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June 30, 2008

升永弁護士

青色LED訴訟の升永弁護士、事務所解散 大手に移籍

青色発光ダイオード(LED)訴訟などの巨額裁判を担当したことで知られる升永英俊弁護士(65)が今月末に事務所を解散し、7月1日付で所属弁護士らと大手のTMI総合法律事務所(東京・港)に移籍する。企業法務分野の中小事務所の苦境を象徴する事例といえそうだ。

升永弁護士が率いる東京永和法律事務所(東京・港)は1991年設立。特許や税務の訴訟を得意としている。最近、後継者難に直面し、TMI総合に合流を打診していた。弁護士5人、弁理士4人、スタッフ4人のほぼ全員が移籍する。(07:00)

ちょいとびっくりしたね、こいつは。後継者問題か。子供がいるのか、その子に継がせたいのか。Masunaga-Wayを貫いてきた割にはなんだか無様だ。大手に吸収されたら、そこのやり方に従うしかない。

で、HP更新より報道が先ってどういうこと?

中村裁判が結局仇になったんじゃないか。

代理人(弁護士)は依頼人の利益にために力を注ぐべきた。彼のやったことは依頼人の利益を考えてのことなのか。自説を社会に認めされるために裁判があるんじゃない。そこをこのおっさんは勘違いしている。中村修二氏は、裁判で失うものはなにもなかっただろう。むしろ、企業研究者の生き様を示すができた。代理人と依頼人は一蓮托生であるが、立場は違うのだ。当たり前の話である。こういうおっさんは、元々、弁護士事務所の代表でいるべきではないだろう。

悪徳、ではないけれど、人徳はあまりなかったようだ。司法試験の成績を自慢しているが、単にペーパー試験秀才だということを証明してしまった。

アマサイは別に追われる者に鞭打っているのではなくて、前からこのおっさんの言っていることはおかしいと言うておるのじゃ。

・法律家に特許はわからない

・『発明対価 年収の数倍程度』

・書談:荒井裕樹『プロの論理力!』

補足:法律事務所も小さいとこは経営淘汰されてしまうんですね、と書いていらっしゃる方がいる。永和事務所は、法律業界で十分にやっていける規模であると思う。考えられるのは、報道にあったように後継者問題以外にないと思う。升永さんは、所長は誰かに引き継いでもらい、自分は顧問的な立場で、ここぞ、という案件のみ行いという意向があったに違いない。もう一歩憶測すると、完全実力主義で経営してきたために、古参の弁護士はいなくなってしまったのではないか。所内に彼のお眼鏡にかなう後継者は居なくなってしまった。ならいっそのこと永和事務所の名を消してしまいたいと、大手に吸収される未知を選んだのだと思う。

このおっさんが職務発明を語るなんてちゃんちゃらおかしい。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 27, 2008

金属ナノレンズ

ナノ分解能イメージングを実現する金属ナノレンズを世界で初めて提案

独立行政法人理化学研究所(野依良治理事長)と国立大学法人大阪大学(鷲田清一総長)は、数ナノメートル(10億分の1メートル)サイズの分解能を持つ金属のレンズを改良し、観察画像の拡大とカラー化を世界で初めて提案しました。

今回の成果の鍵は,金属表面に発生する表面プラズモンと光を細い針であるナノサイズの金属円柱によって相互作用させたことです。表面プラズモンは、金属の中にある自由電子の振動ですが、金属に光を照射してこの振動を作り出したり、逆に表面プラズモンを光に変換することもできます。また、表面プラズモンには金属がいくら細くても金属表面を伝わってゆくことができるという特徴があります。

本研究では、このワイヤを改良することで、観察像を肉眼で見ることができる大きさまで拡大し、さらにその像をカラー化できることを理論計算とともに計算機シミュレーションで実証しました。具体的には、素材が銀でできたワイヤーを模擬し、そのワイヤー1本1本にナノサイズの間隙(カット)を設け、それらを扇状に束ねました。

※1 表面プラズモン
金属表面の自由電子が電磁波と相互作用を起こす現象をいう。光の振動数領域では、金や銀などの貴金属が対象となる。自由電子の振動は縦波である一方、電磁波は横波であるため、通常は相互作用しない。金属がナノサイズの微粒子、薄膜、ワイヤや針などの極微な構造になると、表面近傍において自由電子と電磁波が共鳴し、強い電場が局在する。


Kinzokunanolens


これは、アマサイの会社にも関係ありそうです。実用化大量生産してくれないと採用できませんが。

ナノテク材料は、量子力学も関わってきてワクワクドキドキしますです(って不整脈なのか>アマサイ)。

ところで、阪大の学長って哲学者の鷲田清一さんだったのか。昔、何冊か鷲田さんの本は読んだぞ。

医学、理工系出身者ばかりだった大阪大学の学長に、哲学者の鷲田清一さんが就任した。秋には大阪外国語大学と統合し、学部学生数では最大の国立大学となる(2007.08.30読売新聞)。
そういえば、アマサイ的にも阪大は理系のガッコという印象があるな。学長の手腕だけで大学改革は難しいががむばってください。

追記:Nenpiro先輩も同じ記事について言及されていました。

光学系のナノテクは22世紀の未来技術です。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 26, 2008

ブラックホールはこわくない

人工ブラックホール、地球は無事か 学者「心配ご無用」

陽子の超高速衝突実験で、小さなブラックホールができてしまうかも知れないけれど、地球がのみ込まれる危険は絶対にありません――。スイス・フランスの国境沿いで今秋にも運転が始まる大型円形加速器「LHC」について、ノーベル賞学者らの委員会がこんな「安全宣言」を出した。

 ブラックホールは重力が強すぎて光すら抜け出せない領域。重い星が燃えつきて縮んだときなどに、できることが知られている。地下トンネルにある1周27キロのLHCで、かつてない高エネルギーで陽子同士を正面衝突させると、極微の人工ブラックホールができる可能性が、理論計算から指摘されている。

 しかし、「ブラックホールができると、地球や私たちの宇宙まで吸い込まれてしまうのではないか」と心配する声もあった。このため、LHCを開発・運用する欧州合同原子核研究機関(CERN)が、ノーベル物理学賞受賞者らでつくる委員会に「安全審査」を依頼していた。


これは一般市民の無知、と認識してはならないでしょう。ブラックホールという専門用語がよく知られているということです。科学的理解ではなく、SFからの知識でしょうが。でも、原子力爆弾とか核融合とかと類似のものと思われているようです。

