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October 21, 2006

書談:松本清張『霧の旗』

2週間前に読んだのだが。
『砂の器』『点と線』の次くらいに語られるのですごーく、期待していたのだ。

が、しかし、この展開と結末はなんだろうか。

法律とはなんなのかと考えさせる、とか裏表紙に書いてあるのだが、これ、別にそういう話じゃないだろう。

柳田桐子の兄、正夫は無実の罪を宣告され獄死する。その代理人を引き受けなかった弁護士に復讐を試みるというものなのである。清張の書くものだから、そりゃ、悪徳弁護士だろと思うのだが、この人いい人なのである。弁護士の大塚が桐子の依頼を断ったのは、費用が用意できなかったからである。場面は昭和30年代だから今とは状況が違うが、正規料金の半分でやってほしいというは無茶ではないか。まあ、それはしょうがないとして、獄死したのは大塚のせいじゃないし、復讐のターゲットを大塚にむけるという心情はどうも理解できない。そして、桐子はかなり酷いやり方で大塚を貶めることに成功する。

文庫の解説、「清張は、読者が桐子の行動に違和感を持つことを織り込む済みである」と書いている評論家もどうも苦しげだ。

しかし、この小説、ほかの清張作品と同様おもしろのである。一気に読めるのである。どんなに社会正義、論理性を持っていたとしても、おもしくなかったら意味がない。

これは、つまり、法のあり方、とか書いた編集者が間違っている。

桐子という、ちょっと偏狭な人間が起こした顛末と考えればさほど違和感がない。ネットで、これってストーカー小説?って書いている人がいたが、それが一番ふさわしい称号であろう。

ある意味30年後の世界を予見した小説なのだろう。

という、私の見解もちょっと苦しげ( ̄▽ ̄;)

見なかったけど、9月にテレビドラマ化されたようですね。
http://www.tbs.co.jp/kirinohata/
いやー、星野真里ってこの役にぴったり。
2時間ドラマ、清張原作ものに結構出ています。
キャストをみると昭和の香りがする人たちばっかりだなあ。

古くは倍賞千恵子、山口百恵が柳田桐子をやっています。

http://www.shochiku.co.jp/video/dvd/2005/da0665.html
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD18775/index.html

多忙状況は終焉したのですが、まだ疲れています。アマサイを元気つけてください。ぷちっとな。お願いします。【押す】
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