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March 07, 2006

書談:『太平記 鎮魂と救済の史書』

■『太平記 鎮魂と救済の史書』
著者:松尾 剛次
発行:中公新書
出版: 2001.10

http://www.bk1.co.jp/product/2086907

季節の変わり目、自律神経がへろへろのアマサイである。昨日も朦朧としたまま午後出勤いたしました。

また、太平記に興味を持ち始めました。平家物語と違って、こちらは一般向けの啓蒙書があまりありません。学術・研究書とかは当然あるでしょうし、モチーフとした小説もそこそもあるようです。

で、本書は唯一と言っていいほどの新書。

よくまとまっていておもしろかったです。最終章の作者の話は、あまり興味が持てないのでさほど読みませんでした。太平記の世界をディープにわかっていくと重要な項目なのかもしれません。

太平記はよく首尾一貫性がないので、複数の作者の作品だとか、出処が怪しまれております。それは後醍醐帝が怨霊となって出て来る章をさしております。井沢元彦の逆説の日本史シリーズの愛読者としては、やっぱり、というか、未だになのか、という感想を持ちます。というのは、井沢氏が学者でもないのに歴史書を書くのは「日本には怨霊信仰が明確にあるのに、学者は一切それを認めようしない」からなのだ。まだ日本の史学界はそんなことやっとんのかな。あほやなあ。

松尾氏はそんな第一部:儒教的道義論、第二部:仏教的因果応報論、第三部:怨霊世界観は一貫しているものだと説く。また、太平記が鎮魂であることは周知の見解だと思っていたが、そう説く人も学界ではメジャーでないらしい。形は変わっても平家物語と同等と思えば納得がいくことだと思うが。

ところで、室町時代がおもしろいのは、太平記時代後、せいぜい日本国王義満まである。その後はどんよりどろどろ、籤引き将軍が暗殺されたり、応仁の乱に突入したまま戦国時代に入ってきて歴史書なんか読んでいてもくらーい気分になってしまう。

太平記の平和祈念は効力がでなかったらしい。これも崇徳帝と後醍醐帝のダブル呪いのせいでせうか。

[引用不明瞭につき改訂予定]

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