国の研究機関をチェックするということは、よいことです。科学者はほうっておくと好き勝手なことをして、地球を破壊するような弊害をもたらす、この認識はあながち間違っているとは思えませんなあ。科学者だけの意志ではけしてないですけれども。
志村さんの本は、こういう前提で書かれたのでしょうか。

『こわくない物理学-物質・宇宙・生命-』新潮文庫
物理学はこわい、と思っている市民は大勢いるんでしょうかねえ。タイトルを考えた編集者の偏見だと思うのですが。この本を見たとき違和感がありました。そもそも物理学は楽しいものであって、こわくはないだろうと。

どっちかっていうと、新しい物質生成に価値を見いだす化学者の方がこわいと思うんですが、、、ってのはアマサイの偏見です、はいはい。

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June 24, 2008

書談:『情報法入門 -デジタル・ネットワークの法律-』

『法システムⅢ-情報法-』の教材があまりにもつまらないので、新たに参考資料を買いました。
Johoho
■『情報法入門 -デジタル・ネットワークの法律-』
著者:小向 太郎
価格 : ¥2,730 (本体 : ¥2,600)
出版 : NTT出版
発行 : 2008.3
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コンピュータやインターネットの劇的な普及のなか、情報技術を利用した便利なサービスが次々と開発される一方で、電子メールやWWWなどを悪用した詐欺、電子掲示板上での誹謗中傷、個人情報の流出など、これまでになかったような深刻な問題が急増している。これまでは、情報発信が可能な者は大きな影響力をもつマスコミなどに限られていたが、デジタル・ネットワークの普及によって、理論的には誰でも世界中に情報発信ができるようになった。情報というとらえどころのないものに対して、社会的なルールを定めるのは非常に難しい問題である。本書では、これらの社会の情報化によって生じるこれらの法的問題全般について、問題が生じる背景、現在の法的位置づけ、問題を解決する取組みについて、基礎的な内容から最新のトピックまでを分かりやすく解説する。
第1章:デジタル情報と法律
第2章:情報化関連政策
第3章:通信と放送
第4章:情報に起因する法的責任
第5章:ネットワークにおける媒介者責任
第6章:個人情報保護
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なかなか読みがいがあります。新しいですしね。情報法という体系が定まっているわけではなく、定本の作成は困難でしょう。5年前発行だと買おうかどうしようか迷いますね。7年前のだったら止めとこうと思います。

個人情報保護法、セキュリティに伴う行政法、電子マネーの商取引に関する法、これだけ並べても、各々別の専門家がいるだろう、ってな感じですね。

放送大学院のテキストには、知財法についても章を設けているので、アマサイ的には好感?が持てます。

まだまだ未開の分野ですからやりがいはありますね。

放送大学院のお勉強はアマサイの心の支え。。。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 23, 2008

あの事件で思うこと

あの問題の青年は、「現実でも、インターネットでも孤独だった」と言ったそうだ。実社会でコミュニケーションを取れなかったのだから、ネットでもそうだったのだろう。ブログとか掲示板でみんな何をやっているかというと、現実社会のことを、遠くの人と、または会うことのできない人と話しているのだ。それは、「会社でこんなことあってさー」とか「うちの旦那、もう信じられないくらい○○なんですよ~」から、国会で討議されていること、教育・社会問題までに及ぶ。「現実生活」がなければ、ネットでまともなことなど話せないだろう。

よく、社会学の教授がコメントを求められて「仮想現実を実際のリアルな世界と混同し」と言っているが、ネットはネット社会というリアルワールドである。家庭も学校も会社も全てリアルな世界だ。パソコンに向かってチャットをしている人が、これらの社会を混同するというのはまずあり得ない。そもそも「仮想現実」という言葉の使い方がおかしい。ここで(このような事件で)語られているのは、パソコンや携帯電話でアクセスできる掲示板のことである。ならば、そう書くべきだ。SF小説に見られるように、ある部屋に入ったら、見たこともない、想像だにしなかった空間が広がっている、というのは仮想現実であろう(ネット掲示板も仮想現実と呼べるが、加藤なにがしの行動を語るのにその言葉を使うのは、問題のすり替えなのである)。

ちょっとそれたけれども、彼が孤独なのは当然だ。大人になれば、こちらから話しかけなければ、対話してくれる人などいない。話すと言っても自分の自慢話や、「独創的な」自作学説なんかを蕩々と述べても人は聞くまい(ネットではこのような自分勝手な発言は「荒らし」と呼ばれる)。自分のことを話すと同時に、君は最近どう?と問いかけなければ対話にならない。首相のあの発言はまずいと思うんだよね、など、誰も知っているニューステーマを語れば、いや、そんなことないんじゃないかな、など、意見を述べてくれるだろう。

雑談と言っても、コミュニケーションというのは、結構難しいものだ。こんなこと言って笑われないかな、無視されたりしないかな、あんまり話かけられるの好きじゃない人かもしれない、などといろいろ考えてしまう。この障壁を小中学生のときの乗り越えられる人もいるし、社会人になってようやく乗り越える人もいる。また、子供時代、学生時代は、なんでもなかったけれど、会社員のつきあいはまた違うなあ、うまくいかないなあ、と考える人もいるだろう。いちいち口に出して言わないけれど、コミュニケーションに悩みのない人などいないだろう。自分はどこ行っても孤独だ、と思いながら、生きている人も少なくないと思う。

マスコミはどうしても、ネット-仮想現実と犯罪の関わり合いを見いだしたいようだ。いくら探しても彼自身が言うように、彼が孤独だったということしかわからないだろう。

実質的に引き籠もっていた彼が起こした行動が無差別殺人とは、なんともやりきれない。


今日のはエッセイというより散文なんでそこんとこよろしく。ぷちっとな。【押す】
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June 20, 2008

なんてったってウルトラマン

ウルトラマン:68歳ハヤタ隊員、変身見納め? 映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」会見

初代ウルトラマンに変身するハヤタ隊員を演じた黒部さんは「来年、古希(70歳)を迎えるけれど、42年前の仕事が延々と続いていることに感謝している。子供たちやお父さんなど何世代にもわたってヒーローとして夢を与える作品に出られて幸せ」と話したうえで「この先、(ハヤタとして)出るチャンスはないと思っている。ウルトラマンとしてはこの作品で終わりかなという気持ち」と寄る年波には勝てない様子だった。横で聞いていた森次さんは「僕も65歳になりましたが、80歳、90歳になるまでモロボシ・ダンを引きずっていきたい」と話し、「ジュワッ!」と威勢良く変身の雄叫びを上げていた。

アマサイ的に帰マン=帰ってきたウルトラマンである。最近は「ジャック」と正規表記されとるのう。Aの高峰圭二氏は現役のころ、かっこよかったのに。タロウの姿が見えないが。

