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September 12, 2005

書談:『花のれん』

●『花のれん』
 山崎豊子著 新潮文庫

○あらすじ
多加は、商売人の娘としての気質を見込まれ、大阪船場の河島屋呉服店・吉三郎の元に嫁ぐ。夫・吉三郎は、先代が亡くなったとたん、放蕩三昧。ついには店を潰してしまう。多加は、夫の放蕩の原因である芸事に目を付け、寄席小屋を買い取って、川島家の再起をはかる。事業は苦戦ながら徐々に拡大していくものの、間もなく吉三郎は妾宅で死亡してしまう。通夜に「二夫にまみえず」を意味する白い喪服を着る。それは多加が、女として、母としての人生を捨て商いに生きるという決意であった。

『女系家族』からさほど時間をあけずに本著を手に取った。いいですね、いいですね、船場の商人もの。本書は女性の生き方を描いており、その力強さには共感します(いや、商売はしないけど、結婚して未亡人になっても白い喪服なんか着ないけど)。窮地に立たされても、機転と粘りとど根性で問題を解決していきます。浪速の商人というと、どんくさーいような気がしますが、女性を主人公に据えることによって朝ドラのような爽やかな小説に仕上がっています。

朝ドラが爽やかか否かは異論がでるところでしょう。

また、本書は、わたし的には「声に出して読みたい日本語」です。心理描写や商売の駆け引きが、上質の日本語で語られていると私は感じます。後で記載しますが、多加が贔屓客の国会議員・伊藤に思いを寄せる場面、伊藤が死んで、悲しみとともに、「私はあんな寂しい死に方はしない」と誓う場面、非常にいいです。

多加のモデルは吉本興業の創始者・吉本せいと言われています。出雲の片田舎の住む人たちを安来節の芸人としてスカウトし、エンタツ・アチャコのしゃべくり漫才をプロジュースするというのは、実話のようです(後者は、実弟の林正之助氏の業績らしい)。

落語家が「噺」を借金の形にするとか、小屋の店員(お茶子だっけな?)の重要性、大阪と東京の芸の違いとか戦前までのこの業界の風習がなんかがわかってそれもおもしろかったですね。

幼少のころ、TVドラマでやっていた『細うで繁盛記』を思い出します。結構すきなのかこの手のもの⇒自分

他の山崎作品と同様舞台化、映画化されています。見たいなあ。淡島千景の多加。
・gooムービー『花のれん』

・ヨミウリネット・ホントの旅
『花のれん』の舞台としての通天閣を紹介している。


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