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May 21, 2005

真保裕一

真保裕一『連鎖』を読んだとき
「この本の感想に、あまり知られていたい食品Gメンのことがよく調べられてあってすごい、ってのがあるけど、それは多分作家は喜ばないでしょう。ミステリ作家としては、人物像とかストーリーの展開とかに心血を注いでいるはずだから、そこを評価しないといけないと思う」
なんてことをニフティの読書フォーラムに書いたことがある。
先日話した『夢の工房』に真保氏が私と同じ主旨のことを発言していたのでうれしくなった。
曰く、
皆さん私の付け合わせのポテトがうまい、おいしいと言ってくれるのはありがたいが、私としてしては、オードブルやデザート、もちろんメインディッシュを出しているのである。付け合わせのポテト以外はお気に召さないのかとかんぐってしまう(文意)

そうであろう、そうであろう。やっぱり真保くんはそう思っていたか。
私って作家の心がわかる読書なのだなあ、とつまらないことでうぬぼれてしまった。

そりゃ、そうだ、ノンフィクションライターや特許技術者(*)じゃあるまし、取材ネタだけ誉められたところであまりうれしくはないだろう。この一記事だけでも妙に真保氏に親近感を感じてしまう。

我々の仕事を言ってみれば、いろいろ調べて書く仕事なんである。ものぐさな発明者のために、こういう技術のことだよね、とかちょっと書いてあげると、そうそう、さすがアマサイさん、僕の言いたかったのはそういうこと、とお褒めにあずかる(単に乗せられるだけ?)。その上、調べているうちに、この技術も新規発明なんじゃないかしら、とか分かって指摘すると実質的に私の株も上がるわけなんである。

また、このエッセイ集ではインタビューの作法に触れているのもおもしろかった。される側は誰しもこのように思っているのだろうが、あまり文句を書いた文はみたことがなかった。

ちょっと話が変わるが、先日、NHKの英語番組で戸田奈津子さんがインタビューの悪い例として
○○ってどうですか、と尋ねることを上げていた。
「これは貴方の主演三作目ですが、どうですか」、
という聞き方のことである。
相手に好きな様にしゃべってもらいたいという日本人特有の例だが、欧米人には全く通じないことだそうだ。もっとディテールで質問しないとだめなのだ。
「この作品のここの場面でこういうアクションがあったが、どのようにして撮ったのか。危険ではなかったのか」みたいな質問がよいのだそうだ。

真保氏もそのようなことを述べている。
インタビュアーの中には、私は貴方の作品を読んでいない、どういう内容でどういうことを主張したかったのか聞かせてくれ、とかいう言い方をするのがいるそうだ。
ずいぶん、ひどい業界である。言葉を使って糧を得ているのに言語に対する冒涜ではないか。

....私の中の天使ちゃんが、
「息抜きはいいからそろそろ勉強しろ」
と言っているので、今日はこのへんで。

『夢の工房』小説好き嫌い、真保作品未読者、ファン問わずおすすめの一冊である。

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【アマサイは勝手に2005年国際物理年に参画しています】
(^_^)リンク集をここ作ってあります。

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