しかし、しかし、それにしても、最近とみに思うのだが、

なぜ、つるの剛士がウルトラマンなのだ~

黒部・初代マンにも「つるの君はなんでここにいるの?」と言われたそうだ。「つるの君の台本はひらがなばかりらしい」とも。

しゅーちしぃーん、とか踊っていないで、ウルトラ俳優らしく更正してくれ。

新曲だしたらしいね。

MXテレビの『ミラーマン』見逃してしまってあまり鏡光太郎に会えない。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 19, 2008

心はいつもエンジニア

Webデザイナーや技術営業ってエンジニアと思う?/Tech総研

エンジニアかどうか微妙な職種ってありませんか? Webデザイナーはエンジニアかクリエーターか、技術営業は技術職か営業職か、ライン組立工は技術者なのか技能者なのか……。これらのYes/Noを広くエンジニアに尋ねることで、「エンジニアのアイデンティティ定義」がわかるのではないかと考えました。
【職種の選択肢】
Webデザイナー、戦略コンサルタント、ヘルプデスク、建築士、レコーディングなど楽曲系エンジニア、ゲームプロデューサー、ライン組立工、技術営業、特殊技能者、医薬品開発者

いや~、ウエブデザイナーはエンジニアでしょう。技術営業ってその名の通り両方を兼ね備えた人。なぜ戦略コンサルタントがここに入っているかわからない。「戦略」も「コンサルタント」も非常にアヤシイ単語で、その2つが重なると。。。

かくいう、アマサイも事務所時代は「特許技術者」という名称だった。机に向かって文章を書くのってエンジニアなのか?そう、エンジニアなのである。ある特定技術分野の知識があって、それを駆使していれば、エンジニアなのである。まあ、職安に行っても窓口の人は、

「、、、で、どのようなお仕事なのでしょうか」
「特許明細書という技術文書を書くのです」
「、、、そうですか」

たぶん、経理事務所の伝票作成の仕事が特許事務所にもあるのだろう、と思っていることだろう(求人はそこそこあるのだが、職員に全職種を網羅するのは無理だろう)。

その証拠に、派遣会社では、同じ事務所だからやることも似たようなもんだろうと、税理士事務所を紹介された。まあ、そのころは、負担の軽い仕事を希望していたので、半年ばかり居た。

アマサイはドラッカーの本を読んで、テクノロジスト(科学技術者)、という言葉が流布しないものか、と考えている。サイエンティスト(科学者)が肩書きになるなら、テクノロジストでもいいような気がするが。

まあ、それはそれとして、アマサイは、学生のころから、技術者、エンジニアという言葉にすごく憧れていた。事務所に入って「特許技術者」という単語の入った名刺に満足していた。今は、企業なので、部署名が入っているだけだが、実質、技術者なのだから、それでいいのだ。理系離れだとか、技術者の賃金が安いとか、それは別の問題。自分の仕事に誇りを持っている技術者が多いとこは必然的に技術立国なのだと思う。近年、それを削ぐような雑音が多いことがちょっと悲しい。

Tech総研は、
「では逆に、ソフト開発職や回路設計者などの誰が見てもエンジニアという職種であっても、「向上心と努力」がない人をエンジニアと呼ぶのか? それはちょっと違うだろう。つまり、職種や業種なんて関係ないのかもしれない。技術の現場で努力のできる人こそが本当のエンジニアなのだ。だから私は、この10職種はすべて技術職だと思う。」
なんて優等生的なお答えをしている。

てか、そういう結論なら、こんなアンケートとるなって気がしないでもない。

でも、ちょっと気になることではあるよね、エンジニアの定義。

まあ、言いたい奴には言わせておけばいいのさ。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 18, 2008

惑星Xの世界

先週、久しぶりにまともにサイエンスゼロを見ました。

太陽系 未知の天体を迫れ

太陽系の惑星や小天体などについて、その多くが解明されているものと思われがちだが、実はほとんどわかっていないのが実情。最近、すばるなどの地上望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡などにより太陽系の果て、外縁部に存在する天体が続々と見つかり、去年までにその数は1000個を越えた。しかし、外縁部の天体の中には、軌道が楕円形に大きくゆがんでいるものがあり、理由はこれまで謎だった。これに対し、今年2月、神戸大学大学院のグループが発表したのが未知の「惑星X」の存在を仮定する新理論。太陽系の惑星の動きをシミュレーションしてみると、軌道のゆがみがうまく説明できることが分かってきた。

そうですねえ、太陽系なんてすぐ一周できるじゃん(て、それはできないだろう)思っちゃいますね。でも、そりゃそうですよね、一口に太陽系と行っても地球の直径の何倍、はて、どれくらい大きいのだろうか、とにかく広いわけだから、わからないことも多いでしょう。改めて、今の天文学のすごさを教えられました。

いろいろなことがわかりつつあるようです。


太陽系外縁部に未知の惑星の存在を予測【2008年2月28日 神戸大学 大学院理学研究科】

神戸大学大学院理学研究科のパトリック ソフィア リカフィカ(Patryk Sofia Lykawka)研究員と向井 正教授は、太陽から80天文単位(120憶キロメートル。1天文単位は地球から太陽までの距離)よりも遠いところに、未知の惑星が存在するという予測を発表した。

海王星軌道よりも外側の領域に多数見つかっている太陽系外縁天体(TNOs=Trans-Neptunian Objects)の軌道分布には、いくつかの謎があった。円軌道のTNOsが50天文単位付近よりも遠いところに見当たらないのはなぜなのか。海王星の影響が小さい50天文単位以遠に大きくゆがんだ軌道や大きな軌道傾斜角を持つTNOsがあるのはなぜなのか。これらを矛盾なく説明できる定説はこれまでなかった。リカフィカ氏らは、TNOsの軌道進化の数値シミュレーションを行う際に、未知の惑星(仮に「惑星X」とする)の存在を仮定すると、現在の軌道分布をうまく説明できることを突き止めた。研究論文はアメリカ天文学会発行の『Astronomical Journal』誌2008年4月号に掲載される。

エッジワース・カイパーベルト天体@すばる望遠鏡HP

いまから約50年前に二人の天文学者によって提唱された、惑星に成りきれなかった天体をエッジワース・カイパーベルト天体 (Edgeworth-Kuiper Belt Object、略してEKBO) と呼びます。1992年に発見されてから、これまでに約1,000個の EKBO が見つかってきました。大きさが数百kmから1,000km 程度ある EKBO の表面は氷やチリからできていると考えられていますが、地球から行う観測では限界があるため詳しいことはいまだわかっていません。

