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October 30, 2006

『発明対価 年収の数倍程度』

升永のじいさんがいろんな媒体に、「技術立国日本」の利益ではなく、我田引水的議論をまき散らしている。彼の主張は通らないだろう。技術系以外の人々の多くも「相当の対価っておかしいんじゃない」と思っているから。

先日の日経(10月27日)経済教室(東大教授:高橋伸夫)に極めて真っ当な議論が記載された。喜ばしいことである。エントリのタイトルは記事と同じ。

巨額の発明報酬を求めた職務発明裁判に対して多くに日本人はクールな対応である。その理由は多様であるが、「俺達の代表みたいな顔をしないでくれ。あんただけが偉いんじゃない」と気持ちがあるのだと思う。経営学者の立場から高橋教授はこう述べている

「そもそも、自らの出資も含め、リスクを負ってでも一攫千金目指したいと考える技術者がどれはどいるのか。大多数の技術者は「研究開発に打ち込むためには生活の安定が大事」と考えているはずである。さらにいえば、純粋な理論研究でもない限り、研究の方向を決めるディレクターからその人がいないと実験ができないような技術に秀でた職人に近い人まで、様々な人がチームで組織的に活動しなければ、十分な研究成果をあげられないことは明白である。このように誰一人欠けても回らないような研究開発チームにおいて、いかに中心的技術者であろうとも、同僚のチームメートの年収の数百倍もの金額の発明報酬を独り占めしてしまえば、研究開発チームチームワークはたちまち崩壊する。」

これは私が以前から書いている通り、
だったら、企業に寄り添ってないで一人でやってみろよ、
ということである。
科学研究とは違うから、その人でないと発明できなかった、という証明は難しいと思うよ。

それでも、中村修二氏は裁判以前から、雑誌インタビューや出版・講演で人となりは知られて好感を持っているエンジニアも多い。しかし、最新の裁判での彼の応答は嫌気をさすものであった。

「発明報酬をめぐって有名になった青色発光ダイオード(LED)の開発の例でいえば、かうてセレン化亜鉛を用いた開発が主流で、20世紀中に実用化は難しいと言われていた時期に、窒化ガリウムに的を絞って集中的に研究開発投資を行う決定を行った日亜化学工業の経営者は、投資リスクをとったまともな経営者だった。そして、次々と積み重ねられる研究成果に応えて、増額されていった研究開発投資は、これこそが技術者に対する成果配分だったのである。筆者の知る限り、日本企業はビジネスに対してドライでクールである。判決で巨額の発明報酬を手にした技術者が、これで技術者は勇気づけられるという類のナイーブなコメントを繰り返すたびに、その金額の大きさが後輩の技術者やその卵たちの未来を引き換えにしているのではないかという危惧を抱く。裁判で争われる発明報酬の金額だけに目を奪われるとき、技術者にとって、会社にとって、大切なものが失われる。」

それでも、私は彼を評価する。研究はし続けているから。現役は発言してもいい。第一線を退いてぐちゃぐちゃ評論する隠居老人とは違うから。

まあね、もう、職務発明問題は一定値に落ち着いている。これから大きな進展はないだろう。なんかまた裁判起こしている人いるが。社内問題(ていうか社員の私怨だけどね)を司法に委ねて、技術者地位向上とかいう寝言はほんと止めた方がいい思う。

個人的には発明の対価、ではなく、ストックオプションとか、ボーナスの増額と言ったことで対処した方がいいと思う。升永さんもアメリカは制度が違うから、と言っているが、技術者報酬に関して言えば、アメリカ型がいいんじゃないかと思う。

今週も一週間がんばりましょう。今日もランキングぷちっとな、お願いします。【押す】
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