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August 09, 2006

書談:『シリコン・ヴァレー物語』

Lsiliconvalleystory■シリコン・ヴァレー物語
-受けつがれる起業家精神-
著者 :枝川 公一著
価格 : \798 (本体 : \760)
出版 : 中央公論新社(中公新書)
発行 : 1999.12
bk1
1 谷間の曙光
2 約束の地・カリフォルニア
3 マイクロプロセッサへの道
4 「自家醸造」パソコン
5 アップル対IBM
6  マーケットを制する
終章 日本へのメッセージ

ここで読んでいると言っていた本のうちの1つである。
半導体の曙、躍進、ソフト台頭、インターネットまでツボをよく押さえてまとまっている秀作である。
ジャーナリストとして優れていればこれだけ書けるのである。科学記者とか科学技術ジャーナリストとか呼ばれる人、の中で名前負けしている人、見習ってください。

この枝川さんという人、アメリカ大好きおじさんでもあるらしい。結論を「パソコンの進化はアメリカ的なるものである」とするあたりは、好みが分かれるが、まあ、それはいいんじゃないかなと思う。

「泳いでいたプールが狭く感じ、もっと泳ぎたいと思ったら別のプールに移る、あるいは作る」という発想が日本人にはあまりないというのはうなずける。
(それは単なる開拓者精神の欠如だけではなく、日本の起業の環境の悪さもあると思うけど)

私としては、何か1つのテクノロジーを開発して、そこから新しいマーケットを作っていくという人、ビジネスモデルが好きなんだけど、ゲイツのMSソフトとか、エリソンのオラクルとか、口先三寸で決まってしまう物語っていやなんだよね。まあね、ショックレーとか、偉大なる発明家、科学者は、素のままんまじゃ成功しないわけであるが。

大企業がやらないことに挑戦し、マーケットの開発あるいは凌駕していく物語は爽快で夢がある。それはまさに冒頭のスタンフォード大学の建学の精神である。

枝川さんは日本にもシリコンヴァレーをという考えなのだが、日本にシリコンヴァレーはいらないと思う。飽くまで日本的経営を改変していくしかないと思う。
そもそも野口悠紀雄さんが自著で述べているように「日本に第2のシリコンヴァレーを」という発想自体がシリコンヴァレー的ではないのだから。

6年前の著書であり、現時点では改訂・補訂の余地もあるかもしれない(日進月歩の世界だかんね)。だが、いまだからこそ、「珪素から始まる物語」の評価ができる、ということもある。

--------------
2010.1.5追記
大坪さんがシリコンバレーを旅してました。
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台風被害皆さん大丈夫ですか。取り敢えず、ぷちっとな、宜しくお願いします。【押す】
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