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September 16, 2009

イノベーションを見直そう

イノベーションの定義が誤解されている、先の湯之上さんの著書にも書かれていた。

イノベーションを単に「技術革新」と思いこんでいる人が多い。さらに、その違いを指摘しても、「だからどうした?」と無関心な人もいる。では、イノベーションとはなにか?技術革新と混同すると何が問題なのか?まず、とにかく、イノベーションとは技術革新ではない。経済学者シュムペーターの定義によれば「発明と市場の新結合」がイノベーションである。もっと簡単に言えば、市場で爆発的に売れたものや技術がイノベーションである。高性能・高品質なものを作ったからといって、イノベーションになるとは限らない。 湯之上『日本「半導体」敗戦』43ページ

アマサイは、それでも、技術革新=イノベーションで何か問題なのか、と思う。いや、思っていた。湯之上さんのDRAMの例を思い返せば、それがわかる。つまり韓国企業が行ったコスト削減の製造法は技術革新ではないとされてしまう。それは違うんである。韓国のDRAMはそれで市場を開いたのだからイノベーションなんである。

さらに、
Tech-onの藤末健三参議院議員の記事で重大なことに気付いた。

実は、私も民主党科学技術政策ワーキングチームの一員で、この政策を書いた張本人の一人である。けれど、こうやって読み直すと、もっときちんとした政策をかけなかったのかと、身の縮む思いがする。学術振興の色が強く、それをイノベーション、さらには最終目的である産業競争力につなげるためのしくみ作りという点で、具体性を欠くからである。弁解を許していただけるなら、このような政策しかできなかった理由があったのである。一つは、文部科学関連の政策としてこれが書かれたということ、そして予算増を伴う政策は打ち出せなかったことである。
(中略)
 しかしながら、太字で示したように、政治主導・トップダウンで科学技術政策を進めること、科学技術(イノベーションとすべきだった)の優先順位など基本戦略と予算の方針をつくること(現在の総合科学技術会議のプロジェクト評価は予算策定に影響をほとんど及ぼしていない)、省庁の枠を超えたプロジェクトの推進と評価を行うこと(これだけできればわが国の科学技術政策は大きく変わる)を書き込めたことに関しては、一定の意義があったと考えているのだが。

ここで、藤末氏がイノベーションと書いたとしても、事態は変わらない。技術革新と同義語だから、任天堂のゲーム機Wiiは、日本の技術を示す指標とならない(かもしれない)。まあ、Wiiは爆発的に売れているから、産業的には合格である。この先、湯之上さんが希望するようなコストを重視した半導体製造体系が成立しても、「それはイノベーションとちゃうやろ」といちゃもんがつくかもしれない。

イノベーションはPS細胞技術や青色発光ダイオード、プラズマディスプレイに留まってしまう。

この先、プラズマディスプレイが売れなかったとしても(各メーカーさんごめちゃいね)イノベーションは成し得た、となってしまうだろう。

イノベーションが達成されているのに、経済に波及しない、技術があっても日本は再生しない、科学技術発展は日本に必要ない?!と間違った結論を導いてしまう可能性大である。

この際、日本の産業を棚卸しして、どこが弱いか、どこを延ばすべきか、検証するべきだろう。


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