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July 01, 2010

弁理士の日によせて

ツイッター仲間のドクガクさんという方が7月1日弁理士の日を盛り上げよう宣言をなさっているので、それに賛同し一文を書くことにしました。
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弁理士ではありませんが、知的財産・特許業界に16+1年おります。

弁理士という職業を知ったのは学校を出て、アルバイト生活をしているときです。体力的にフルタイムの仕事は無理と思っていたので、技術翻訳の勉強をほそぼそとしながら日々を送っていました。

何か有益な資格を取って、定職につかないとなあ、と漠然と思っていました。理系の資格は無線技士、電気工事士、情報処理、いろいろありますが、それのみで収入を得られるものではありません。会社勤めをしてその中のキャリアアップに役立つものです。その中で弁理士、という資格は私の中で燦然と輝いていました。法律知識のある国家資格、これを取れば、国をバックにしたものと同じ、ではないですけれど、弁護士や会計士のような権威があるように思いました。

それよりもどうやら、特許明細書という技術文書を書くのが主な仕事のようです。翻訳の勉強をしていたのは、理系の文章を書く仕事、例えば科学雑誌の編集者のようなものへの憧れがあったからです。

「これは私にとっては適職なのではないか」と思うようになりました。そして、その弁理士の見習いのようなものとして、特許技術者という職種がある。おお!これなら私にも出来るのではないか。

そのころ、放送大学の学生でもあったので、技術系学生の派遣会社に登録していました。タイムリーなことに特許事務所の仕事があるので、やってみませんかという話が担当者から来ました。

先方の所長さんにも気に入られたようで、千代田区の事務所に決まりました。1つ残念だったのは、最先端の技術を扱う仕事と聞いていたわりには、古い雑居ビルでインフラもイマイチなとこだったことです(^^;)。いや、私も二十代でしたら、見かけが一番( ̄▽ ̄;)、かっこいいガラス張りのインテリジェントビルにスーツをばしっと着た大人が流れ込んでいく、社内はすべてコンピュータ管理、を想像していたので。

所長は親切な方で、「この仕事はやりがいがあるし、社会的にも評価されるものです。女性にも向いていると思う」ということを最初の日に話してくださいました。多くの職種を知っているわけではありませんが、その第一線の人が、この仕事は素晴らしいという人にはじめて出会いました。やはり私が思ったとおりの仕事なのだと確信しました。

実際の業務は事務を兼任しながら、明細書の書き方を習うということです。技術書を読みながら文章を書くというのは、まるで研究者にでもなった気がいたしました(それは研究とは違うものですが)。

そして、弁理士さんの履歴には学歴や職歴の他に専門分野として通信工学、コンピュータ等の言葉が並んでいたことも好感を持ちました。実は研究者にも憧れていて出来れば大学院に行って、ということも進路として持っていました。フルタイムの仕事もできないようでは、進学してもやっていけるはずもありません。自分には縁がないものと諦めていました。しかし、ここでは、事務所で受けた分野には習熟していくので、その技術を専門分野と履歴に記してもいいようです。

仕事の内容といい、タイトルといい、研究者と並ぶプロフェッショナルな職種とわかり、大いに特許という仕事に意欲を持ちました。

その派遣の仕事は1年の契約でしたので、その後は特許に関係ない仕事を何年かやりました。放送大学も卒業しなくてはいけないので、仕事の勉強にプライベート時間も割くのはあまり好ましくはなかった、という私の都合もありました。

その後、卒業して、特許事務所勤務7年、現在の企業知財部に来て丸9年です。

フルタイムの仕事が無理と思っていたのにも関わらず、一応ブランクもなく勤め人生活をしています。やはり、天職(に近い)特許という仕事に巡り会ったから成し得たことでしょう。弁理士ほどの権威はありませんが、この業界を知る友人には、「事務所も企業も体験できて素晴らしいですね」と言われたりもします。自分でもよくここまで来たなあ、とう感はあります。

弁理士という職種がなければ、この業界にこれほど惹きつけられていなかったかもしれません(米国のような特許弁護士がトップだとまた違うと思います)

奇しくも、知的財産が世界的に注目される前夜から今日まで興隆に身を置いていたことになります。

知財という世界のほんの小さい領域で働いているだけですが、それは主流のど真ん中であるという自負があります。

7月1日というと梅雨が明け夏に入る時期でもあります。知的財産という業界が、弁理士が担う職務が真夏のごとく盛んで意気揚々としたものであり続けることを願い、その中で仕事ができる自分を誉れとして今後も地道に確実にやっていく決意です。

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