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May 04, 2005

書談:『クラインの壺』

今更、岡嶋二人?『クラインの壺』

うーむ、今頃、岡嶋二人を読み始めるとは。不覚である。
リアルタイムで読んでればどんなによかったことだろう。
東野圭吾を読む前は、ミステリーなんてじぇんじぇん知らなかったのである。
ホームズ、アガサクリスティ、どーんと飛んで、
山村美沙、西村京太郎、という具合だったのだぁ~。


なんかすばらしすぎないか、岡嶋二人。
(実際は、この時点で片方の井上氏の作品であるのは有名な話)
一回、岡嶋を読もうと思ったのだよねえ。
それはミステリ作家の仕事部屋、みたいな本で井上夢人の項目を読んだとき。
確かそう。
何を読むべえ、と思ったところに『おかしな二人』という二人の顛末記を書いたのがあるというので、それをまず入手しようと思ったのさ。でも、品切れ絶版だったのかなあ。未だに入手できず(いや、アマゾンのユーズドで注文したからくるはずなんだけど)
せめてあのとき読んでいればなあ。この人もはずれがない作家なんでしょ。

で、『クラインの壺』。
まず、すごく懐かしい。あのころのIT状況がわかって。これはすぐ後に読んだ『99%の誘拐』でもそう思った。いくら、パソコンがOA器機として普及してきたとはいっても、まだまだゲテモノぽさが残っていたものなあ。未知の可能性みたいなもの。

で、これってテーマ、マインドコントロール?バーチャルリアリティ?
いやはやすごいよ。
子供の頃、誰しも思うよね。この自分の生活している世界は映画のセットなんじゃないかって。自分以外は役者でこの世界を作っている。そしてどこかで、それをカメラで撮っている。あの町はずれのビルの裏側はもう一つの世界になっていて、そこでも別の映画が撮られているって。そんな思想を小説化したようなものだ。

バンの走行トリックのところでやっと思い出した。これのテレビ版見たことある。検索したらやっぱありました。井上氏は、映像化できそうだけど、実際にやると難しい作品を目指しているとインタビューで語っていた。そう、その通り。そのテレビドラマはちゃちかった、ような気がする。主人公がゲーム機に入った世界、現実と思っている世界、を表現するのは至難のわざだ。

実際の文章書きは井上氏がやっていたそうだが、細かい、細かい。全て計算しつくされている気がする。

二人で小説を合作するというのはなかなかよいビジネスモデルだ。もちろん両者に力量があることが前提だが。二人の化学反応が起こって、効果倍増。が、このコミニケーションを長く続けるのは、岡嶋作品の映像化より難しい。やはり二人は破局を迎えるのだが。

もう、読めば読むほど、リアルタイムで岡嶋二人をリアルタイムで知りたかった。推理作家協会賞、吉川英治文学新人賞を取ったとき、評論家の論調、一般読者の感想、知りたかったなあ。

でも、いっか。この世はすべて「K2」が作った世界なんだから。


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著者:岡嶋二人  書名:クラインの壺 発行:講談社(文庫) 仮想現実度:★★★★★  徳山諄一+井上泉=岡嶋二人、名義での最後の作品。あとがきによれば、この作品はほとんど井上(夢人:改名)氏一人によるもののようです。1989年新潮社より刊行。 上杉彰彦の書いたシナリオ『ブレイン・シンドローム』がイプシロン社によってゲーム化された。驚くべきことにそのハード:クラインの壺は、ゲームの内容を五感を通して体験させる、バーチャルリアリティーを完璧に実現したものだった。ゲームの最終テストに被験... [Read More]

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