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October 13, 2011

香水は特許になるか

なかなかフランス的で面白いので引用してみます。

永澤亜季子のパリ発・フランス知財戦略
第4回:香水の知的財産権による保護

これに対し破棄院は、2006年6月13日(Haarman et Reimer c. Mme X)、2008年7月1日(BPI c. Senteur Mazal)、2009年1月22日(Lancome c. Argeville*2)の3つの判決で、「香水の香りは単なるノウハウの応用であって、著作権により保護される精神的創作物には当たらない」という原則を繰り返し打ち出しており、現時点では香水の香りは著作権による保護を受けないというのがフランス最高裁の立場である。  「香水の製造は、作者の思想や感情を表現しない、単なる技術的な作業である」とするこの破棄院の立場に対しては、学説や実務家の間で批判が多い。しかし、破棄院の立場を支持する立場は、香水の香りに著作権を認めた場合に実際上起こりうる著作権譲渡の問題(前回のコラムで紹介したように、フランス法では法人は著作者たりえず、法人である会社が著作権の所有者となるためには著作権譲渡契約を結んで著作者から著作権を譲り受けなければならない)と、香水を創作した調香師に対する香水の売上高に応じたロイヤリティの支払いやその著作者人格権の問題などに鑑みて、正当化されると主張している。

日本人は無理と思われる訴訟は絶対しないと思うのですが、さすがフランス人ですねえ。彼も大半は農耕民族だと思うのですが、狩りをしていた部族の血がさわぐのでしょうか。自由、平等、博愛の国、とりあえず権利の名のつくものはほしいんですかねw。

フランスにおいて、香水のボトルに関する判例でもっとも数が多く著名なのは、ボーテ・プレスティージ・インターナショナル(以下BPI)社が起こした、ジャン・ポール・ゴルチエの男性、女性の胴体を模した香水ボトル、「クラシック(Classic)」と「ル・マル(Le Male)」に関するものである。クラシックは1992年に、ル・マルは1995年に立体商標としてフランス産業財産庁で登録されている。ル・マルは男性用香水でヨーロッパトップの売上高を誇る香水である。

日本の商標法テキストにも香水の瓶は出てきます。香の権利を独占したいという飽くなき野望が見てとれます。男性の胴体というのはあまり日本にはないように思います。ん?輸入されているなら普通にデパートにあるのか。その辺は疎いので。

転換の発端となったのは、2009年3月4日のアジャン(Agen)軽罪裁判所の判決である。この案件では、BPI社は「カインドルックス・フォーメン(Kindlooks for Men)」という名の以下の香水を販売していた個人を、ゴルチエ「ル・マル」の商標権侵害を理由に刑事訴訟で訴えていた。  写真からわかるように、この香水ボトルはセンター・マザル社の「カズイット・フォーメン」や「インメイト・フォーメン」と同じく、筋肉のついた裸体の男性の胴体を模したもので、1ボトルわずか2ユーロで販売されていた。  アジャン軽罪裁判所はBPI社の訴えを退け、BPI社に対し、被疑者に対する5,000ユーロの損害賠償の支払いを命じる判決を下したが、判決理由は以下のように非常に面白い内容である。 「2つの香水ボトルの共通点はそれらが胴体をモチーフとしていることであるが、これは香水ボトルのデザインとしてはありふれたものである。『カインドルックス』の香水ボトルは単に裸体で筋肉のついた、逆三角形の男性の胴体を表現しており、連想するのはシルベスター・スタローンやアーノルド・シュワルツネッガーのイメージである。一方、これに対してゴルチエ『ル・マル』の香水ボトルは洗練された水兵の体を表現した、オートクチュールの雰囲気を醸し出しており、これら2つの香水ボトルが同じ文化的、視覚的、美的印象を与えると主張することは、ジャン・ポール・ゴルチエに対して失礼である」。  この判決は2010年9月13日アジャン控訴院により全ての点について確定され、BPI社が行った上告は2011年6月28日の破棄院刑事部の判決で、全面的に却下された。

日本でもこういう判決を見たいものです。
「連想するのは、高倉健や菅原文太のイメージである。一方、当該商品は木村拓哉や妻夫木聡・・・」
・・・そもそも日本では男性の裸体を愛でるというのは、特殊な嗜好のように思いますので、こりゃないな。

フランスってアマサイに合ってる国だと思う。管理人に清き一日一回、人気ブログランキングぷちっとな。【押す】≪コメントはここ

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