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October 01, 2006

書談:松本清張『塗られた本』

■塗られた本
著者: 松本 清張〔著〕
価格: \650 (本体 : \619)
出版: 講談社文庫
発行: 1987.5
http://www.bk1.co.jp/product/473107


また、松本清張を読んでしまった。これはミステリじゃありません。殺人はありません。純愛物語というかメロドラマですね。そういえば『黒革の手帳』も別に推理小説じゃなかったですね。清張氏は結構女性誌にも連載を持っていたようです。清張⇒おじさん好みではないようです。

水商売上がりの女社長・紺野美也子、下心しかない作家・青沼禎二郎、あたりは清張作品の常連キャラクタという感じがする。

詩を愛する心優しき男性美也子の夫・紺野卓一、美也子が愛するもう一人の男性銀行頭取井村重久が、この作品を通常の清張作品とは別軸においている。

新興出版社の社長、紺野美也子はつてを辿って流行作家青沼禎二郎に書き下ろしの約束を取り付ける。美也子が出版社を興したのは夫卓一の詩集を出すためである。出版社を中堅どころに引き上げるため美也子は日々奔走する。しかし、出資借財は以前関係のあった井村の口利きで行っている。誰も不幸にならないぎりぎりの均衡を保っていたが、ある事件をきっかけに登場人物の全てが坂を転がり落ちてしまう。

昭和59年にノベルズになったというから、清張作品として晩年のものである。古代史の作品を続々と発刊していたころにこういうのも書いていたんだね。現在文庫に収録されているものは、昭和30年代のが大半であるから、それに比べれば現代に近いかな、という気はする。

最終章はしんみりする。清張は一途な女性というのが好きなんだろうな。美也子タイプは形を変えて他の作品にも登場しているような気がする。

読みながら、これを映像化したらいいだろうな、と思った。1クールドラマじゃ間延びしてしまうかな。でも、2時間じゃ短いし。3時間ぐらい丁度いいかな。

主演は誰がふさわしいのか、全然思い浮かばない。米倉涼子は止めてください。
( ̄△ ̄;)
今時、銀座のホステスを過去を何となく漂わせながらも貴婦人的な女実業家ってどうよ。水商売のプロアマの境界線がない(とよく聞きます)21世紀に無理な注文である。

美也子と卓一のエピソード1が知りたいな。

私が清張作品を読むのは、ぐいぐい引き込まれる文章に魅せられるからだが、それ同時に幼いころにうっすらと記憶にある昭和の風景を見たいからなんだろうと思う。清張を読破しようとしているオジサマたちもそうなんじゃないかと思う。

結局おじさん化傾向が止められないアマサイであった。
( ̄▽ ̄;)

今日も1日1回ぷちっとな、しといてください。【押す】
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