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July 31, 2008

丸いコンピュータ

マイクロソフトの球面コンピュータSphere、お披露目へ

Microsoftは、Microsoft Researchが開発した球面のタッチ式コンピュータSphereを大学研究者に初公開する。

同社は長年かけて開発したマルチタッチ式テーブルトップコンピュータSurfaceを2007年に発表しているが、Sphereはその球面版。ただし、現在もMicrosoft Research内のプロジェクトにとどまっており、今のところ商品化の予定はない。

 Sphereの披露は同サミット展示ホールで米国時間7月29日から行われる。筆者はそれに先立つ25日にサーフィスコンピューティングの先駆者Andy Wilson氏と話す機会があり、氏の同僚Hrvoje Benko氏が大部分を開発したSphereの技術について聞くことができた。

Sphereと現在AT&Tの店舗などで使われているテーブルトップコンピュータSurfaceには共通点が多い。Sphereの場合「画面」を地球儀のようなディスプレイに投影するプロジェクタが中心にある。Surface同様、入力には赤外線カメラを利用しているが、精度は製品版のSurfaceで使われているものより低い。


そもそも、Surfaceってのも知らなかったんですが。

ここですね。

坂村健さんTRONプロジェクトというかユビキタス社会というか、
石井裕さんのタンジブル・ユーザーインターフェースというか、
そんな感じ?

球形の機械ってそそられるはずなんですが、Surfaceを観るとなんなるバージョンアップかな。
Sphere: A Multi-Touch Interactive Spherical Display

これと、

これなんか
関係なくもなさそう。

アマサイも調査中であるので、pdfの貼り付けだけでご容赦ください、ってどっかのトンデモさんみたいだが。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 30, 2008

一家に1つ、顕微鏡

指先サイズの顕微鏡、米大学が開発
指先に載るほど小さな顕微鏡を、米カリフォルニア工科大学が開発した。

 

「optofluidic microscope」と呼ばれるこの顕微鏡は、従来のコンピュータチップ技術とマイクロ流体工学を組み合わせたもの。25セント硬貨の4分の1ほどの大きさで、物体を撮像する部分は硬貨に描かれたワシントンの肖像画の鼻程度の大きさという。

 この顕微鏡はCCDセンサーを金属層で覆った単純な構造をしており、金属層には直径100万分の1メートル未満の小さな穴が5マイクロメートル間隔で並んでいる。金属層の上には、分析する標本を含んだ流体を流す経路がある。標本を分析する際には、顕微鏡全体に上から照明を当てる(太陽光で十分という)。標本を流し込むと、標本中の細胞や小組織が金属層の穴をふさぎ、照明がセンサーに届くのを遮る。これがピンホールカメラのように光と影による像を結ぶ


天体望遠鏡と顕微鏡は、理科少年少女の憧れのアイテムでした。
両方とも学研から出ていた、はずですが。
今の『大人の科学』とは主旨が違います。

日本は天体マニア天国ですから、望遠鏡はいくらでも高価なものがあるでしょう。
この6000円の組立望遠鏡、いいですね。

顕微鏡でさえ、学習用に3万近くのものがあるようです。
Vixen 自由研究用顕微鏡セット ミクロショット700 211401

こげなもの買い与える親ってどうよ、と思いましたが、ゲーム機ってそれくらいするんでしょう?お勉強用であれば何でもないか。
そげなうちの子は、最新パソコンも天体望遠鏡もみんな持っているんでしょうね。

アマサイは、学研の実験を全部買い集めて自分ちを実験室みたくしかったです。

「大人の科学」は趣味じゃありません。明らかに私たちの世代の懐を狙った邪気が感じられる、て、商売ってみんなそうだよね。

あと、カルテク(California Institute of Technology)って顕微鏡の特許、よく出していますね。生物研究者なんでしょうか。まあ、光学技術者と共同して開発するんでしょうが。

日本でもないわけではないでしょうが、企業研究に組み込まれるっていった印象を受けます。企業援助でもなんでも受けて、大学でできることはどんどんやった方がいいと思いますね。

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July 29, 2008

女性と数学

Kimball兄貴に教えてもらいました。

数学の成績、男女差なしと 米研究者が調査

ワシントン(AP) 学校教育でどの学年においても、数学の成績に大きな男女差がないという調査結果を、米ウィスコンシン大学マディソン校の科学者が24日、米科学誌サイエンスに発表した。

一般的に数学は、男子の方が得意と考えられている。「女子は数学が苦手」という考え方を持った教師や保護者も多く、調査を実施したジャネット・ハイド博士はこういった先入観が、さらに女生徒を数学から遠ざけていると指摘している。

ハイド博士は、統計的に性差を比べるための十分な結果が得られた、全米10州で生徒720万人以上が受験した一斉テストの点数を調査。その結果、2年生から11年生(日本の高校2年生に相当)までの成績に有意な男女差を見出せなかった。

こんなこと調査しなきゃいけないのか?まあ、ハイド博士が言うように女子は理数系が苦手、という根拠のない偏見を壊すためでしょう。

しかし、偏見の方が根強いから、覆すのは難しいと思う。

この調査が正しいのなら、数学科を希望する女性がさほど多くないのはなぜだろう。おそらく社会的要因だと思われるのが、これを解析するのは簡単ではないと思う。

と書いていて実際男女比はどのくらい?と思ったら、
7:3、4:1、3:1、といろいろ出てきた。

3:1なら問題するほど差はないですな。数学科を置いている女子大もいくつかあるし。

一般の意識はどうかなあ。これは数値化できないね。
工学部があるから、理数系全体としては断然男子が多いよね。
おおざっぱだけれども、男子は実験とか手を動かすが好き、ということで、理系にいき、女子は、数学が得意だから理系へ行くと判断する人が多いような気がしないでもない。

まあ、理系の女性は優秀ですよ、アマサイは別として。

きちっと、答えの出る論理性?みたいなものは女性が得意とするところではないかな。

学科の選択は、そのテスト成績がいいということは1つの要因にはなるけれど、もっと、いろいろ複雑だと思いますねえ。

同様に、女性は数学が苦手、というのも、このような実験で、ああそうか、我々が間違えていました、と素直に納得はできないような気がする。

データが真実とも限らないし。

単純だが複雑な課題だ。今日は自分の考えがうまく文字化できていない。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 28, 2008

女性ならでは、って、、、

「女性らしさを生かして」ってヘンじゃないですか。
このコラム、むかつ、いや、妙な不快感を覚えるのは私だけっすか。

「そうですね、実数を取ったわけではありませんが『女性の強みを生かして、消費財メーカーで開発を担いたい』という学生はかなり多いように思えますね」 (中略) 同社は生理用品の「ウィスパー」に四葉のクローバーのデザインをあしらい、それがヒット商品になりました。今では、他社でも絵柄をプリントした生理用品を発売しています。そして実は、このアイディアを提案したのは男性です。(中略)そんな男性に対して、開発部にいた女性社員の反応は失笑ムード。「なんでハートのシールを貼るの? 生理用品は白でしょ!?」と、あまり好意的な目を向けなかったといいます。

引用するのもうざったいのだが。

商品開発は女性の特性を活かしやすい、言って希望してくる学生が多い、が実は女性向け商品のヒットを担っているのは男性の場合がある、そもそも、男女平等、ダイバーシティーを唱っているのに、女性向けの部署と限定して企業側がアピールするのは、おかしい、
とこの「二年目女子」さんは言いたいらしい。

だから、何?

いや、私もYデスクさんの言い分と同じなのだが。

男性向き、女性向きという言葉がおかしいのではなくて、ダイバーシティーというカタカナがおかしいのでしょう。diversityって多様性のことでしょ。なんで男女の格差だけに注目するかね。それを論じたいなら男女共同参画、の方がいいんじゃない?

