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December 22, 2004

「特許って儲かるんですよね」

私が事務所に勤めてたときよく聞かれた。
なんかアイデアを考えてなにがしかの処理をすれば金が振り込まれるとでも思われていたのだろうか。まあ、そういうイメージを持たせるような商売をしている輩もいるわけだし。見分けつかんだろう。事務所仕事とはめちゃくちゃ地味なんだ。

つたない知識で一般の人の理解が得られるように説明した。だいたいの人が「そうだよね、そんなぼろい話あるわけないよね」と納得してくれる。困るのは、「実は私はすごいアイデアがある」と言い切る人である。希であるが。だいたい日用品に関わることなので「それ、あるよ、たぶん。他の人が先に出願してたらもうだめなわけよ」と答えて片が付く。

で、「彼女」の場合、車関連製品であった。「車乗らないんでよく知らないけど、あるよ、それ」と答えると、「いや私は見たことがない」と主張するんである。「あんたが見たことないとこの世に存在しないってことなんかい」と言ってやりたかったが、「まあ、それじゃ出願できないんで、もうちょっと詳しく説明できるようにして考えてみてよ」とお茶を濁した。

最近はそういう質問じゃなくて、やはり中村裁判のこととか、海外出願のこととか、ちょっと前はビジネスモデル特許のこととか、聞かれるようになった。知財ニュースが多く流されるようになり、人々の関心も深いものになり、私の仕事も理解されるようになったわけでめでたいことである。小泉純ちゃんが知財立国を提言したのも影響大である。

今でも、どうしたら金になるかというのは聞かれる。以前と違うのは特許システムのことはなにげに知っているという点である。私の方は、これで説明になっているのだろうかとむしろ仕事を始めたときより不安になる。別に知財界を代表しているわけではないんで、神経質になることもないんだが。この仕事、一口でいうと説明することかなって思うわけである。弁理士さんに発明を説明する。開発者に現状を説明する。役員に調査結果を説明する。特許庁で説明する、ってな具合。だから友達に話すんでも、与太話的じゃなくて、高度なとこも理解してもらって、ふーむ、さすが、専門家だね、みたいな、すとーんと落ちるような納得をしてもらいたいんである。

で、「彼女」の話のつづき。5年くらい前に名古屋だか大阪かに嫁に行ったんで今は会うこともない。それまでは何回か"特許戦略"について"ご相談"を受けた。

「じゃあさ、とにかくどっか商品化してくれるとこ探せば?」
「事務所ってそういうことしてくれないんですか」
「(またもやこういう誤解が。)いや、それはうちの仕事じゃないんで、パパならなんかコネあるんじゃないの」
「いや、うちのお父さんに話したらみんなにいいふらしちゃいますよ。まずいですよねえ」
「(出願するまで口外してはいけない原則は覚えてくれてたらしい)うん、そうだね、言っちゃいそうだね。じゃあ、自力でがんばってちょうだい!」

それが私の"コンサルタント"として「最良のアドバイス」であった。彼女はずっと「良い発明なのに」とつぶやいていた。

ちなみに、彼女のパパは、少し前まで大臣をしていた頭部の形態に特徴のあるである。

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