科学リテラシーはどこまで必要か。
アマサイがニセ科学関連で書きたいと思っていて延ばし延ばしになっていたことを書こうと思う。
朝日カルチャーセンターの「科学インタプリタ」(講師:竹内薫)、2月だったかな。
話が放送メディアのことになって、そのころまだ旬だった「あるある大辞典Ⅱ」の捏造番組の話になった。竹内さんは、あれは放送局から番組制作会社に至る構造上の問題がありますね、などと話していた。受講生の質問というか、意見交換の時間があった。アマサイより10くらい年長と思われる女性が
「なぜ、多くの人がテレビ番組にあれほど信頼を置くのかがわかりません。騙されたという人がいるようですが、あのようなバラエティ番組は、初めから信用に値しないものじゃないですか。見る側がしっかりしていればあんな騒動にはならないと思います」
と話されていた(もう半年経ってしまっているので、うるおぼえ。こういう主旨のことを言ってらしたと了解してください)
これには、アマサイはびっくりしてしまった。この人、「あるある」というかあの種の番組、テレビ自体をあんまり見ないんじゃないかと思う。
と、(アマサイにとって)驚くべきことに数人の受講生がうなずいたり、そうですね、みたいな態度をとっていた。
竹内さんも、その方の意見を受けて、メディアリテラシー、科学リテラシーが必要ですね、という解説した。
アマサイとしては黙っておられず、
「いや、そうじゃないですよ、あれは、ある意味よくできた番組で、大学教授とかその分野の第一人者らしきことにコメントしてもらって、おそらくその方の監修に基づいて、GCなんか作って、さらに実験と称して一応科学的な手続きらしきものを踏んでいるです。あの納豆のときはひどかったらしいけど、当初、私が見ていたときはもう少しまともでした。そりゃ、テレビを鵜呑みにするというのはどうかと思うけど、あれを見て、こういう運動をしてみようとか、○○を食べてみようと思うのは自然ですよ。あの番組に対して視聴者にメディア/科学リテラシーを要求するのは酷です」
と発言した。うーむ、教室内では前者のおっきいお姉さんほどの賛同は得られなかったようだ。(+_+)
ニュースショーやワイドショーなどはリテラシーを多分に要求されるけれども、情報バラエティ番組は、核となる情報は、なんらかの裏付けを取られたものであり、その扱い方、出演タレントがオーバーに感心してみせたり、キャスターがうんちくを語ったりして成り立つものだと理解している。そうそう、化粧品なんかのコマーシャルのようなものだな。誰もが真矢みきのように輝く髪になるとは思っていないが、まあ、使ってみようかな、という気にさせる。あれは髪を洗浄する成分も保湿する成分も入っていなかったとしたら、詐欺でしょう。アナロジー的にはちょっと大ざっぱだが、そんな感じです。
アマサイがこのとき思ったのは、
知識が十分にある者とない者の間はなかなか埋められないということだ。
この時の朝カル竹内講座は、それ以前の物理・数学講座と違ってどういう人が来ているのか想像が付かないのだが、先の反応をみると、半数以上が理工学だけでなく医・薬・生物なんかを含む理系学部以上を出た人だろう。日常からその手の知識を高めることにも積極的だ。テレビはニュースとドキュメンタリくらいしか見ないのではないか。
そういう人には、「あるある」の信憑性なんかを語るまでもない。そもそも見ようと思わないのだから。
この人たちは現在の仕事がなんであれ、「科学業界」にいる人と言っていいだろう。初めからきくちさんやapjさんの側にいるのだ。機会があれば、「ニセ科学とはなにか」みたいな講座にも行くだろう。
しかし、そんな人は、日本人口の僅かな数でしかない。多くの人は、科学インタプリンタなんて言葉は知らないし、知ろうとも思わない。しかし、知的好奇心がないわけではない。テレビはニュースもドキュメンタリも見るが、「あるある」も見るのである。それらは同等の情報の質を備えているとは思っていないが、「あるある」は前者の3割くらいの信頼度くらいはあると思っているだろう(3割という数値は厳密ではない)。
で、前者科学業界の人が「あるある」見る派の人にニセ科学のなんたるかと語ってどれくらい通じるのであろうか。「そんなものにひっかかってしようがないなあ」という考えの人を拝聴なんてするだろうか。私だったらしない。
これは知識の格差であるけれども、意識の格差でもある。世の中には、つまらないことにひっかかるバカがいる、という高飛車な考えでは、メディア/科学リテラシーは修得されることはない。
やっと書けたけど、キレがない文章ですね。タイトルも難あり、といったところで。どのくらいアマサイの意図が分かってもらえるかな。今日も人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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