つーか、二年目女子さんも、女性ならではの、特性をアピールするためにこのコラムまかされたわけでしょ。このコラムのメインは「二年目」ではなく「女子」だよね。

男女機会均等法が敷かれてから、総合職という名のもとに、女性も「男並」の仕事をすることを要求された。結局仕事量が、以前の事務職に比べて増えただけで均等のメリットは見えてこない。総合職の女性は疲れてしまった、というのは、今後就職する女子大生にも伝播した。男性と互角に働くというより、むしろ女性をアピールした職種についた方が無難だと気付いた。企業側も、ここなら女性の力が活かせますよ、とピンポイントでアピールする方が、摩擦がない、その代表格が「商品開発」である、

ってことじゃないの。総合職うんぬんは実はアマサイは良く知らないのだが、漏れ伝え聞くところから判断しました。

こんなことをおもしろいと感じているようではダメでしょう。しかし、二年目女子さんの考えに同意する人も多いと思いますよ。記事としておもしろいというならば、その2つ、ナルホド派とアンチに、大きく別れるということでしょうね。そこを解析するならば、深みのある記事になることでしょう。まあ、がんばってください。

追記:どっかの理系白書の人のブログと同じですな。賛否両論あるのはよい記事の証、という勘違いがある。ええ、勘違い結構。それでマスコミは持っているのだから。

この程度の記事でも日経の名の下掲載されるってのが、ネット良い面かもしれませんな。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 26, 2008

ブログ通信簿

娘ちゃんのお母さんがやっていたのでアマサイもやってみました。ブログ通信簿。

Tushinbo_img






。。。つまらん。29歳男性なんだ、ふ~ん。

ちなみに、高学歴でメタボが心配な科学作家のオジサンは、
Tushinbo_img2






確かに主張というより愚痴っぽいブログだからな。
バキ!!( -_-)=○☆( >_<)アウ!

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July 25, 2008

決着つきました、ノキアVSクアルコム

なんか自分でも忘れてましたが ノキアVSクアルコムのことは去年取り上げてました。

脱CDMAの時代

で、和解されたんですね。

クアルコム、ノキアとの特許紛争で和解合意

ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル) 携帯電話機メーカー最大手であるフィンランドのノキアと無線通信技術大手の米クアルコムは23日夜、さまざまな通信規格や技術にかかわる新たな合意に達したと発表した。これにより両社間のすべての訴訟について和解することになり、ノキアは欧州連合(EU)の欧州委員会への異議申し立てを取り下げる。

合意の対象となる通信規格には、世界で普及しているGSMのほか、EDGE (GSM規格をベースとしたデータ伝送技術)、CDMA(符号分割多元接続)、W-CDMA(広帯域・符号分割多元接続)、HSDPA(W-CDMAの高速データ通信規格)、OFDM(地上デジタル放送などの伝送方式)、WiMAX(ワイマックス、長距離伝送が可能な無線通信規格)、LTE(HSDPAをさらに進化させたもの)などが含まれる。

新たな合意は15年間にわたるもので、ノキアは、同社のモバイル機器や、ノキアと独シーメンスとの合弁会社であるノキア・シーメンス・ネットワークスのインフラ機器に、クアルコムのすべての特許権を使用するライセンスを得た。

さらにノキアは、自社の特許権をクアルコムに直接対抗する形では使用せず、クアルコムがノキアの技術をクアルコム製チップセットに取り入れることができるようにした。

和解合意では金銭面について、クアルコムに前払い金を支払い、その後は特許権使用料を支払うこととなった。

最近の特許権紛争って和解で決着つきますよね。
ADR(Alternative Dispute Resolution:裁判外紛争処理)の一環ですかね。あかさまな悪意のある侵害事件以外はそういう方向に持っていった方がいいと思いますがね。

でも、それなら事件ではなくて、交渉ですなあ。ビジネス交渉を裁判所あるいはそれに準ずる機関がやるってのはどうなんでしょう。

訴えてやる!ではなく、原告・被告双方とも、裁判にならぬよう日頃から注意しなさいよ、という流れは正しいと思います。

我々のメシのタネは、いろいろ話題を振りまいてくれます。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 24, 2008

書談:『スティーブ・ジョブズ神の交渉力』

Stjobs■『スティーブ・ジョブズ神の交渉力-この「やり口」には逆らえない!-』
著者:竹内 一正
価格 : ¥840 (本体 : ¥800)
出版 : 経済界:リュウ・ブックスアステ新書
発行 : 2008.6

けっして、ウインドウズ、ビル・ゲイツ讃賞する気はないのだが、マックは使ったことないので、ジョブズのことはほとんど知らなかった。

しっかし、こいつ、

む ち ゃ く ち ゃ 性 格 悪 い や ん け ~

そもそも元祖アップルを作ったのは、友人のウォズニアックなのだが、全部オレ様がやったんだ、と一環して言い放つ、

自分がリストラを許可しといて、オレは知らない、全部社長スコッティがやったことだよ、と言い逃れるとか(実際スコッティ氏は、社員の反撃にあい、その地位を追われている)、

契約を破るなんておちゃのこさいさいである。

自分で気に入ってスカウトしてきた社員でさえ、何かカンに触ることがあると、その場でクビ。誰だって近寄りたくないよねえ。

なぜ、こげな男がアップル帝國を築くことができたのか。

本書によるとジョブズにものすごい吸引力、エネルギーがあるかららしい。

ジョブズはウケル製品をデザインする能力については、天才的である。パソコンがこんなに厚くていいいわけはない、熱発散モーターがうるさすぎる、形はもっとスタイリッシュに、ただ音楽を聴くだけなのに何故3つの操作が必要なんだ、などなど。

これらは、マーケティング調査で引き出したデータではない、消費者がほしいと思っている製品でもない、

おお!我々はこういうアイテムが必要だったんだ、と気づかせるモノなのである。

しかし、ジョブズはプログラミングも回路設計もしない。こういうのを作れ、それも最短時間で、と命じるだけである。商品発表日に間に合うことの方が奇跡な工程だ。

しかし、ジョブズは、このパーツがないとできない、この技術さえあればできる、というメンバーからの要求には応える、調達はやってのける。単に号令をかけるだけであったなら、いくら天才といえども誰もついてきはしないだろう。

彼の側にいけば、世界最高の製品が必ず作れる、そのジョブズに吸引された天才達が、アップルコンピュータ、iPodを世に出したのである。

本書の著者竹内一正氏は言っている。

「日本は今、個人所得も伸びず、ビジネスにも閉塞感がただよう。なにか、宙ぶらりんの状態だ。だからこそ、熱いジョブズの生きざまが、読者の目の前の悩を吹き飛ばし、一歩先へ進む勇気となれば、こんなうれしいことはない。」

本書の読後には、ジョブズなんかと知り合いになりたくはない、しかし、彼のファンになったという人が増えるのではないか、私もその一人である。

人に好かれるような善人は前人未踏の領域には入り込めないのねん。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 23, 2008

画像モーメントセンサ

NEDO、画像モーメントセンサやVR活用リハビリシステムなど若手研究グラント成果を発表

7月22日、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)は、平成12年度に開始した産業技術研究助成事業(若手研究グラント、年間予算規模約50億円)でこれまで助成を行なった研究のうち、5件の成果発表を行なった。

森山和道さんがレポートを書いているRobotWatchの記事。ロボット自体には強い興味はないのだけれど、画像処理技術は好きなアマサイ。小室さんの画像モーメントセンサにちゅーもーく!

