本は初めて読んだが、長編ラブストーリーはミステリと比べるとかったるいね。
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ところで、松岡セイゴウってほんとにあの千冊読んだのかなあ。目は通したかもしんないが、完読はしたのかなあ。科学書に関しては、ちょっと疑わしいと思うんだよね。あれってさ、書評っているより、本をネタにしてうんちくを語ってるような気がするが。プロの書評ってそういうもんなの?
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