ところが、ニュー・ホライゾンズ探査機が近くを通ることのできる EKBO は、これまで見つかっていませんでした。ミッション・チーム責任者のアラン・スターンさんは、口径8mのすばる望遠鏡と広視野の撮影カメラ Suprime-Cam が探査機の向かう EKBO を発見できる最も効率のよい組み合わせであることに注目、唐牛宏・ハワイ観測所長へニュー・ホライゾンズ・ミッションとの共同研究の提案を行いました。

ハワイ観測所では所長の管理する観測時間を使い、2004年4月からこれまでに約20晩に渡ってニュー・ホライゾンス・ミッションのための EKBO 探しを実施しています (図4)。観測は順調に進み、全容量が数テラバイトにもおよぶ膨大なデータを取得しました。現在は、日本の研究者チーム(※)とニュー・ホライゾンズの研究者チームがデータ解析中です。すばるの観測データから探査機が接近できる EKBO が発見されれば、その天体へ向かうよう冥王星通過後に探査機の軌道修正が行われることでしょう。

検索するとトンデモさんや占星術なども現れ、なかなか楽しい世界が垣間見られます(いえいえ、占いとトンデモを一緒にする気はありません)。

NHK科学番組は、やはり安心感がありますね。妙な演出をせず、淡々とやっていくとこがいいとこでしょう。構成も同じではなく、期ごとにマイナーリペアしているようです。

これからも、地道に科学報道をしてください。

結構、NHKも好きなアマサイちゃんであった。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 17, 2008

博士倍増に問題なんか何もない。

山本強@北海道大学、先生の最新エッセイ

移り気な情報工学 第61回@Interface

そこで何社かのプレゼンがあって,日本の大学で博士の学位を取って帰国した青年社長が熱心に事業を説明してくれた.残念ながら,内容はよく見かけるマルチメディア端末の製品開発でそんなに驚くものには見えなかった.

しかしここで気付いたのだが,博士の学位を取った人であるにもかかわらず,「自分の学位を取った研究を事業化したい」ということではないようである.小平は「白い猫でも黒い猫でも鼠を取る猫が良い猫だ」と言ったが,学位は自分の能力の証明であって,それで何をしても結局は「もうかる仕事がいい仕事」と割り切れるのが海亀族の強さかもしれない.

一方,日本の学生を見ていると,高学歴になればなるほど自分の研究分野や専門領域にこだわる人が多くなるのである.専門から外れたことをすることを嫌うがゆえに,仕事や人生の可能性を狭めているというのが高学歴フリータの原因のようにも見える.

この青年社長、中国人なのだが。
えっ、自分が博士論文書いた狭い範囲じゃなくて、その周辺技術で職を得るって普通じゃないの?

えーと、バイオや化学の分野は分からないんで、アマサイの知っているとこでいくと、
例えば

・流体シミュレーションで学位を取った人が、家電マイコンの開発したり、

・素粒子モデルの研究している人が、数理系ソフトのコンピュータプログラミングで職を得る

って普通だよね。バイオの人がプログラマになるってのも普通だよね。

「折角博士課程まで行ったのに専門が活かせなかったねー」
って言われないよね?

違うの?違うとした山形のなまはげさんがアマサイの意見に全く耳を貸さないのは納得です。

だって、あの人たちの方が、現代の科学技術潮流から外れているんだもん。

博士号を活かすって、その人の狭い狭い持ち分で勝負するじゃなくて、院の5年間で得た科学研究の手法を実社会で活かすってことなんだよ。前述の例でいくと高度なシミュレーションの研究している人には、マイコンアーキテークチャの理解は容易いし、高度な数学をいじっている理論物理学研究者は、学術or開発研究の助けとなるアルゴリズムが組めると思うよ。

こういうことを視野に入れないで、文科省の博士倍増政策は失敗だとか、博士持ちは小中校学校とか企業勤めには無理とか、博士就職のために研究機関を増やせとか言ってる、大学人、君たちダメダメだね。すぐに辞表を書きなさい。そうすればポストが空くから順番待ちしている助教なんかが就職できるよ。

博士倍増計画は、文科省の失策ではなくて、大学や研究所でポストを持っているダメダメ博士たちが、現状に対応できないだけです。研究だけやっていればいい時代はとっくに終わった。諸君のいる場はありません。リタイアして大学・研究所以外で余生をお過ごし下さい。

ほんとあいつらって税金泥棒だ。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 16, 2008

『クリエータ通り魔』事件

表題は時節柄。。。

漫画家さんが出版社を訴えて、騒動になっているらしい。ゑび庵師匠のとこで知りました。どうやら編集部がその漫画家さんのカラー原稿をなくしたらしい。が、漫画家さんが怒っているのは単にそういうことではなく、編集者、出版社が漫画家を人として見下している態度が許せない、ということらしい。

こういうのは当事者同士だけしかわからないことで、陳述書に原稿紛失事件の背景として書くようなことではない気がする。編集者はともかく実名をだされた漫画家のK山先生は、同意しているのだろうか。

また、なんだか、職務発明裁判と同じ構造だなあと思ってしまった。この手の裁判をウオッチしている人なら業界の人でなくたってわかっているはずだが、これは、経営者側と被雇用者・技術者との人間関係の軋轢が元となっている。有名どころも最近提訴されて件もすべてそのはずだ。成果は上げているのに、役職があがらない、日本企業の場合、出世できないということは給料が上がらない、とほぼ等しい。どうやら自分は、上役に嫌われているらしい、と思ったときはもう遅いらしくて、あいつ閑職にでもほうっておけと、なるらしい。これこそ当事者同士の問題だし、どっちが悪いかは端から見てもわからん(どう考えても最低限の協調性がないとわかる人はいるがね)。

会社員の場合、じゃあ、独立するなり、転職するなり、すれば、ってことになるんだが、漫画家の場合は自営業だぞ。元々独立しているのに、ここまでどうして取引先(出版社)にこんな酷い目にあわされにゃいかんのだ?

この漫画家さんの言い分を一般論として当てはめるのは危険だと思うが、漫画家なんか使い倒せばいい、と思っている編集者はかなりいそうだ。出版社がクリエータをないがしろにしている話はよく聞く。

アマサイが、コンテンツ産業を語る奴は嫌い、ってのは、そこらへんのことである。漫画、アニメーションが日本の産業というわりには、それを利用することしか考えない。韓国ドラマが日本に多く流入しているのは、それだけ質の高いものが出来ているからだ(日本映画絶頂期の焼き直しという話もあるが)。それには、韓国が国を上げて、クリエータの学校を創設し、ビジネスへの道筋をつけているからだ。

で、日本は、アニメーターや漫画家のために何かしてますか?