● 画像モーメントセンサ 東京大学情報理工学系研究科システム情報学専攻 小室孝講師

東京大学情報理工学系研究科システム情報学専攻の小室孝講師による画像モーメントセンサは、撮像を行なうイメージセンサと画像処理回路をワンチップ化したもので、産業用ロボットのリアルタイム制御や工作機械の位置決め、三次元計測などに威力を発揮するという。

ビジョンセンサは、ロボットのほか、車、電子機器、玩具などにニーズがある。だが画像は比較的処理が遅く、制御処理においてはボトルネックになっていた。それに対する1つの回答が、センサと処理回路を1つにしたビジョンチップだ。

今回開発された新型の画像モーメントセンサは、画像の幾何学的統計量である画像モーメントの抽出に特化したセンサ。毎秒1,000枚の画像を撮影して処理を行なう。画像内の対象の大きさ、位置、形状、重心、傾きなどの情報を取得することができる。イメージセンサーの画素ごとに光検出器、二値化、列選択機、加算器と処理回路がつけられており、画素全体で処理を並列に実行できるため高速処理が可能になっている。

いまのロボットは一度画像処理をした後で動いているものが多い。それらのロボットはアームやボディを動かしているときには実際には画像での処理を行なっていない。だが、リアルタイムに見ながら動くときにはこのくらいの速度が必要になるという。

 今回、従来型ビジョンチップの解像度が48×32画素だったものを128×128画素と大きくした一方で、4つの検出器が処理回路を共有することで、従来の13%に回路面積を縮小した。また、感度を向上させて照明を不要にした。一般の画像処理装置とポジションセンサ(PSD)の中間的なものを目指しているという。


なるほど、リアルタイム制御のためにこげなものが必要なのねん。

岩下貴司,小室孝, 石川正俊:『128×128画素を有する画像モーメントセンサの開発』 映像情報メディア学会誌, Vol.61, No.3, pp.383-386(2007)

特許は出てますが前のバージョンでしょう。出願日からして。2004年に学会発表を元にしてますし。現バーじょーんは、出願したばかりでしょうから、まだ公開されていません。

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■特開2006-293419
【発明の名称】画像モーメントセンサ、画像モーメント計測装置、画像モーメントセンサの演算方法及び画像モーメント計測方法
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】
【氏名又は名称】国立大学法人 東京大学
【発明者】小室孝/鏡慎吾/石川 正俊
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【背景技術】
センサ情報を用いた機器の自動制御は一般的に行われているものの、画像情報を利用したものは少ない。画像情報をリアルタイムに分析し、必要な情報を取得しようとすると、イメージセンサの他に膨大な画像情報を処理する強力なプロセッサを必要とする。このことが機器の大型化と高コスト化を招くことになる。

一方、半導体位置検出素子(PSD)を用い、画像情報そのものではなく画像の特徴量のみを出力するポジションセンサがある。しかし、このポジションセンサでは、得られる特徴量が単一対象の位置のみであることや、背景画像が分離されないことから、限られた環境下でしか使用することができない。

そこで、このような問題を解決するセンサとして、イメージセンサの画素毎に処理回路を有するビジョンチップがある(例えば、特許文献1参照)。このビジョンチップは、像面上で撮像を行うとともに、各処理回路が画像処理、演算処理を行うことにより、画像の様々な特徴量を出力することができる。
【特許文献1】特開2001-195564号公報(第3-5頁、図1)

【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のビジョンチップでは、イメージセンサの画素毎に処理回路を有するため、個々の画素回路が大きくなり、高解像度化、高感度化が難しい。また、このビジョンチップでは、特徴量としてのモーメント量取得に必要な演算を高速に行うことができるものの、さらなる高速化についても改善する余地がある。

本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、画素回路の構成を簡易にすることである。また、本発明は、モーメント量の演算の高速化が可能な構成とすることである。
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分野の違いもありますが、若い研究者はよく特許出願しています。産学連携、大学の知財力とか言われてますから、本人の意思とはあまり関係なく出さざる得ないのでしょうが。昔は大学で特許出すなんてけしからん(=金儲けするなんて)言われてたみたいだし。いや、特許出願したくらいじゃ、金入ってこないんですけど。

研究をビジネス化する、製品化する、ということを考える上でも特許出願は有益だと思います。

しかし、近頃では特許・ライセンス契約で儲けてる大学リストが出てますが、発明者の報酬はどうなっているんでしょうね。大学研究者は、研究と教育が本分でしょう。雑用も多いと聞きます。その間を縫って提案書とか書かれるのですから、本人にもそれなりに見返りをあげないとね。大学は開発企業のようなインフラはないのですから、本人も持ち分、多くてかまわないと思いますよ。

大学(研究室)に特許創出の「システム」が出来てくれば、大学も産業界もプラスになるはずです。

がんばっていただきたいものです。

学生の教育の方もしっかりお願いします>先生方。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 22, 2008

公開講演:電子コライダーが解く宇宙創成のパズル

連休の初日、こげな催し物に行ってきました・

■素粒子物理学公開シンポジウム■
***電子コライダーが解く宇宙創成のパズル***
電子と陽電子を正面衝突させる巨大加速器、電子コライダー。わかりやすい講演と、機本伸司氏 (SF作家 映画「神様のパズル」原作者) を交えたパネル討論で皆様を素粒子物理学の最前線にご招待します。

 日時 : 2008年7月19日(土) 13:00~17:00 (開場時間 12:30)
 場所 : 学術総合センター一橋記念講堂

Poster【第1部】 講演 13:00~14:35
村山  斉 「素粒子物理が挑む宇宙の謎」
観山 正見 「天文観測が解く宇宙の描像」
鈴木 厚人 「電子コライダーの拓く世界」

【第2部】 パネルディスカッション 15:00~17:00
 パネリスト(50音順)
機本 伸司 SF作家 (「神様のパズル」著者)
鈴木 厚人 高エネルギー加速器研究機構 機構長
中島 林彦 日経サイエンス編集長
観山 正見 国立天文台 台長
村山  斉 東京大学数物連携宇宙研究機構 機構長
--------------------

おもしろかったですよ。物理帝國民にはたまりましぇん。
とは言ってもメインの電子コライダーのときはかなり船漕いでました。
( ̄▽ ̄;)。

観山先生は、
土曜の午後に当方に来ていただいてありがとうございます。
みなさん、お疲れでしょうから、お休みになりたい方はどうぞ。
そんな大した話じゃなんで、
とおっしゃっていました。
良い人だ(^_^)。

リニアーコライダー計画の推進に関する懇談会中間とりまとめ

リニアーコライダーは、電子ビームと陽電子ビームをそれぞれ250GeV(ギガ電子ボルト)に加速して正面衝突させる衝突型加速器である。電子・陽電子のビームエネルギーは第2期計画として500GeVに上げる。電子・陽電子は、マイクロウェーブを蓄積したニオブ製超伝導加速空洞によって効率よく加速されるが、500GeVのビームエネルギーを得るためには、現在の技術的検討では加速器の全長は約50kmとなり、振動を減らして安定な運転を行い、地上の環境を大きく変えないために地下に設置される。

素粒子反応の精密観測により、質量の起源は何か、現在知られている4種類の力(弱い力、電磁力、強い力、重力)は超高エネルギーで一つの力に統一されるのか等、素粒子物理学の未解決の問題を解決しようとするものである。また、衝突によって起きる素粒子反応の中で新しい現象を見つけることにより、宇宙にあるエネルギーの23%以上を占めるといわれる暗黒物質の正体を解明するとともに、宇宙が4次元以上の時空を有している可能性を研究し、重力を含めた超統一理論の精密検証等を行う。

リニアーコライダーは、世界の高エネルギー物理学コミュニティーが10数年来試験開発を行い、その実現可能性を検討してきた次世代の加速器である。2004年、世界の高エネルギーコミュニティーを代表する委員会ICFAは、世界で行われた試験開発を一本化し、共同してその設計を行うための第一段階の活動(GDE)を開始すること、そのためのグローバル設計チームを立ち上げることを決定した。

我が国の高エネルギー物理学は、1970年代以降、電子・陽電子コライダーTRISTANや、その次期機種KEKBの建設を行い、世界的水準の研究成果を挙げることに成功した。また、超伝導加速器技術等、加速器及び測定器の建設に必要な技術も欧米を凌駕するレベルまでに発達した。さらに、成果に恵まれ、研究を継続した結果、国際的に通用する多くの人材が高エネルギー物理学分野で育ってきた。

2部はあまり期待してなかったんだけどよかったなあ。機本さんの話が特にいいなあ。

「延々と早口で(村山さんのこと)我々の住んでいる地球のような恒星、星団が集まって銀河系を成している、その銀河系が集団を銀河団といい、それらがの分布が網の目状の宇宙の大規模構造を形成しているうんぬんかぬんとしゃべり出す、そこまではわかった。しかし、実はそれは全体の4%で、あとはまだなんだかわからない、言うに事欠いて、
ダークマターだ、ダークエネルギーだって何事か、(人をおちょくっとのんのかい)」

