書談:『アルキメデスは手を汚さない 』
■アルキメデスは手を汚さない
著者:小峰 元
価格 : \620 (本体 : \590)
出版 : 講談社文庫
発行 : 2006.9
言わずと知れた、青春ミステリの金字塔である。
私が高校生のころから文庫で売られていたが、そのころはミステリに興味はなかったので、変わったタイトルだなあ、としか思わなかった。
今では、直木賞作家!!!東野圭吾をミステリ作家にした小説、として知られている。
(東野ファンとしては喜ばしいことである)
一人の女子高校生が病死する。中絶に失敗し(実際は子宮外妊娠で、その処置に肉体的、精神的に耐えられなかったとされている)死に至ったことはたちどころに知れ渡る。娘の敵討ちとばかり、父親は「犯人」探しを始める。これがメインかと思ったら、まもなく、クラスメイトの弁当に毒が入るという事件が起こる。そして、関係者のある男が殺される。
てっきり、少年探偵団のような話かと思っていたら、全然違っていた。実は担任の教師が首謀者ではないかと推理までしてしまった。
( ̄▽ ̄;)
青春というか、その当時、70年代の高校生の風俗模様、、、まあ、そういうの青春小説っていうな。
21世紀の今、こういう動機は成立しないな、と思ったけれど、そうでもないかも。
若者には時代時代の代議名文というものがあるから、マイナーリペアすれば、今でも使えるシュチエーションである。
驚いたのは、東野圭吾のほとんどの作品は、この『アルキメデス』の精神を踏襲していることだ。
それはオリジナルがないということではなく、「大人のやることなんて全部うそっぱちだ」みたいな『理由なき反抗的な精神』を持っているということだ。
小峰元も東野圭吾も普遍性を備えた作家だと思う。
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