で、日本の技術者はこんな安い給料で働いているのに、どこのどいつが、技術立国なんてふざけたことを言っているんですか。
参考:フロレスタンさんのブログ。
もの作り出すってことに何の感謝も敬意もはらわない国だわな。

藤子不二雄漫画の本拠地だった小学館がこのようになって藤子ファンのアマサイは悲しい。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 14, 2008

書談:東野圭吾著『流星の絆』

Ryuuseikizuna■『流星の絆』
著書:東野 圭吾
価格 : ¥1,785 (本体 : ¥1,700)
出版 : 講談社
発行 : 2008.3


*-*-*-*-*-*-*-*
洋食店を営む有明夫妻の子供、功一、泰輔、静奈の3人は、ペルセウス座流星群を見るために深夜、家を抜け出す。流星は見られなかったものの、兄弟で秘密の行動した興奮で喜びに満ちて家に帰る。そのとき、長男功一が見たものは、両親の惨殺死体であった。---その後、身よりのない3人は施設で育つ。施設を卒業した3人は、いつの日か両親を殺した犯人を見つけ仇を打つこと誓う。そのきっかけは、彼らの「副業」によって遭遇する。事件は、父親が作り出した店の味が動機となっているのではないか。
*-*-*-*-*-*-*-*
東野さんの新刊は、発売からあまり間を空けず、買って読んでいる。本書は、しばらく経ってから読んだ。だいたい、週末を利用して読み切ることが多いのだが-ウィークデイに読み始めると止まらなくなって日常生活に支障が出るので-今回は、何日かに分けて断続的に読んだ。おもしろいことはおもしろいが、ページをめくるのがまどろっこしい、とまで行かなかった。謎解きは1つなので、そこに到達するまでは案外(東野作品にしては)淡々としている。

東野さんも年をとって、人に対するまなざしがやさしくなったのか、あんまり毒があるものは受けにくいと思ったのか、今までにないタイプのハッピーエンドだ。登場人物も、こいつはいくらなんでも人間としてどうよ、という人物も出てこない。犯人は酷いには酷いが同情できる面もある。物語が長い割には、最後の〆は駆け足っぽい。別にそれも悪いとは思わなかった。デビュー作から読んでいる者としては今までとは構成が違うなと思った次第。

RyuseiomoteRyuseiura
しかし、ね、この帯は何?35万部最速売上げって。後ろに印字した読後アンケートも気に入らない。東野圭吾には、この広告帯は似合わない。直木賞作家だから?長年玄人好みの言われていた反動でしょうか(編集部側の)。

名実とも大衆作家になるってこういうことなのかね。

東野圭吾は、十数年前からずっと、ミステリ小説の職人なのだ。最近のにわかファン、特にブックオフで文庫買いましたって堂々のファンコミュニティに書いてるニセファン、下がりおろう!!

ファンに優劣はないのだが、ブックオフや古本屋ってのはいくらなんでも酷いだろう。クリエータのイセンティブを削ぐ行為なのであるそ。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 12, 2008

パラダイムという概念を破壊しろ

儲けようと開発しても儲からない

パラダイム持続型イノベーション

過去の大きなイノベーションについて、イノベーション・ダイヤグラムを描きこんでみると、興味深いジレンマに気づく。それは、ラディカルなイノベーションであればあるほど、イノベーション・チェーンを持続的につむいでいくために本質的なプロセスは、つねに土壌の下にあって価値創造には直接的にかかわらない「知の創造」を途中に含むということである。一方、価値創造を直接的ゴールとして行なう「開発」はそれだけでは結局のところ抜群の競争力をもつような新しいパラダイムの経済的・社会的価値を創造することはできない。平たくいえば、儲けることを直接的目標にして製品やサービスを開発しても、長期的に儲けることは不可能だということでもある。

なんでこのコラムを取り上げたかというと、経営学のオジサンたちって未だに「パラダイム」って言葉を常用しているのね、と嘲笑したいからである。彼のみが使っているとは考えられないので、社会科学では一定の地位を持っているのだろうな、「パラダイム」。でもこの用語をうれしそうに使っている文章、このように中身がない。

彼が「それは、あたかも土壌と植物の関係に似ている」と称して出してきた図。意味、わかんなくな~い?

だってさ、社会科学上の概念図って「花形・負け犬」マトリックスみたいに、おお、ごちゃごちゃ説明されてたらわからんかったが、この図だとお主の言うことがようけわかるっちゃ(ってどこの方言だ?)ってものでしょう。これは、図自体じゃ何かわからなくて【図に説明につけてるのに】さらに何を言いたいのかわからないっつー最悪のものでしょう。

最後まで読めばわかるとおり、材料を変えただけでは、技術革新にならない、プラスアルファが必要だということである。それまで青銅だった大砲を鉄製にするには、単に材料を変えるだけではなく、創意工夫があったという話らしいのだ。

それって、破壊型パラダイムとかへんてこな線図を使わなくては、説明できないことなのか?

経営学って、天気予報と同じである。いくら当たらなくても、天気予報は不要、と思う人はあまりいない。同様に経営学が実際の企業経営に役に立たないとしても、実際の経営成果を分析する後付け理論だったとしても、経営学が不要だと思う人はいない。

アマサイのディベートの師匠がとある勉強において
『「経済学って、何のための学問ですか?」という質問が飛び出したのは、誠に微笑ましくも、好ましく感じた。』とおっしゃっているのだが、

その答えは、

「エコノミストを生成し、食わしていくため」

というのが一番妥当だと思うのだが。

ここまで、書くと完全に嫌われるな。カミソリ送られてくるかしれん。

いや、世の中、結構無駄な学問というものはあるものだ。しかし、無駄な学問、学会が適度にあるのは良い社会なのだと思う。

経営学はそれの最たるものであろう。無くてもよいがあってもよい。

バートランド・ラッセルが
「私は若い、頭が切れるころ、数学を研究し、少し頭が弱くなったころに哲学を行った」と言ったそうだ(ちょっと文言は違うかもね)

たぶん、ラッセルのような天才が、かなり頭が弱くなって、ボケ寸前になると、経営学なんかをやると丁度いいのだろう。

えっ、毒舌じゃないでしょ、最後の一文は。ラッセルが経営学やったら、もっと精度の高い学問になっていたのになあ、って話だよ。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 11, 2008

スーパーハイビジョン

テレビ少女であったアマサイは、NHK放送技術研究所の存在を知ったとき、狂喜乱舞したねえ、ってこともないのだが。もうそのころは、大人だったし、そんなとこの敷居をまたげるバックグラウンドもなかったし。HPを見ても採用情報なんかないんだが、みんなNHKの技術職として入った人たちなのかな。金澤勝さんはそうだったようです。

