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July 21, 2006

書談:『チョコレートゲーム』

Chocogame『チョコレートゲーム』 (講談社文庫)
著者:岡嶋 二人〔著〕
価格 : \540 (本体 : \514)
出版 : 講談社
発行 : 1988.7

* * *
名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が殺される。小説家の近内泰洋の息子もそこに通っていた。息子の不審な行動は事件と関わりがあると疑う近内。だが、やがて彼の息子も犠牲者となってしまう。事件の発端は自分の息子なのか、苦悩のうちに独自で捜査を行う近内に「チョコレートゲーム」という言葉が立ちふさがる。
* * *

中学生が次々と殺され、結末はかなりどぎつい。が、しかし、作品全体には陰鬱な雰囲気は感じず、良質のミステリとしてさくさく読める。
のが、いいのか、どうかわからない。
それは、未成年者がターゲットになる残忍な事件が現実に起こり、それに慣れてしまったせいではないのか。
そんなことを思うと余計陰鬱になるから、純然たるフィクションとして捉えよう。

主人公の近内が小説家であるところをみると、岡嶋さんのどちらかの近影から発した物語であろう(『おかしな二人』に書いてあるかもな)。自分の子供は、学校でどういう生活をしているのだろう。教室で事件がおきるのをニュースで目にするが、うちの子もそういうことに関わってはいないだろうか。親なら誰しも気になるところである。

学校は毎日「事件」の連続だ。普通の中学校に「チョコレートゲーム」が成立しても何ら不思議はない。

『チョコレートゲーム』とは何だろうか。それはノンフィクションである。フィクションであるけれども、現実にあり得る、ではない。『チョコレートゲーム』 の中に我々は生きているのである。自分を守るために殺人さえも厭わない空間である。私も含め、それに遭遇していない者は幸せである。それが普通なのでなく、親として目覚めた近内泰洋のような者に守られているからである。

書かれてから20年ほど経っているが、トリックを楽しむミステリ小説以上の何かを押してくれる一冊である。

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