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January 12, 2012

格子QCD

格子QCDが解明するクォークの世界 2012年1月5日

格子QCDによるアプローチ

まず空間3次元と時間1次元を格子状に区切り、その上にQCDを構築してみます。すなわち格子の点にクォークが、辺には強い力を媒介する粒子・グルーオンが居るものとします(図1参照)。つまるところこれは格子の各場所に数値の塊を割り当てただけのことです。それでもQCDという法則に基づいて値がちればめられた状態は現実世界を模しているはずです。格子のサイズを限定すれば、このような数値の配位を計算機によって生成することができます。可能な配位のバリエーションはそれこそ無数にありますが、その一部を偏りなく生成することができれば事足ります。このサンプルのもとでクォークが格子中を伝搬する様子を計算できれば、統計解析によって対象となる物理量を得ることができるのです。以上が格子QCD数値シミュレーションのアイデアです。前節で紹介した“骨格と補正”とは大違いで、理論の本質をズバり扱うことのできる、画期的な枠組みです。この方法によって、クォークやグルーオンを生み出す真空の構造を調べることができるようになりました。

さて、格子QCDでは時空の座標はとびとびで、しかも世界を格子という狭い箱に限定してしまいました。でもご心配なく。格子の間隔をゼロに、サイズを無限大にした極限で、格子QCDはもとのQCDと等しくなることが理論的に裏付けられています。しかし、この極限を計算機上で実現することはできません。できることは、極限になるべく近いところで格子間隔と格子サイズをとり換えて複数の数値シミュレーションを実行することです。結果を総合的に解析して格子という理論上の人工物がデータに与える影響を引き去ることができます(図2参照、ただし、色は見やすさのためにつけたもので、クォークの状態とは関係ありません)。こうして格子QCDからQCDの物理を完全に再現できるのです。

Qcd_fig1

図1 格子QCDの模式図
格子点にクォークや反クォークを、辺には強い力を媒介するグルーオンを配置する(3つの色状態に対応して、クォークは3成分の複素ベクトル、グルーオンは3×3の複素行列になる)

ほう、そうですか、なるほど、なるほど、としか言えないアマサイです、

これも最新のスパコンのおかげなのですね(でも世界一でなくてもいいんでしょ)。

三次元シミュレーションぐりぐりでみたいな。

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