という弁にはアマサイも大賛成(^^;)。
そんなスターウォーズに出てくるキャラクタの名前つけんと、わかんないことは、すいません、まだわかんないんです、と言えないのか。馬鹿者。
( ̄▽ ̄;)。
他の物理帝國臣民、市民の方はどうでしょう。

もっとも、観山先生は、「ダークエネルギー、ここではそう呼んでおきますが、10年後には違うかもしれません」としきりにおっしゃっていましたねえ。

ダークエネルギーとしてなくても、もっと別の説をうち立てることができるのではないか、と思っている科学者さんは多いようです。

理論物理学者、天文学者、加速器屋さん(?)が自分の分野を凝縮して話されているので、中身は濃かったです。とても、ブログにまとめてきれません。
(^_^;)

いや~、日本の物理学はあっかるいですよ。

良い誕生日プレゼントになりました>自分のな。

機本さんの人となりはこのページがよくわかる。

日サイの編集長、司会へたすぎ。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 18, 2008

小田実ばっかり居ても困るだろう

海外旅行へ行く人、特に若い層、が減ったというニュースを最近見かけたけれど。

『「海外」は面白くないか』Tech On! 藤堂安人

「パラダイス鎖国」という造語がある。住み心地のよい「パラダイス」のような日本に閉じこもって「鎖国」のような状態になることを指している。特に若い方々が海外への興味を失って,海外旅行に行かなくなったり,海外勤務を避ける傾向にあるという。さらには,同じような傾向が日本の製造業にも蔓延していて,そこそこ大きな規模の日本市場に閉じこもって国際市場での競争力を下げていることにつながっているとする。

名付け親は,日本の自動車メーカーに勤務後,米国に留学して今はシリコンバレーに住んでいる海部美知氏で,『パラダイス鎖国~忘れられた大国・日本』(アスキー新書)という本を出されている。海部氏は2005年に日本に一時帰国した際に,「日本は,誰も強制していないけれど,住み心地のいい自国に自発的に閉じこもる『パラダイス鎖国』になってしまったのではないか」(本書p.003~004)と感じたという。これを同氏のブログに書いたところ反響があったために,一冊の本にまとめたそうである。

えーと、何か問題あんの?と思うアマサイはアマノジャッキーでしょうか。

おじさん族(この書の著者はおっきいお姉さんですが)はどうして、ワカモノたちの傾向に一々いちゃもんをつけたがるのかなあ。

(20年前のワカモノが今のおじさんたちだったりするのだが)

海外旅行ばっかり行っていないで、日本のよさを見つけろとか、
パック旅行ではなく、自らその国の人々とふれあえとか、
ちょっと前までそう言ってませんでしたっけ?

大きなお世話ですよ。
海外旅行熱が冷めて、何か悪いんですかね。

Web2.0で緩やかな開国ですと?

そうなっているじゃないですか。
実際にその国に行くよりも、ネット検索の方が汎用的で正確な情報を見つけられたり、英語で書き込むコミュニティでなら直接的な交流もできますしね。それに現在はYouTubeのように無料映像サイトなんかもあります。

もちろん、現地に行かないと得られないものもたくさんありますよ。

結構、その辺は最適化されてるんじゃないでしょうか。
ネットで得られることは、そこで探し、海外旅行、海外留学ではそうでないものを求めるって、状況になっているでしょう?違う?

このエッセイの最後には貧困への感受性、とか言ってます。
それは日本にいた方がわかるんじゃないですか。
難民、不法滞在、祖国に居られなくなった人が日本に来てるじゃないですか。
もし、地球市民として、現代の問題の解消に一役買おうというのなら、日本在住日本人として立ち向かえるはずです。

それに、そんな貧困層が大きいところ、内紛で傷ついている人たちがいるとこに、旅行とかビジネスに行かないでしょう。

シリコンバレーで裕福な生活してたり、暇をもてあまして一人旅してたオジサマたちにとやかく言われたくないですな。

てか、地球は小さくなったんだから、東京に居ようとブエノスアイレスに居ようと直面することは変わらないんではないですか。

アマサイはパスポートなんか作ったことないぞ。文句あっか?人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 17, 2008

ディベート論題:司法取引

久しぶりにディベートの試合をしました。

論題は、
「日本は刑事裁判に司法取引制度を導入すべきである。是か非か」
です。

JDA論題委員会でも検討されているようですが、日本ではあまりやられてたことのない論題です。まあ、英語のパーラメンタリの論題にはありそうです。

裁判制度で有名どころと言えば、
「日本は陪審員制度を導入すべし」
で、よくディベート甲子園の高校生論題に上ります。
裁判員制度の導入が決まっているので、これはやれなくなりました。
今度は、廃止すべし、という文言でできないこともありませんが、実施されて数年経ってみないとメリット、デメリットが立てられないでしょう。

また、過去にJDA大会で
「日本政府は、刑事裁判において証拠として認められる範囲を拡大すべきである」
というのがありましたが、私は試合したことありませんで、議論が難しすぎ、以下省略。

で、司法取引ですが、聞いたことはある、という方も多いでしょう。

米国でplea_bargainingといいます。
「軽い求刑など検察側による譲歩と引き換えに被告側が有罪を認めたり、他者に対する証言をしたりする取引」です(リーダーズ英和辞典より)。

まあ、容疑者が自白した場合ですね。よしよし、じゃあ、懲役10年のとこを7年に割り引いてやろう、というかどうかはわかりませんが。

米国では組織犯罪が横行しているので、小物を捕まえて、情報提供を得て大物を囲い込むというのが主な目的です、という話らしい。

で、取引が無事終了すると、被告の量刑を決めるための有罪答弁というのが行われます。有罪・無罪の裁判をしなくていい、というのが、メリットと言えばメリット。

そんなことして、「ええ、私は悪くありません。全部M本C津夫がやりました」なんてことになったらどうすんだい!てのが否定側、アマサイの立場です。

○山下幸夫(やました・ゆきお)弁護士 自身のブログ2004年10月8日
「これは、特に、犯罪的な組織を壊滅させることを企図して、組織の脱落者に刑事免責を与えて、証言させて、それ以外の組織の人間を全て有罪にするという形で使われることが予想される。ただ、これが捜査機関に悪用され、組織の脱落者に「虚偽」の証言をさせることも考えられ、冤罪を作ることになるおそれもあるので、注意が必要である。」

確かにそうだが、運用方法ってのがあるんじゃないの。互いに誓約書を書かせるとかなんとか。でないと、アメリカは冤罪だらけでやんしょ。

てことを肯定側につついてほしかったのだが、そこまでいかなかったので、次回の試合に期待しましょう。

では、次回のT能さん、T久さん、T田さん、S木さん、U田さん、
がんばってください。この記事の続編が書けるか否かは諸君の議論にかかっている。

また、ディベート中毒症が発病中。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 16, 2008

近接場光が拓く未来

先週の『サイエンス・ゼロ』、近接場光がテーマでしたね。

おお、アマサイの科学心にヒットしそうじゃ、と時間ちょい前からテレビ画面に鎮座しておりました。

ふむふむ、なかなかすごいものだわい。

ん?大容量光ディスク?これはなんだか知っている。

と思ったら自分で取り上げた記事じゃん。
スーパーレンズ光ディスク
いやはや、灯台もと暗し、とはこのことですな。

近接場光のしくみは、キヤノンさんのHPに詳しかったです。

・直径が波長以下になると光はストップする。

人間も、手足を動かすことができないような狭いところに入りこむと「身動きがとれない」状態になります。人間の手足の動きを“波長”に置きかえてみると、波(光の場合は「光波」)も同じように身動きがとれない状態になるのです。これが「近接場光」といわれる光の姿を理解するための入り口になります。

では、光ファイバー内を伝わる光を考えてみましょう。光の波は、髪の毛よりも細い光ファイバーでも、その中を自由に伝わっていくことができます。それは光ファイバーの直径が光の波長よりも大きいからです。では、光ファイバーの直径が波長より小さくなるとどうなるのでしょうか。もはや波長ぶんの長さを確保することができませんから、波のかたちをとることができなくなります。

