無料ブログはココログ

« 脳と発話の関係 | Main | 確証バイアス、振り込め詐欺を防げ! »

May 18, 2006

『成り上がり』

私のように特許を一通り学んで、著作権を勉強すると不可解に思うことが多い。著作権は登録や審査などは基本的に存在せず、作成された時点で発生するというのだから、当たり前なのであるが。特許は工業所有権、著作権は文化所有権などと言われ分かれていたのだが、最近は知的所有権と一括されるので、一般の人も混乱するのではないだろうか。

* * * *

タレントが書く自伝的エッセイなんかは、タレントにインタビューしてライターがそのに基づいて文章にするという。著作権の教本などには、インタビューをそのまま文字に起こすだけなら、著作者はタレントであり、構成全体までライター創作であれば、ライターの著作権をタレントに譲渡するという形になると書いてある。そんなにうまく割り切れるとは思われないが、一部はタレントが実際に文章を書いてライターがそれをうまくつなげるという作業をしているのではないか。これなら、共同著作物の契約をしておけばよいだろう、と思うが、出版社ではどのような契約に基づいているのかはわからない。

タレント自伝で成功した例といえば、矢沢永吉の『成り上がり』が浮かぶ。これは、矢沢のインタビューを元に糸井重里が創作したものだ。っていうのは有名な話であるが、矢沢本人が書いたと思っている人がかなり多い(あとがきにちゃんとそれは書いてあります)。それだけ糸井重里の表現が優れていたということだ。私はちょっと矢沢ファンの中核年代より下なのでそんなに詳しくないです。いや、中核じゃないけど、文庫になった『成り上がり』は友達と回し読みしましたwww。

タレント本でトラブルは多いと思う。私は映画全盛期に活躍し、テレビドラマでも人気キャラクタを演じた俳優Nさんの件をよく覚えている。Nさんの自伝でNさんが社長となっているプロダクションの所属女優Kさんとの関係がどうだらこうだらと書かれていて、Kさんが名誉毀損で訴えたみたいな話である(確か)。なぜ覚えているかというと、記者会見で、Nさんが当該自伝を机にたたきつけ「こんなもの知るか!」みたいにお怒りになっていた姿が印象的だったのだ。このおっさん、自分が著作者になっている本、事前にチェックしないのかい、と誰も思っただろう。まあ、ライターが意図的にその部分を抜かして原稿を渡したのかもしれんしな。だとしたら、そのライターはNさんに恨みでもあるのか、またはそれは拒否されるけど、入れた方がおもしろくなると考えたのか。いや、ライターもNさんは全部読まないだろうと踏んでいたのだろうな。

私も有名人になった暁に自伝を書く際には、どんなに忙しくても、自分で書くことにしよう。( ̄▽ ̄)v。

* * * *

Mr.著作権ともいえる岡本薫氏の講演を聴いたことがある。
こんな写真を見ると柔和なナイスミドル(←死語ですか?)に見えるが、こんな本を書いたことでもわかるように、なかなかの反骨モノである。

そのときに、仕事がら(当時は文化庁著作権課長)いろんなところに著作権のレクチャーに行くが、一番著作権法を理解しているのは小学生で、中学、高校になるほど理解が劣り、著作権感覚が最も低いのは大学生と社会人だと話されていた。

それだけ、著作権法が原始、原則的な権利意識に基づいているからだろうか。

私も岡本さんが用意した著作権理解度チェックをしてみたが、中学高校生並であった。
特許法ですっかり権利感覚がイカレテしまったが、法文には慣れ親しんでいるので、汚れた大人には成らずにすんだということか。
( ̄▽ ̄)v

『人気blogランキング』の「自然科学」部門に登録しています。1日1回、ぷちっとな。宜しくお願いします。【押す】
≪コメントは応接室にお願いします。≫

« 脳と発話の関係 | Main | 確証バイアス、振り込め詐欺を防げ! »

知的財産」カテゴリの記事

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 『成り上がり』:

« 脳と発話の関係 | Main | 確証バイアス、振り込め詐欺を防げ! »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

更新情報

August 2020
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31