3300万画素の「スーパーハイビジョン」を生み出したNHK技研・金澤勝@Tech総研

「スーパーハイビジョン」は、NHK放送技術研究所が開発を進める、走査線4000本クラスの超高精細映像システム。横7680画素×縦4320画素は、現行の横1920×縦1080、約200万画素のハイビジョンの16倍の3300万画素を持ち、1秒間に60枚の映像を映し出す世界最高の動画システムなのだ。このスーパーハイビジョン研究を98年から推し進めてきたのが、金澤氏である。
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ご覧いただいて喜んでもらえるのは、やっぱりうれしいですね。「予想したどおりの絵でしたね」なんて言われるとガッカリするじゃないですか(笑)。パッと見て感じてもらえるのが、私たちの仕事のいいところ。それこそシンプルにきれいなものを見せて、驚いてもらえることこそが、私たちのモチベーションそのものなんです。

2008年5月の技研公開では、真っ黒が出るプロジェクターを作りました。こう一言で言ってしまうとつまらないんですが、見た方にはみなさん驚いていただけましてね。それこそ普通は黒というと、スクリーンの電源を入れなかったらいいんじゃないか、なんて思われるかもしれません。でも、実は本当に真っ黒な映像というものを、どれほどの人が見たことがあるでしょうか。実際、おそらくほとんどないと思うんです。だから、真っ黒の映像をきちんと出せるシステムを作ってみた。そうしたら、本当に衝撃だったようです。

こういう記事をみるとね、ほんと血湧き、肉踊るって気がしますですよ。やっぱり、アマサイはエンジニアリングの人なんですね。エレクトロニクス、なかんずく画像工学、通信工学が世の中を変えるんじゃないですかね。電車とか飛行機これ以上速くなってもしょうがないでしょう。有人宇宙飛行なんてご近所-太陽系-ぐらいしか行けないし。すいません、例えが乱暴で。まあ、乱暴ついでに言えば、テレビ受像機が変わるってのが、一番世の中が変わった気がするんじゃないかと思うわけです。

その技術を理解する術を知っているアマサイは幸せだなと。多くの人にとっては、その画像表示装置を家に設置するだけの財力があることが幸せなんでしょうが。

記事中の「画素ずらし4板カラー方式」らしき特許も公開されてますが、「本物の真っ黒」の基礎技術も公開されています。

■特開2006-133292(P2006-133292A)
【発明の名称】モノクロ表示装置
【出願日】平成16年11月2日
【要約】
Jp2006133292
【課題】 階調数を容易に増加させて被写体に忠実な画像を表示することができるモノクロ表示装置を提供すること。
【解決手段】 直視型モノクロ表示装置10は、画像を表示する画像表示部20と、画像信号の垂直方向の走査を制御するゲートドライバ回路40と、画像信号の水平方向の走査を制御するソースドライバ回路50とを備え、ソースドライバ回路50は、画像信号の階調レベルを表すデジタル信号を入力してアナログ信号に変換するDAコンバータ52a、52b及び52cと、DAコンバータ52bの出力信号を減算する減算器53と、DAコンバータ52cの出力信号を減算する減算器54と、DAコンバータ52b及び52cの出力信号のオフセットレベルを設定するオフセットレベル設定回路55と、階調レベルを電圧値に変換するレベル/電圧変換回路56とを備える。


これならアマサイの知識で理解できます、と言っておこう。

高柳健次郎先生のフロンティア精神は今も日本に生きていると信じています。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 10, 2008

まあ、社内SEみたいなもんか。

社内SEの仕事って楽できていいよね@Tech総研

・・・・そんなとき、ふと思うわけですよ。ああ、社内SEであれば、こんな目には遭わないんだろうな……と。ああ、社内SEであれば、お助けマンとして褒めたたえられる毎日が待ってるんだろうな……と。もうボク考えることに疲れちゃったよパトラッシュ。その点社内SEだと「助けて」って言われたことにこたえていりゃいいだけだから、話がシンプルで楽だよなぁ……と。でも、本当にそうかしら? 
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社内だろうが社外だろうが、コストに追われるのは変わらないですもんね。社内なら確かに振り回されることはないでしょうが、だからといって遊ばしてられるかとは別の話なわけで。それこそ社内で抱えてるSEさんだからこそ、よけいに「あれもこれも」と求められる世界もありそうだし。

とはいえ、実は自分も「社内SE」というのは、そこはかとなく憧れを抱くポジションだったりもいたします。「直接見える範囲の人たち」に「直接見える形のサービス」を提供して「直接見える形で声をもらう」という、そんなスタイルが自分の場合は憧れなんですね。そして、社内SEになったという人たちから聞く「やりがいを感じる点」はいつもそうした内容で、その度に「いいな~」とうらやましく思うのです。

まあ、こげなことはどこの業界にもあるのではないですか。

事務所からメーカーに転職したというと、

「特許の仕事辞めちゃったの」

なんて聞かれます。

「いや、知財部/特許部だから特許の仕事はしてるよ」

そうするとまた面倒で
「うん?企業の知財部って何やってるの?」
なんて質問が返ってきます。

「発明者と事務所のインターフェース」
って答えるのは正解なんだけど、それではアマサイが何もしてない、発明者の原稿を弁理士に渡すだけでみたいに思われるので、ごちゃごちゃとやっていることを説明します。

どっちが楽なのかってのもよく聞かれるのですが。業種は同じだけど職種はある意味違うんだよね、どっちが楽とかやりがいとか一概に答えられません。アマサイはメーカー知財部の方がおもしろいし、やりがいがあります。大企業でない中堅企業だったこともラッキーです。一応調査から出願、権利取得まで自分の責任でやってます。大企業だと、上司から担当を振り分けられてうんぬんかんぬんするのでしょう。最終的権限はもちろん、上長や役員ですが、「これこれこういう事情なのでこうした方がいいのではないかと思います」みたいにちゃんと順序だてて説明すれば、理不尽な返答はされませんね。

文句はありますが、仕事をする上ではいい環境です。となると、どのような立場、というより、その職場が組織上どのような位置、力関係にあるかによるわけですな。

でも、どんな悪い環境であってもベストを尽くせば必ず開けるものです。次の職場で活かせるということもあるしね。

それでは、みなさんお仕事がんばりましょう、という結論でした。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 09, 2008