つまり、身動きができなくなって進むことができなくなるのです。 実際に、太い光ファイバーを次第に細くしていき、光の波長以下まで細くすると、光はその先に透過できません

・光の”しずく”ができる理由

しかし、光ファイバーの先端からは、光がしずくのようになって少しはみ出します。これが近接場光です。

この現象は、光が完全に反射、つまり「全反射」する場合でも、入射点と反射点が完全に一致していないことから発生します。実は、この不一致は中学理科のレベルでは「同じ」とされています。それで一般には何ら問題はないのですが、本当は、入射点と反射点は光の波長ほどずれているのです。

全反射のとき、入射した光は、下図のように少しだけ外にはみ出し、外側を波長の長さほど回り道してから反射点に達します。そして、あたかも1点で反射しているかのように反射光が出てきます。この外にはみ出した光が「近接場光」です。光は、このようにはみ出す性質をもっているのです。光ファイバーの先端の“光のしずく”は、この近接場光そのものだったわけです。

特許庁のデータベースでも近接場光と入れるだけで1000件以上がヒットします。

オプトエレクトロニクスの最先端がこげないところにあったとは。

いやはや日々勉強ですな。

実はアクセス解析で「スーパーレンズ光ディスク」の検索ヒットが伸びているので気付いた次第です。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 15, 2008

湯川秀樹、小柴昌俊、戸塚洋二

Kimball兄貴やKaraokeguruiさんのとこでご紹介の「戸塚洋二の科学入門」というサイトを読んでいる。戸塚さんの後継育成にかける意気込みが伺える。

そこに、「二十歳のころ」というページがある。
これは立花隆が東大で講師をしていたころ、学生と東大OB/OGにしたインタビューをまとめたものである。そのインタビューされる側に戸塚さんもいたということである。

学生運動が盛んなころに物理学者志望学生として過ごした戸塚さんの青春期である。

大学に入学したのは、1960年、安保の年。同級生には山本義隆君とか、大変な人物もいたんだけど、僕は典型的なノンポリだった。

それでも、デモには2、3回行ったよ。国会突入のときのデモにも行った。だけど、これはとても学生の手に負えるものじゃないという感じがした。

ノンポリのほとんどの人がそう思ったんじゃないかなあ。人生を賭けるようなものだとも思えなかったな。

驚いたよ。だって、大学に入ったら、いきなりストライキでしょ。授業のストライキって何だ、って思った。今の若いみなさんは、どう思いますかね。

青春ってのは、僕にとっては大学に入った60年から72年、大学院を卒業した年までかな。

僕には、いいかげんなところがあってね。富士高(静岡県立富士高等学校)の生徒だったとき、この成績じゃ理1(東大理科1類)に入れないと思ったんだ。でも、とにかく東大に入るために、思いきって理2に入ろうと。進振(進学振り分け)で物理学科に入ればいいと考えたわけ。

そして理2に入った。

物理学を志した理由も時代を反映している。

勉強していないのに、どうして大学院に入れたか? それがね、入れるんだな(笑)。当時は、面接をごまかせたんだ[「ちっともいい話がない」と奥様]。

ひどいもんだよ。全然、筆記試験はできなかった。

空手は大学院の初めの2年間は、審判員として後輩の面倒を見ていた。でも、大学院に入ると研究と両立できないから、そこで空手はやめて、人生を開拓する方に切り替えたわけ。

やっぱり研究には、朝から晩まで時間をとられるんで、両立は無理だね。特に能力のない者はね、時間で稼ぐしかないんで。


  ――これまで、第一線で活躍されるいろんな研究者の方にお話を聞いてきましたが、けっこう「自分は時間で勝負する」と言う方が多くいらっしゃいました。

ガリガリやってね、僕もそういう研究生活を送ってきましたよ。

実は、こういう雑誌が出てきたんですよ。

1969年の「LIFE」。これまで何回も引っ越ししているんだけど、この雑誌だけ残ってたんだよ。

今考えると、我々の世代にとって、ケネディの与えたインパクトは非常に大きかった。アポロ計画っていうのは、探検なんだけれども、すごいと思ったねえ。アメリカのアレを見て、もっと研究したくなった。

  ――そもそも、物理学者になりたいと思ったのはどうしてですか?

なんでだろうねえ。高校のときに、アインシュタイン、インフェルトの『物理学はいかに創られたか』(岩波新書)という本を、図書館で手にしたんだ。面白い本だなあと思ってね。それがきっかけかな。

アインシュタインとアポロ計画ははずせないようだ。
アインシュタインは理論、アポロは実験の究極というような気がする。
別に相対性理論を確かめるためにロケットをとばしたわけではない。しかし、それぞれ、物理学の側面を象徴してはいないだろうか。

湯川秀樹のノーベル賞は、1949年。7歳の時だった。

やっぱり、興奮しましたよ。日本に素晴らしい学者がいるんだって。この頃から既に、理科少年だったかもしれない。

だけど、この頃から理論が日本に定着したんだよな。理論の方が実験よりも偉いんだ、という考え方が。僕はそれはちょっと好きじゃないんだけど。

理論も人間の頭脳が考えることとして非常に重要なんだけども、僕はやはり、理論を採用するかどうかを決めるのは自然であって、だからやはり自然から情報を得るというのが一番重要なことなんだ、と思ってる。その辺両立していけばよかったなぁ、と思う。まあ、これから両立させなきゃいけないんだけど。

そして、湯川である。湯川秀樹がいなかったら日本はどうなっていただろうか。すくなくも科学技術立国と呼ばれるには、20年くらいの遅れがあったのではないかと思う。朝永振一郎、江崎玲於奈がその後、ノーベル賞を受賞していたとしても、だ。

この年代の人たち(あのノーベル賞受賞時に物心ついていた世代)が湯川を語るとき、何か特別な崇高なものを語るのと同じではないかと思う。それだけ、日本人にとっては、インパクトがあったのだ。

今、今後、21世紀に湯川秀樹のような人物は現れるだろうか。物理学者である必要はない。生物学者でも、化学者でも、思想家、政治家、小説家でもかまわない。そのような偉大な理論を提示できる人がいるだろうか。

科学や思想になんとなく感じる喪失感は、もうそのような偉大な人に出会えない、という予感なのではないかと思う。

小柴先生と戸塚さん。2人合わせると、湯川秀樹くらいの影響があったかも。やっぱり、早く逝きすぎました。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 14, 2008

書談:『バフェット&ゲイツ後輩と語る』

仕事で英語を使っているが、実力の程は中の上ぐらいのアマサイである。もっとうまくなりたいと精進を、、、まあまあしている。ビジネスパースンとしては、英語学習のための英語ではなく、副産物も、即ち、学習課程でなんらかの知識を得られるような勉強をしなくてはならん。

よく、洋画で勉強、というキットもあるけれども、映画は映画で楽しみたい。聞き取れない、と何度もリピートボタンを押すお勉強はいやである。現在、講読しているDVD『刑事コロンボ』も小池朝雄さんの吹き替えで見ている。罪悪感からか?字幕は英語にしているけれども。

Bafetgateで、表記のは最近でた
『バフェット&ゲイツ後輩と語る-学生からの21の質問-』
を買ってみた。その名の通りお二人が大学で学生からの質問に答える、という催しを再現した本+DVDである。
いや、びっくりした。DVDがこれほど英語学習を楽しくさせるとは。本の方は和訳が載っているので、ざっと読んでからDVDを見る。なんと言ったかわからないとこは、DVDの英語字幕に切り替える(これは日本語字幕はない)。ほうほうわかった、わかった。もう一度聞いてみよう。これは、実際の対話なので、リピートをしても不快ではない。何しろ、話者同士の表情が見て取れてなかなか楽しい。

そもそも、DVDってそういうもんだろう。今更何言っているんだ?と思われるかもしれない。しかし、こういう教材はなかった。CD(音声)付きはあっても、DVDが付いていることは少ない。http://ee.asahipress.com/index.html
CNN English Expressに毎月DVDが付いていたら値が張ってしまうだろう。耳から聞けばいいのだからCDで何ら問題ないだが、インタビュー教材は、動画がついていてもいいと思った。

