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December 17, 2007

書談:池井戸潤『オレたちバブル入行組』

Oretachibabblenyuko■『オレたちバブル入行組』
著者 :池井戸 潤著
価格 : ¥690 (本体 : ¥657)
出版 : 文藝春秋/文春文庫
発行 : 2007.12
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最新刊の文庫には、本の後ろの方、奥付の後とか、挟んであるチラシにその出版社のお勧め本が書いてある。「ふ~ん、こんなのあるんだ、読んでみようかな」と思うが、本屋に行くと忘れてしまう。

本書はなんだか、感ずるものがあって、これのみを買うために本屋に行った。文庫新刊書の棚には同じビジネス小説ということで、『君たちに明日はない』が目に入った。これはリストラ仕置き人?の話らしい。勤め人として小説であってもクビ切り話はいやである。

で、本書。半沢はバンカーの大いなる夢をいだいて、入行した。それはバブル経済のまっさかり。銀行の位置がゆらぐことなど誰も考えもしない。それから20年、景気はどん底、半沢は中間管理職として板挟みに毎日。その上、支店長の不始末案件の責任転嫁されそうになる。そうはいくか、きさまの捨て石になぞ断じてならない。粉飾決算のからくりを暴き、損失5億円を取り戻すため、孤独な闘いが始まる。

冷めた感じで読み始めたのだが、ページを追うごとにぐいぐいと引き込まれて行った。アマサイの頭には銀行なんて日本経済を崩壊に導いた庶民の敵だからねえ、ぐらいの気持ちでいるからさ。このばやい、半沢が同世代だからだろうか、負けるな半沢!がんばるんだ!とかなにげに応援していたりする。

途中に、銀行の風習とか仕組みみたいなことが挿入されるが、ストーリーの邪魔にもなっていなし、司馬さんの歴史小説のうんちくとも違って、すんなり読める。

なんだかねえ、どこもたいへんなのね、って感じ。銀行はメーカーなんかに比べいい目見ているにしても。まあね、アマサイの職種で億という金を個人の責任にしょわされることはないがね。でも、以前の職場で100万単位の損失を、何の責任もないアマサイのせいにされそうになったことがある。詳細は言えない。

平社員なんて会社の歯車、とかいうけど、会社1つで完結したムラ社会なんだなあと感じた。学生のころ、企業は利益第一だから個人なんて、という話を聞いていたが、実際は、企業利益を第一に考えるとこなんてかなりまともな会社である。目的ははっきりしているから、社員もすごしやすいはずである。トップが利益を考えてたらつぶれることもないしね。

私たち下々の者が不安をもらすのはそういうことじゃなくて、これって誰のための仕事だよ、会社の利益とは何の関係もねえじゃん、ということが多いってことだ。だいたいは、上役のきまぐれというか、見栄というか、そんなことで私たちの労力が使われるわけだな。特に団塊及び準団塊の世代には、きさまら仕事をしろ!会社に遊びに来てんじゃねえぞ、この給料どろぼうが!といいたい。

で、何の話だっけ?ああ、そうそう、銀行の話だね。なんか銀行にはドラマがあるねえ。某文章倶楽部の先輩Fさんに「アマサイさん、特許で人が殺される話書いてください。きっとヒットミステリーになりますよ」とアドバイスされました。

特許で人は死なないんだよね。いや、文才のある人にとっては、知財業界も格好のネタになるのかもしれないが、銀行みたいに多くの人の人生が交錯する、ことはないからなあ。

やっぱりね、科学技術じゃなくて、金融・経済が第一になるのは仕方ない。国民の全員の関心事で、全国民を巻き込めるのは金回りだからね。

ちゃんとした感想文にしようと思ったのにまた与太話になってしまった。今日も人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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