どこまでも続くレアメタルの道

実は資源大国? 日本のレアメタル事情
「?」がついているにせよ、大国という表題はいかがなものか。

それはIT機器の廃棄/リサイクルに関するものだ。独立行政法人の物質・材料研究機構によると,国内に蓄積されているリサイクル可能な金属資源の量を算定すると,「金が約6800トン(世界の現有埋蔵量の16%),銀が6万トン(同22%),インジウムが1700トン(同61.1%)。この他,錫やタンタルなど,世界埋蔵量の1割を超える金属がたくさんある」という。資源小国と呼ばれることに慣れてしまっている我々にとって,なんとなくうれしくなる話ではないだろうか。

いや、全然うれしくないって絶対(^^;)。

どうしてこのような数値になるかというと,「一般に,1トンの金鉱石から採取できる金の量は4~5グラム。これに対して,1トンの使用済み携帯電話からは,金を150グラム,パラジウムを50グラム,銀を1.5キログラム,銅を100キログラム回収できる」からである。携帯電話やパソコン,家電などの電子機器を総称して「都市鉱山」と呼ぶほどだという。 もっとも,この数値は,産業連関表と工業統計に基づいて算出された,紙の上の値に過ぎない。実際には,多くの個人情報を格納すると同時に音楽プレーヤーやカメラなどの機能を備えた携帯電話の回収量は減少を続けている。

だから回収できてそれを精製したときのばやいでしょ。携帯電話なんか、買い換えてもみんな所持してるじゃん。

まあ、レアメタルは注目しすぎることはないわけで、各方面の記事に取り上げるのは、いいことですよ。

昨日の日経新聞、科学の頁にも確かレアメタル載ってましたね。

放送大学で資源工学を勉強したときに出てきて知ったのですが、こんなに幅を利かすとはね、レアメタル様。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 05, 2008

科学教育書バリバリ現役2人のご老体

阿部龍蔵先生志賀浩二先生である。

お二人とも同じお年くらいであろうか。今月もまたお二人の新刊が出ていてびっくりしているとこである。70歳以上でバリバリ書いていらっしゃる方は、他にもいらっしゃるでしょうがアマサイが気づくのはこのお二人であるので。

阿部龍蔵:1953年東京大学理学部物理学科卒業。東京大学教養学部教授、放送大学教授を経て、現在東京大学名誉教授。理学博士。著書に「ベクトル解析入門」「物理のトビラをたたこう」など。

志賀浩二:1930年新潟市生まれ。東京大学大学院数物系修士課程修了。東京工業大学名誉教授。精力的に数学書を執筆。著書に「数学7日間の旅」「数の大航海」「数学の流れ30講」など。

放送大学に入ったとき、物理学教科のほとんどは阿部先生のご担当だった。演習書もたくさん書いていらっしゃるので、卒業後もお世話になった。

一方、志賀先生の方はあまり面識(書物で出会っていることもそう呼んでる)がない。数学・数学?してるからか。新書版ややさしい数学も書いていらっしゃるけれど。最もアマサイの知っている数学者って、藤原正彦氏とか森毅先生とか、数学じゃない本を書いている方々だから。

理工系のための数学、って本じゃないと買わないし。物理書は同じ分野でも説明の仕方が違えば、理解が進むということはあるが、数学はそうじゃない気がする(非数学専攻者にとっては)。

まあ、何れは大学学部レベルの数学は制覇したいと思っているので、志賀先生の本はその指針になるかしれん。

で、お二人の著書で目に留まったのこれら。

Aberyu0804■はじめて学ぶ量子力学 ライブラリはじめて学ぶ物理学
著者:阿部龍蔵
価格 : ¥1,680 (本体 : ¥1,600)
出版 : サイエンス社
発行 : 2008.4
bk1


Shigakoji0806■大人のための数学『広い世界へ向けて-解析学の展開-』
著者: 志賀 浩二著
価格 : ¥1,890 (本体 : ¥1,800)
出版 : 紀伊國屋書店
発行年月 : 2008.6
bk1

はじめて、とか、やさしい、とかが付く量子力学学習書、つい置いておきたくなってしまうが。解析学の歴史かな、読めそうだったら買おうと思う。

お二人ともこれからもお元気で活躍してください。

お勉強は今が正念場。娯楽本を読んでいる場合ではないな。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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June 04, 2008

投影画像の光学的補正

最近のホットな科学ニュースと言えば、星出彰彦さんの乗ったスペースシャトル「ディスカバリー号」の発射らしいが、アマサイ的には、まあ、がんばってください、程度である。

公的研究所HPをみていたら、国立情報研究所のトピックスが目にとまった。

■佐藤いまり准教授が電子情報通信学会論文賞を受賞
受賞論文:
「人間の視覚特性を考慮した投影画像の光学的補正」
マーク・アシュダウン(マサチューセッツ工科大)、佐藤いまり(NII)、岡部 孝弘(東大)、佐藤 洋一(東大)
電子情報通信学会論文誌 D Vol.J90-D No.8 pp.2115-2125
----------------
うーむ、相変わらず、学術論文は素人には手に入らない(ぐぐったらありました)。IEICEの論文誌はR&Dで買っているが、Dカテゴリはないな、まっ、いいか。いつものように特許公開公報で。

この論文の前段階の発明らしいが。

2007322671■特開2007-322671(P2007-322671A)
【発明の名称】投影画像補正システム及び補正情報生成プログラム
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】大学共同利用機関法人情報・システム研究機構
【出願人】国立大学法人 東京大学
【発明者】佐藤 いまり、佐藤 洋一、岡部 孝弘、マーク・アシュダウン
【背景技術】
【0002】
従来、プロジェクタを利用する際には照明を落とした部屋に設置した専用スクリーンが用いられることがほとんどであった。しかしながら、プロジェクタの小型化、低価格化、高輝度変化などが進んだ結果、オフィスや居間の壁など、暗室内の専用スクリーンのように必ずしも理想的な特性を持つとは言えない場所への画像投影を実現する技術に注目が集まっている(非特許文献1、7参照)。
【0003】
このような場合、投影される面(投影面)が専用スクリーンのような均一かつ高い反射率を持つことは稀であり、また、環境光の色や明るさなどの影響もあり、投影されるべき元の画像と投影された結果の画像とが大きくずれてしまうという問題が生じる。

