無料ブログはココログ

« 年末ドラマ模様 | Main | 謹賀新年2010 »

December 31, 2009

書談:橋元淳一郎著『時間はなぜ取り戻せないのか』

Jikanhashimoto■『時間はなぜ取り戻せないのか』PHPサイエンス・ワールド新書
著者:橋元 淳一郎
価格: \840 (本体 : \800)
出版: PHP研究所
発行: 2010.1
bk1
ブログを書いているとほんと便利である。以前読んだ橋元さんの本をちゃんと記していた。本書は『時間はどこで生まれるのか』の続編にあたると思われる。
そのときアマサイは、
『この倍の量使って、完全なる橋元時間論/時空論を書いてほしいと思う。』と書いているのだが、これが橋元さんの時間論の完成版なのかと思うと、なんだかな~。同時期に『時空と生命』というのを出版していて、あとがきに「補完関係になっているので是非読まれたし」とおっしゃっているのだが、ちょいと保留しておきたい気分である。

相対論的時間論は、知っていると言ったらいいすぎだけれども、まあ、概ねわかるのでスキップした。オートポエーシスの概念はおもしかったが、時間とのリンクはどうなんだろうか。どうやら結論は生命が感じるが故に時間はある、ということらしい。

最終章には「ミツバチの世界」の話は興味深いと思う。ミツバチは蜜をとるために開いた花にしか留まらない。では、つぼみと開いた花をどのように見分けているのか。ユクスキュルという生物学者によれば、ミツバチには開いた花しか見えていない(五感・六感で感じ取れない)、ミツバチの世界にはつぼみはないそうである。

なるほど。それは実におもしろい(湯川ガリレオ)。

しかし、それでは宇宙における人間原理と同じなのではないか(最終章に人間原理の話をもってきていている)。時間論を考察しているといろいろ矛盾が出てくるのだが(アマサイは矛盾とは思わないが)、「主体的な生命原理」を据えると整合性が出てくるということらしい。

う~ん、いろいろ思索した割には結論はちんまいなあ。

生物学と物理学を融合するよりも、哲学的に(詳細に言うと物理学の裏付けを持った)考察した方がより整合性のある時間論に近づけるのではないか。

なんだかまた悪口を言っているが(^^;)、いろいろインスパイヤされる一書である。橋元さんの科学論の本は他にもあるようなので読んでみようと思う(ハヤカワ文庫に入っているからね)。

作家を名乗るなら、真面目に一書一書紡いでいかないとね。編集作業だけとか、コラボと称して他人に力で書いてる仕事しかしないようじゃダメだね。人気ブログランキングぷちっとな。【押す】≪コメントはここ

« 年末ドラマ模様 | Main | 謹賀新年2010 »

「書籍・雑誌」カテゴリの記事

TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/61116/47165482

Listed below are links to weblogs that reference 書談:橋元淳一郎著『時間はなぜ取り戻せないのか』:

« 年末ドラマ模様 | Main | 謹賀新年2010 »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

更新情報

June 2017
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30