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December 06, 2011

分子雲で宇宙を探る。

暗黒星雲で進む化学合成@理研

極低温の宇宙で進む化学合成の過程を再現する 東 俊行 和光研究所 東原子分子物理研究室

天の川では無数の星々が輝いている。しかし、所々に黒い染みのようになって星がまったく見えない場所がある。その正体は暗黒星雲だ。
 20世紀後半、宇宙からの電波を観測する電波天文学により、暗黒星雲にはさまざまな種類の分子が存在することが分かってきた。暗黒星雲は、星と星の間に広がる真空の星間(せいかん)空間に分子が集まってできた分子雲(うん)であり、それが背後の星からの光を遮るため真っ黒に見えるのだ。分子雲は、10K(約-263℃)ほどの極低温の世界だ。
 「分子雲といっても星間分子の密度はとても低く、真空中にまばらにあるといったイメージです」と東 俊行 主任研究員。「ほとんどの星間分子は電気的に中性か、正イオンの状態です。そして中性の分子と正イオンがゆっくりと衝突して化学反応が起き、新しい分子がつくられています。私は、その化学反応の過程を調べたいのです。しかし、地上で衝突エネルギーを抑えた実験を行うのはとても難しかったのです」
 従来、原子の中心にある原子核を真空中で加速してビームを発生させ、標的に衝突させたりすることで、原子核の性質や構造を調べるさまざまな実験が行われてきた。例えば、2006年に稼働を開始した理研の“RIビームファクトリー(RIBF)”は、水素からウランまで自然界にある全元素の原子核を、世界最大強度のビームとして発生させることができる加速器施設だ。RIBFでは、重い元素がどのように誕生するのかを調べる実験が行われている。
 「RIBFのような加速器では、強力な磁場により原子核ビームの軌道を制御して実験を行っています。しかし、RIBFをもってしても、多数の原子から構成される大きな分子になると重過ぎて軌道を制御することができません。大きな分子のビームの軌道を制御するにはさらに強力な磁場を生み出す巨大な磁石が必要となり、現実的ではありません。これまでの磁場を使った装置で制御できた分子ビームは、せいぜい水分子のような3個の原子からできた分子程度まででした」

Frol_01_1s

分子雲を再現できる世界初の静電型イオン蓄積リング 生成した分子ビームをこの装置に導き入れ、真空容器内のリングで周回させる。極低温冷凍機により10Kまで真空容器を冷やすことにより、分子雲で起きる化学合成を再現することができる。リング1周は約3m。


化学研究と言ったら、試験管でちゃかちゃかと出来るのかと思ったら(^_^;)、
大きな装置を使うんですね。てか、作るのは分子雲ですからね。大仰なのは当たり前か。
「対象の分子を溶かし込んだ溶液をスプレー状にして帯電させることでもイオン化できることを、米国のJ. B. フェン氏が見いだしました (エレクトロスプレー法)。それらの発明により、田中さんやフェン氏は2002年のノーベル化学賞を受賞しました」
なかなかすごい研究分野です。

宇宙の生命のなぞを探る、そうですね、生命の初めはアミノ酸がどうたらこうたらと言いますから。

『理研ニュース』2010年12月号(FACE)
「暗黒星雲で進む化学合成の再現に挑む研究者」  

宇宙のなぞを解明するのは人間の使命なのかもしれません。一日一回、人気ブログランキングぷちっとな。【押す】≪コメントはここ

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