【発明が解決しようとする課題】
【0019】
これら特許文献1、2に記載の技術は、プロジェクタの投影面であるスクリーン全体の色に画像の背景色を合わせることにより、スクリーンの黄ばみ補正やピントボケの補正を行うのみである。従って、特許文献1、2に記載の技術では、投影面がカーテンや壁などの場合において、カーテンや壁に地模様や地色が含まれている場合には、対応することができないという不都合があった。
【0020】
実世界内のさまざまな場所にプロジェクタで画像を投影するとき、不均一な反射特性を持つ被投影面や環境光などの影響により、正しい色で表示可能な画像のコントラストが制限されてしまうという問題がある。
【0021】
これに対して、本発明では、観測者に知覚されにくいような色成分と輝度成分の変動を積極的に利用して、よりコントラストの高い画像を表示することを可能にする手法を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明は、投影面に画像を投影するプロジェクタで投影すべき画像を補正する投影画像補正システムにおいて、プロジェクタの入力に対する投影面の輝度の応答に基づいてプロジェクタへの入力と投影面の輝度の応答との光学的な調整を行う調整手段と、プロジェクタの入力である原画像を輝度信号及び色信号で表される色空間へ色変換をする色変換手段と、この色信号に対して、人間の視覚特性に基づいて観測者が知覚できない許容範囲まで色信号の色と輝度信号の輝度の範囲を拡張させて補正処理を行い、上記補正処理により得られる補正画像を上記プロジェクタの入力とする補正手段と、を備えたことを特徴としている。

なんか、こまい技術のような気がするんですが、そんなことないんですかね。メーカーのプロジェクタチームの1人か2人が担当している程度に思えますが。共願者が書いていないので、国立大学、研究所のみでやっているようです。売るつもりですかね、法外なライセンス料とって

それとも、観測者、と書いてあるので、認知工学に有益な研究なのでしょうか。

まあ、アマサイ的には読んでおもしろい特許公報なんでいいんですが。

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この公報、出願人、代理人、発明者の順で項目が列挙されています。一番大事なのは発明者だと思うのですが。なぜ、発明者の前が代理人?

裁判で相当の対価を多くふんだくってやろう、って考え方には反対ですが、発明者に名誉を抜いたら何も残らないわけで、発明の名称の次は発明者名って当たり前と思うわけですよ。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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放送大学院科目『法システムⅢ-情報法-』

某産総研の方が香ばしいネタを教えてくれたのだが、アマサイの力量では処理しきれず、記事にするのは断念した。その方も、内輪の恥なので、、、とおっしゃっていましたし。えっ、どげなものか知りたいですと。6月2日の文化とか科学のネット記事で探してください。

さて、放送大学大学院、いつものように一学期一科目計画、今回は『法システムⅢ-情報法-』をとりました。トピックはこんな感じ。

1 情報法の概要
2 憲法上の諸原則
3 情報倫理
4 放送制度
6 情報公開
7 個人情報保護
8 行政情報化
9 データベースサービスとコンテンツ
10 電子商取引(その1)
11 電子商取引(その2)

12 知的財産法(その1) 特許法、著作権法、不正競争防止法などの知的財産法は、情報の財産的価値を保護するための法として捉えることができる。この観点から、知的財産法が、どのような目的で、いかに設計されているかということを概観する。

13 知的財産法(その2) デジタル化、ネットワーク化の進展に伴って、知的財産法に関する新たな問題が次々に生じている。個々の論点につき、国際的動向も踏まえて検討する。

14 情報の刑法的保護 情報を刑法でどのように保護するかについては、国家機密、財産的情報、個人情報など、その性質に応じた議論が必要である。現行法における情報の刑法的保護を概観した後、将来のあるべき姿について検討することにしたい。

15 インターネットと刑法
インターネット上の様々な不正行為に対して、既存の刑罰法規をどこまで適用することができるのか、適用できない場合にどのような刑罰法規が新たに設けられたのか、今後設けられるべきなのか、といった点を検討することにしたい。

レポートの範囲、8章まで、全然おもしろくありません(^^;)。ネットの仕組みくらいは書いてありますが。法律の教科書ってどうしてこんなにつまんないんでしょう。これを取ったのは知財法があるからです。たった二章分ですけれどね。

今までは仕事で仕方なく勉強してた知財法、特許法ですが、最近面白くなりまして、やっぱり知財専門家としてはこっちで学位に取ったろうかなとか思います。心変わりではなくて情報学とのからみでね。

情報法もやり方を考えればもっと楽しくなるんじゃないかな。ちょっとね、ガクモンをおもしろくする、親しみやすくするってのに挑戦したいのであります。

おお、まずはレポートをささっと出してしまわねば。

学部科目の『知的財産』はまた別個言及します。人気ブログランキングぷちっとな。【押す】≪コメントはここ

June 02, 2008

書談:井上夢人『パワー・オフ』

ここ半年、書評、感想文などの投稿が少ない。まあ、お勉強本以外ほどんど読んでいないし。全然読んでいないわけじゃないんだけど、ここにアップするのはめんどくさい、アップするほどではないと言った感じ。さすがに緊張が切れて、先々週からどばっと、読んだ。

Poweroff■『パワー・オフ』
著者:井上 夢人著
価格 : ¥840 (本体 : ¥800)
出版 : 集英社
発行 : 1999.7
bk1

機種を選ばずに感染する新型コンピュータウイルスのお話。それを人工生命が増殖バージョンアップさせていく。コンピュータウイルスはすでに人工生命になったのか。この操作を行っているのは何者なのか。最終章は、実に井上夢人らしい。岡嶋二人時代の『クラインの壺』を思わせる。

井上の情報科学に対する先見性はすごい。インターネットが世に知られるか知られていないかの時点でこれを執筆している。パソコンを早い時期から使用し、関連情報を追い続けており、その蓄積がなせる技だ。なんていうと、こんなシチュエーション、パソコンを多少知ってれば、誰でも思いつく、ラストだって前半から十分予想できた、なんていう奴がいる。

だったら、小説書いてみろ、って話である。

設定が陳腐だっていう奴って、要は小説が読めない奴なんだよね。

びっくりしちゃうのが、そのウイルスって、「おきのどくさまウイルス」って作中で呼ばれているわけだけど、wikiにあるんだねえ、その項目が。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%8A%E3%81%8D%E3%81%AE%E3%81%A9%E3%81%8F%E3%81%95%E3%81%BE%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%B9
でも、元の『パワーオフ』の項目がないってのはどうなの?

登場人物のキャラが立っている、というか、どっちかっていうと、技術解説をするだけに居る気がしないでもない。コンピュータエンジニアの平石瑞穂と夫で営業マンの智之なんかがそうだねえ。

そういえば、この小説、黒幕みたいのが居てもよそうさうなんだが、そういう構造にはなっていない。情報化が進むと世の中がフラットになる、ということを意識しているのか。


一昔前の時代設定だけど、そんなに古くは感じない。
コンピュータウイルスの問題を知る為の必読書、とか書いてあったけど、いや、変わり種ミステリとして読めばいいんじゃないの。


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