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October 21, 2005

国語教科書の中のサイエンス1/2

●石原千秋『国語教科書の思想』 (ちくま新書)
 http://www.bk1.co.jp/product/2599404
を読んだ。非常興味深い内容であった。
国語の教科書(ここでは主に小学校)道徳的イデオロギーが隠されている。イデオロギーが前面に出ていれば、批判したり、再考したりすることができるが、見えない形で盛り込まれていることが問題である、と石原氏は指摘している。
このことを柱にいろんな角度から国語教科書の欺瞞を掘り下げていく。

この1冊だけで、当アマサイブログの記事を3つぐらい思いついた。それだけ、様々な問題を解析している。

最も、面白いと思ったのはサイエンスの扱い方である(石原はそのようには括っていないが、重要な項目であることは確かである)。

低学年の教科書では、動物を擬人化したものや、動物を主題にしている。子供が大人より動物に感情移入しやすいといえるが、それにしても、これだけ多いのはなぜだろうと石原は問いかける。

動物物語、即ちそれは、自然に帰ろう、昔に帰ろう、という懐古主義の現れであるとしている。反語として都会生活を否定し、現代文明を否定している。非常に保守的な内容というわけだ。石原は、さらにこれらの保守的な思想に、同意できること、反対する意見に表出しないことが、これらの教材を理解し、読解力があると見なされる力が働くこと指摘している。

「自然なんかそもそも身近にないし」
「昔の方法がいいとは限らない」
と申し述べていけないのである。

強いては
「受動的で与えられた環境に対して従順な人格をつくり上げることに一躍買っている可能性が高い」である。

「共生」というテーマでは、さらに欺瞞に満ちた言葉で語られる。
1つの教材にあたかもライオンとシマウマが共存共栄しているかのように語られるものがあるという(しているとは書いていないことがミソである)。
ここで、
「どうせ、ライオンは大きくなったらシマウマを食べるんでしょう」
などとは発言できないようになっている。
なぜならば、そのような考えは、テキストを正しく理解していないから起こることだからである。

(続く)

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