本書は学生との対話なので、実際に即使える英語表現もある。

お値段もほどほどなのでおためしあれ。


恥ずかしながらバフェットさん、何者か本書で初めて知りました。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。
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July 11, 2008

戸塚さんが亡くなった。

ニュートリノ研究の戸塚洋二さん死去 ノーベル賞候補

地球をもすり抜けてしまうナゾの素粒子ニュートリノに質量があることを示した東京大特別栄誉教授で、元高エネルギー加速器研究機構長の戸塚洋二(とつか・ようじ)さんが10日午前2時50分、直腸がんで死去した。66歳だった。葬儀は12日午後0時30分から東京都港区南青山2の33の20の青山葬儀所で。喪主は妻裕子(ひろこ)さん。

静岡県富士市生まれ。東大卒。ニュートリノ天文学の創始者である小柴昌俊・東京大特別栄誉教授(02年にノーベル物理学賞受賞)に師事してあとを継ぎ、96年から岐阜県の地底に設けた東京大宇宙線研究所の巨大観測装置「スーパーカミオカンデ」を用いた観測を開始。宇宙線が地球の大気とぶつかってできるニュートリノを観測し、物理学の標準理論では質量がないとされてきたこの粒子に質量があることを示して、それまでの常識を覆した。この業績からノーベル物理学賞の有力候補とされていた。

小柴先生もお辛いだろうが、アマサイたち、物理帝國主義者もとても悲しい。
ベンジャミン・フランクリン・ メダルを受賞されているので、ノーベル賞の可能性も大だったのに。今の時代70前に亡くなるは早すぎます。

あの世で、湯川先生や朝永先生とお会いになって、21世紀の物理学の話でもしてらっしゃるでしょうか。

闘病生活だったそうですが、何でそれを立花隆が書くかねえ。彼は科学啓蒙のベクトルとは反対方向にいる人間ではないか。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 10, 2008

いまこそ、凡才の時代

日経のコラムってまったく、と書いたがさらに、まともなライターがいた。

「優秀な学生ばかりは要らないんだよ」---理系離れに思うこと

「理系離れ」が言われて久しい。実は,医学部や薬学部などは根強い人気があるため,本当は「理工離れ」という表現の方が核心を突いているのではないかとも思うのだが,一般には理系離れという文言として広まっている

ポスドクの問題も十把一からげ。一番つぶしがきかないのは医者でもない薬剤師でもないバイオ系の博士なんだよねん。理工系・電気/電子については何度か書いているが、この分野に興味のある若者がそんなにいるはずなんだよねん。今の志望者数は妥当だと思いますね。


分かりやすく表現すると,「今や東京大学では成績トップ層の学生が外資系の金融業界ばかりを希望し,メーカーには見向きもしない」といった論調だ。こういった論調がまた,実に読者の耳目を引くのだ。

この時もそうだった。A社長に「御社は人気企業で新卒採用に困らないのでしょうね」と声を掛けたところ,次のような言葉が返ってきた。

「いやいや,実はいわゆる一流大学の学生ばかりが来て,困っているんだ。本当はね,そんなに優秀な人ばっかりは要らないんだよ」

 なんと贅沢な悩みに聞こえるし,場合によっては嫌みに映るかもしれない。採用に関して反発の声も上がるかもしれない。

 だが,そういった声をひとまず置いてA社長の発言の真意を説明すると,「一流大学卒の人ばかりでは,当社の競争力が保てない」ということだ。この会社は開発型のメーカーであり,他社にないユニークな視点を持った製品もたくさん手掛けている。もちろん,こういった製品はチームワークで造り上げていく。ところが,このチームワークは同質な人間ばかりではうまく機能しないようだ(注:4番バッタークラスばかりを集めた某球団の弱さにも通じるのでは?)。

これを読んで遙か昔の記憶が読みがえってきた。

大学のときとある教授がいったものだ。
「うちの卒業生でも、中堅の開発企業に入って製品つくりをしている。君たちも知っている○○は、君たちの先輩が中心となっているプロジェクトチームが作ったんだ。うちの研究室も最近は××とか△△とかに紹介されて学会で注目されている」

教授は、学生を励ましているつもりなのだろうが、うち【程度】の学生でも、まともに働いている、と言われているようで若き日のアマサイは非常に不愉快だった。自分とこの学生貶めてどうする。どいつも、同じような口調ものだから、教授の中で尊敬できる人は誰1人としていなかった。

しかし、今考えてみると、その教授は的確に現状を語っていたのかなと思った。開発・モノづくり現場では、T大の秀才よりも、うちくらいの大学の凡才の方が力を発揮するのかなあ、と思う。A社長の弁だと、優秀な人ばかりでもだめだし、凡人ばかりでもだめなのだろうが。

考えてみれば、技術史に名を残すのは、学校秀才でない人の方が多い。秀才であっても、出世コースから脱落するとか、自ら離脱するとかの人のような気がする。

頭のいい奴は「これ、ああして、こうすれば、できるだろ、何いつまでも時間かけてんだ。」とすぐ結果を出す、というか、出せるものしかしない。そうでない者は、時間がかかるのが、自分にとってデフォルトだから、やるしかない。人並みにやるには、少々遅れるのも仕方がないとがんばる。その工程で価値あるものを見つけることができる。

ああ、アマサイの人生のようではないか。

うん、だからさ、イノベーションが起こるのは、理工系離れと言われ、優秀な人が一カ所にあつまりにくい今かもしんないね。

中小企業には益々チャンスがあるわけだ。

工学部の先生ってメーカー経験者が多いから言っていることはあながち間違えではない。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 09, 2008

人間関係もRT分散処理してみたら、

日経オンラインのコラム、ろくなのがない。素人を自認する技術誌ライターとか、取り敢えず、自分をコンサルしろよ、と言いたくなる理学博士号持ちの自称技術経営戦略家とか、な。

こいつら、馬鹿じゃねーの、と自分を棚に上げてブログで取り上げているへたれブロガーは誰だぁ~ぃ~。
>アマサイだよ。
せめて修士くらい取ってから文句をいいな、このブタ野郎。

それはさておき、
しかし、この新誠一じいやは、なかなかよろしい。
引いて駄目なら押してみろ

私の専門の一つは自律分散システム論である。ここでは,数がものを言う。大量生産のように多ければ善という単純なものではなく,数に応じて性質がどのように変わるかを研究している。難しく言えば,定量的な分析と定性的な分析の融合である。

じいやは電通大の教授で自動制御が専門だそうだ。


しかし,偶然が重なって,または魔が差して,または意図的に,別な女性が読者諸氏の人生に入ってくることがある。「2」の世界である。多くの方が,日をずらしたり,時間を変えたりして,二人とお付き合いすることになる。リアルタイム分散処理である。これが難しい。一人を満足させるだけでも難しい。それが二人である。後処理や前処理の不手際,それよりも見過ごされたメモリーリーク。多くは破綻する。特に初心者は常に破綻を経験する。

ところが,男性の中には別な選択をする方もいらっしゃる。減らさず,増やす。それが「3」である。具体的には,もう一人とお付き合いすることである。この「2」から「3」に変わることで,大きく問題の質が変わるのだ。女性2に対し,貴方一人。女性3に対し,貴方一人。実は,三人のほうが貴方には楽なのである。なぜなら,女性にとってみると,敵が一人なら貴方の選択に任せる。ところが,敵が二人になってくると,女性自らが動かなければならなくなる。三人の関心は貴方よりも,ほかの女性に集中していくのだ。例えば,誰と組んで誰を追い落とすか,あるいは一網打尽にするにはどうしたらよいか。三人の女性の争い。貴方は無風となる。おめでとうございます。

そして三人が二人になったらどうするか? 簡単です。また新たな人を連れてくればOKです。通常「3」以上は同じ。同時に4人も5人も付き合っていれば,「こんな男に惚れたお前らが悪い」と居直れます。

