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August 31, 2005

フィルム映画とCG

いつものように日経の『私の履歴書』を読もうと思ったら「浮世絵とトヨタ」という表題が目に入った。あれ?今は映画監督の篠田正浩氏のはずだが。浮世絵はともかく、トヨタに何の関係が?監督は、絵師写楽の映像化を計画していた。映画『写楽』の撮影時には浮世絵の使用が欠かせない。当時話題になった生産方法トヨタのカンバン方式のルーツは、浮世絵の作成方法にあるのではないか、と気づかれたのである。

また、篠田さんはスピルバーグやルーカスのSFXにも注目されていた。江戸時代寛政年間の町並みを再現するには恐ろしい程の費用がかかる。そこで、デジタル映像の活用を思いついたのである。フィルム映像と画像処理技術により『写楽』は完成度の高い作品となり、カンヌ映画祭で喝采を浴びる。

意外だった。昔ながらの映画監督の思考とSFXは相反するものかと思っていた。考えてみれば、カメラの性能さえも年々進歩していき、それが映画撮影に影響を及ぼさないはずがないのである。CGだって、その時系列と関係ないものではない。私たち一般人より高い審美眼を持った映画人が評価するほど現在のデジタル技術は優れたものになっているのだ。また、他方で、CGを取り入れない監督もいるわけだが、彼らは、その力を認めているからこそ、排除したいのかもしれない。

「フィルムだけでは映像への民衆の飽くなき欲望に応えようがなくなった」とも篠田さんは述べている。技術は技術者ではなく、芸術は芸術家ではなく、そもそも民衆が作らせるのではないかと考えうる記事であった。

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