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April 30, 2005

書談:東野圭吾『黒笑小説』

東野圭吾作品の新キャラクタ・予選落ち男 寒川心五郎
『黒笑小説』bk1

これの前の最新作は『さまよう刃』である。
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数年前から東野さんの本は発刊直後に買って読んでいる。でも、これはちょっとテーマが重い、重すぎるのでまだ手を付けられずにいる。

本書『黒笑小説』を本屋で平積みされているのを見てほっとした感がある。
『怪笑小説』から続くシリーズはずっと書きためられていたのか。
まあ、内容は『怪笑/毒笑小説』と『超・殺人事件』とを足して割った感じである。
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帯の文言にある出版業界を皮肉ったものは、全体の半数。連作になっており、他のテーマとサンドイッチ状態になっている。作品中の作家・寒川心五郎は東野さんと似てもにつかない、どんくさいおっさんだが、本質が同じなのでファンとしてはやるせない。ああ、やっぱり東野さん、直木賞がとれなかったのが悔しいのだな~、って直木賞をほしくない作家はいないけれど。確か、3、4回ノミネートされているものなあ。表紙に自分まででっちゃって、やけくそかい。ファンだって残念に思っているのだぞ。『白夜行』でとってほしかったと未だに思うのだ。

短編集の宿命であるが、やはり、好き嫌い、できのよくないものとかはある。1/3まで読んだときは、なんじゃこりゃ、酷評してやるぞ、と思った。でも、半分すぎるとさすが東野圭吾と思わせる水準の高さだ。

インターネットがらみだとどうしても、オチのノリが同じになってしまう(オチがワンパターンというのではない)。

『モテモテ・スプレー』は途中でオチがわかってしまった。似たような作品、書いてなかったかな。

『インポグラ』はなかなか盲点をついたロジックでおもしろい。

『巨乳妄想症候群』なんかはコンセプトも展開も、貴様、なめとるかと思う。世の♂はおもしろがるのだろうか。

『ストカー入門』は傑作の部類だ。ラストはあり得るような気がして、おもしろ、怖い。

『臨界家族』はたわないもない話だが、そういう結末かぁ~と少々感心させらる。

『奇跡の一枚』はなんとなくネタは想像できたが味わい深い一編である。

『シンデレラ白夜行』は自作とかけているのか。そう思うとファンは一層楽しめる。

先日、かなりのミステリファンの方に「アマサイさんはどういうの読むんですか」と聞かれたので「東野圭吾」と答えたら「ああ、おもしろいの、好きなんだね」と言われてしまった。明らかに『超・殺人事件』が東野さんの代表作と思われている。そうに違いない。
いや、これらの作品集は、東野さんの一面なんです。もう彼はブンゴウの域なんです。誤解しないでくださ~い。

自分はブンゴウと思いこんでいるけど、世間ではブラック短編の作者と思われている「西野研吾」のおもろい話なんてどうでしょう。次回の短編集に加えてもらへんやろか、東野さん。

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【アマサイは勝手に2005年国際物理年に参画しています】
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