じいやはふざけているようにも見える、しかし、なかなかテクノロジーを語っているではないか。分散処理は確かにそういうものかもしれない。大したものじゃ。

じいやは、実生活でマネしないようにと結んでいるが、ひょっとして2つのリアルタイム分散処理くらいは経験あるのではないか。

エレクトロニクス技術者は結構文章がうまいのかもしれない。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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国会図書館

国会図書館
国会図書館
野暮用で国会図書館に行ってまいりました。有栖川の都立中央図書館が長期休業でしたので。

暫く行かないうちに随分と電子されとりました。資料の検索はもちろん、そのまま閲覧請求もできます。が、しかし、三冊づつしか借りられないです。これは退化では、と思ったら、オンライン印刷というのができるとですよ。

これは便利なのですが、やはり三件まで。これは項目が三件なので、雑誌の合本でいくつもコピーする場合は閲覧申請した方がいいです。出来上がりに一時間かかるので。

こないだ来たのは今世紀に入ってからのはずですがいつの間にこのようになったのでしょうか(^.^)。

まあ、ともかくも、人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 07, 2008

今度は光マップだそうです

もう、シリーズ化されているようです。
科学技術広報財団

・元素周期表
・ヒトゲノムマップ)
・宇宙図

で、第4弾が
・光マップです。

光の周波数ごと30km~1pm にどのような用途であるかを記載しています。
赤外線と言っても
遠赤外線、中赤外線、近赤外線と幅広いんだなあとか、
X線の先はγ線っちゅーのがあるんかい、とか
いろいろわかります。

しかしながら、これは知識がないと活用できないよね(^^;)。
百科事典にも言えることですが、ある程度知ってないとどこの項目を引いたら、自分の所望の答えが出てくるのかわからんね。

元素周期表で機嫌を良くしたのはいいですが。

まあ、アイデアは買いましょう。

一家に一枚ってのが、なんか良いですね。1人一枚でもいいような気がするが。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 04, 2008

スーパーレンズ光ディスク

今月の産総研広報誌の特集『光情報技術』ですね。
2008 07 July Vol.8 No.07

じっくり読みたいものばかりです。

これらの構造をもつ光ディスクにレーザー光を入射させ、非線形現象によって生じた光の集光スポットの局所変化と通常は読めないサイズの微小な記録ピットの相互作用(近接場効果)を反射光強度の変化として読み出すものです。この近接場光とは、通常の光が自由空間を伝播するのに対し、伝播しない光で、波長の1/10程度の近接領域でのみ存在する場です。この近接場光は、回折限界の制限を受けないで、微小領域の変化を取り出すことができます。

スーパーレンズ光ディスクの開発は、非線形薄膜にSbを利用した第1世代から始まり、AgOxを用いた第2世代、そして、現在の相変化薄膜を非線形層に用いた第3世代[3]と進んでいます。これらの材料の非線形反応は、レーザー光強度に対する高い閾(いき)性を示し、レーザーの集光スポット内の中心部だけで反応します。また、サンドイッチ構造を用いることでこの反応が可逆性を示します。追記型の光ディスクを実現するためには、微小なピットを形成することが必要ですが、PtOxなどの材料を用いてこれを実現しています。

図2に50 nmのピットをもつROMディスクを読み出した結果を示します。この読み出しでは、波長405 nm、NA 0.65の光学系をもつディスク評価機で読み出しているため、解像限界の1/4を読み出し、波形を直接観察することに成功していることを示しています。また、Blu-rayディスクの光学系を用いた追記型のディスクの評価では、37.5 nmのマークの記録、読み出しが可能となっています。

ディスク自体を高密度するのが重要なのかと思ったら、それを読み取るピックアップデバイスも重要なんですね。いくら情報をたくさん送ることができても、それを受信できる機能がなくては伝送システムができないのと同じですね。

特集は以下のようなラインナップになっています。

光情報技術-急成長する情報化社会を支える光技術
・総論-科学技術、情報、光・・・・光技術研究部門
・光パス・ネットワーク構想・・・・超高速光信号処理デバイス研究ラボ
・超高速光半導体スイッチ・・・・・超高速光信号処理デバイス研究ラボ
・光信号処理技術・・・・・・・・・光技術研究部門
・スーパーレンズ光ディスク・・・・近接場光応用工学研究センター
・フレキシブルデバイス・・・・・・光技術研究部門

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光ピックアップと言えば、オリンパスの職務発明裁判を思い出す。彼も会社への不満を裁判でぶつけたわけだが、記事を見てみると「冷遇」とは言えないのではないか。
http://www.nikkeibp.co.jp/archives/246/246061.html
一時期は企画部門にいたようだが、あとは各種開発部に回されている。光ピックアップの業績があったからではないか。多くの職務発明裁判の原告よりは恵まれていると思う。研究への意欲は本人の問題だ。やりたいことが他にあるなら転職という手もあったはず。結局オリンパスという看板にしがみついていたいだけではなかったのか?
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21世紀科学は今のところ累積的に進歩しておるですな。。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 03, 2008

電気自動車実現か?

電気自動車なんて、ちゃっちゃっと出来ないんですかね。それだけガソリンエンジンが偉大だってことなんでしょうが。
ATAスペシャルインタビュー 東京大学生産技術研究所教授・堀洋一

最も大きな変化はカー・エレクトロニクスというものを超えて,自動車自体が電気駆動になっていくということです。電気やソフトウエアが自動車を変えていくというよりも,いわば自動車そのものが電気になる。言い換えれば,将来の自動車は電力系統につながるということです。従来のガソリン・エンジン車がハイブリッド車やプラグイン・ハイブリッド車に変わり,そしてピュアな電気自動車になるというシナリオが現実性を帯びてきました

アマサイは、自動車関係の特許出願も手がけていたんで、知らない分野じゃないんですけどね。鉄のかたまりに人を2,3人載せて走るって、すげぇーパワーがいるんですな。電気自動車特許も各社出していましたが、実用化というより、製品化のための足がかり程度の技術だったみたいです。

自動車が電力系統につながることで,自動車の性格も変わってきます。「ちょこちょこ充電しながら走る,電車のようなクルマ」になるということです。鉄道と自動車の違いは何か。鉄道は外からエネルギーをもらいながら走る乗り物であり,自動車は大部分のエネルギーを持って走る乗り物です。

自動車が電力系統につながり,「ちょこちょこ充電しながら走る」ようになると,キャパシタの出番になると思います。自動車を電気駆動する場合,鉄道のように軌道に沿った架線から常時給電するわけにはいきません。ガソリン・エンジン車のように,400k~500kmも走れるほどのエネルギーをすべて積載しながら走るというわけにもいきません。そこで,小まめなエネルギー供給をつなげていけるような給電インフラを,併せて整備していく必要があります。自動車側は急速充電と急速放電が可能なものを,少しだけ持てば済みます。

 では,自動車に載せるエネルギー源は2次電池がいいのか,キャパシタがいいのか。私は,キャパシタがいいと思っています。大電流で急速充電できる点は魅力的です。2次電池は,放電は結構速くできるのですが,充電は時間がかかります。

結局、ここ20年、決め手になるようなイノベーションは起こっていないのでしょうかねえ。10年前に聞いた話とあまり変わっていない。
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カメラメーカーと自動車メーカーには共通項があります。その社の製品、カメラなり、自動車なりが好きで、それらを作れること、売れることに喜びを感じる人が集まり易いということです。日本が誇るオタク文化のかなりコアな人たちがそれぞれに集まってくるのですから、いいものができないはずはない。欠点といえば、趣味と実益が混在して近視眼的な見方になってしまうということですかね。両業種の衰退していった部分には、そういう側面があるのではないでしょうか。

先にやっていたNHKドラマ『トップセールス』は自動車業界のそんな部分を描いていました。おもしろいドラマだった。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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July 02, 2008

ビル・ゲイツの功績

ほとんど1人でデファクトスタンダードを作ったことでしょうね。

それは、技術やビジネスはもちろんですが、「夢の実現、成功モデル」であったことは見逃せません。無名の若者が、自身の才覚でここまでの成功を収めた、その生き方には、誰もが学ぶべき点があるでしょう。アコギなことをやってきてたでしょうが、それも含めてよい教材です。コンピュータ及びそのソフトウエア史上には、多くの成功者がいますが、ゲイツ氏の業績に比べれば小さい蔵を建てた程度です。

物理学者のファインマンさんは、よく千年、万年のスパンで歴史に残る科学業績は何か、ということを語ります(確か電磁場の発見をその1つに上げていました)。その言でいけば、ゲイツ氏の業績は後世まで残りますが、あとは落ち穂拾い的お仕事、という評価になるんじゃないでしょうか。

そして、ゲイツ氏はまた新たなライフモデルを作ろうとしています。高齢化時代、本業をリタイアした後、多くの人が第二の人生の目標が分からずにいます。後半生、元気なうちから福祉事業を行う、というのは、一つのモデルプランとなるでしょう。別に、大金を注がなくても、自身のできる範囲でよいのだと思います。

ゲイツ氏なきあとの情報産業の行く末、それは、彼の後輩達が担えばいいことです。憂慮している人がいるとすれば、彼から何も学んでいないだけでしょう。

ひとまずは、ゲイツさん、長い間ご苦労様でした、と申し上げたいです。

B・ゲイツ氏、MS常任会長退任インタビュー--創業期から今後まで(前編)

B・ゲイツ氏、MS常任会長退任インタビュー--創業期から今後まで(後編)

・アマサイが気に入ったとこ

--あなたの次の役割で個人的に重要になるテクノロジについて考えはありますか。

 そうですね、ワクチンの作り方を教えてくれる科学であることから、免疫学はとても重要だと思います。ワクチンによって免疫システムは病気を防ぐことができるようになります。財団最大のプログラムである世界全体の健康において、私たちが期待している大きな奇跡が、マラリアワクチン、結核ワクチン、AIDSワクチン、肺炎ワクチン、さまざまな下痢のワクチンといったワクチンです。

 教育について言えば、教師が自身を向上し、互いに学び合う方法、力のある教師とはどんな教師か、教師に成功事例を受け入れさせるにはどうすればいいか、非常に複雑な領域ですが、たくさんのことを学びたいと思っています。特に、大学や、コミュニティカレッジまでであれば、オンラインビデオはある程度、教育の分野で役割を果たすことができるでしょう。


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July 01, 2008

社会のための科学・技術

「日立評論」フロントラインVol.24(2008年6月号) 今, 求められる「社会のための科学・技術」という自覚
科学・技術のあり方を問い直す(PDF: 161kbyte)
村上陽一郎(東京大学名誉教授)竹内薫(科学ジャーナリスト)

日立製作所の広報誌、毎回竹内薫さんが、科学/技術に関わり合いのある人にインタビューする記事。

アマサイは、放送大学時代、村上陽一郎先生の科学史(*)を受講していたので竹内さん同様歴とした村上門下生なのである。90年代までに発刊された先生の本はほとんど読んでいるし、外部講演会なども行ったことがある。

(*)ぐぐってみたら『物理科学史』と『宇宙像の変遷』であった。漫然と歴史を語るのではなく、村上先生の歴史観-聖俗革命-にも触れられ、重厚な内容である。授業は放送、ビデオなので、実際面識があるわけではないが、そんな関係ねぇ、なのである。

で、本特集の内容は、まあ、科学論の基礎と現代的位置、といったところです。普通っちゃ、普通のことがかいてあります。

元来,科学というのはクライアントが外部にいない自己完結した世界で,科学者は現実世界と直接関係を持たずにいられた存在でした。ですから,かつては一般人の科学知識も必要なかったのでしょう。ところが,20世紀半ばごろから,原子核研究に代表されるように,科学分野の新たな発見は軍事や政治などの分野にも広く利用されるようになり,科学と社会は無関係ではなくなりました。1999年にハンガリーのブダペストで開かれた「世界科学会議」では,科学のあり方の一つとして「Science for Society(社会のための科学)」があると,科学者自身も認めるに至っています。

ちょいとした驚きです。99年になってわざわざそげなことを宣言するとは、それまではどうだったんでしょう。たぶん、再確認した、という意味だと思うのですが、市民、物理帝國臣民としては「Science for Society」がデフォルトであっていただきたいと切に願っております。

そして,もう一つ原因として考えられるのは,「科学技術」という言葉遣いからもわかるように,日本では「科学」と「技術」の区別が曖昧であるということです。西欧において「科学」という概念が誕生したのは19世紀の半ば,それはキリスト教的な自然理解の枠組みを脱した知的活動の形態であり,純粋な学問でした。対して「技術」は,社会活動と深いつながりを持った「職能」であり,もともと学問とは考えられていませんでした。日本では,19世紀半ばから欧米に学ぶ形で近代化が急速に推進されてきたわけですが,工業技術の研究を「工学」という学問分野と位置づけ,1886(明治19)年という早い段階から大学の学部として設置したことは,西欧諸国との大きな違いです。この「工学部」という存在のおかげで,日本では学士号を持ったエンジニアが世の中に数多く輩出され,近代化の原動力となりました。反面,技術と科学の線引きが明確ではなくなり,純粋科学研究に対する理解が薄まってしまったとも考えられるんです。

科学史家は必ず言うんですよね、科学と技術の峻別の話。アマサイは線引きがなくなったことが純粋科学の理解が薄まったとは思わないです。日本では職工がある程度認知されていたから「科学技術」の理解は深まったと思っています。19世紀終盤から20世紀にかけては科学と技術を分ける意味が無くなったのだと、アマサイは考えています。「技術者」というのがそれなりに認識されていた。しかし、鎖国していて閉塞的な社会であった。
そこに近代科学と技術が入ってきた。大学設立に関わった人は、みんな同じふうに思ったんじゃないでしょうか。これこれ、こうすれば、技術を社会に役立てることができるじゃん、理学部、はいいよ、工学部でいきましょう、と。
(ちょっと説明がうまくないですね)

明治時代に大学制度を作った人は、すげー頭いい人たちですね。

例えば,北海道では,官民が一緒に議論しながらGMO(遺伝子組み換え作物)の栽培を規制する独自の条例を制定しました。このような市民参加型のテクノロジーアセスメントをPTA(Participatory Technology Assessment)と言いますが,実際,議論に参加するようになると,やみくもに不安視して反対を訴えるだけでなく,一定以上の知識を踏まえて的確に判断することが求められます。北海道でも,そのために専門家を招いて自主的な勉強会を開くなどの活動を行っているそうです。

ただ,それだけでも十分とは言えない。生活者が科学・技術リテラシーを身に付けると同時に,科学者・研究者,企業や行政の専門家も社会リテラシーを学ぶべきでしょう。生活者の不安や反対意見を,専門的な知識を欠いた感情論として切り捨てるようでは歩み寄りの余地はありません。その相互理解を進めるためにも,科学インタープリターと呼ばれる人々は,科学・技術の知識を広く一般に解説するだけでなく,生活者が何に疑問を抱き,何に不安を感じているのかを,しっかりと専門家に伝える,橋渡しの役割も担わなければいけない。

今欠けているのは「場」です。専門家と市民はお互いに意見交換をする場です。たぶん、あったとしても、長続きしないのでしょう。市民は「科学研究者の利益ばかり語っている」と言い、専門家「もう少し勉強してきてほしい。教えるにも高校理科もわからないんじゃ話にならない」と愚痴をいう羽目になるのではないでしょうか。ここに必要なのが、通訳、科学インタプリタです。

専業の科学インタプリタを増やすのは難しいかもしれません。しかし、学校の先生とか企業エンジニアとか、修練をつめば、「仲人」になりうるでしょう。外国人の交流も、いちいちお金を払って通訳を雇っていたらたいへんです。そういう場合は地元で二カ国語を話せる人に頼むのでしょう。そもそも、科学とは、見知らぬ国の言葉よりもずっと身近なはずです。文理の壁なんてかなり低いものです。近場の変革から相互理解ってのが、始まるのだと思います。

村上先生、教員時代は駒場のジュリーと呼ばれたとか。アマサイには理解不能です。。。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】
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