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March 11, 2013

書談:松本清張『内海の輪』

東野圭吾の最新作が文庫かされたので、いそいそと書店にいきました。しかし、圭吾りんのヘビーファンと自称しているワタクシめが文庫にならないと買いにいけんとは、あな、なさけなや。

と文庫売場にいきましたら、今まで見たことない松本清張本がありました。

■『内海の和』
著者:松本清張
出版:光文社
発行:2013年2月20日
価格:552円(税別)

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昨年、2012年は清張没後20年なんで、テレビドラマ結構やってたざんしょ?復刊も期待してたんですが、ここではあんまり芳しい光景ではなかったです。清張作品にはまだまだ品切れ絶版があるはずなんですが(清張の文庫は全部読んでいるはずですが、時代ものは入手しておりません。アマサイ的には歴史ノンフィクションあるいはそれに近いものを好むので)。

と思っていたら光文社さん、やってくれました。今年2月から「松本清張プレミアム・ミステリー」として半年1冊ずつ出すそうです。そうそう光文社にはカッパノベルスというすばらしき財産があーる。

というわけで、平成のミステリ文豪東野圭吾より昭和の巨星松本清張を選んだのであります。

本書には2編入っています。
どちらもアマサイがこれぞ、清張先生、と思う作品です。

・内海の輪(ないかいのわ)
 江村宗三は松山の洋品店の妻西田美奈子と逢瀬を重ねていた。美奈子は十数年前、兄嫁だった女である。兄が他の女に走ったため、その夫婦生活は非常に短いものだった。そのころ学生であった宗三も今では新進気鋭の考古学者である。美奈子とは遊びでしかない。そんな美奈子から家を出て宗三と生活したいと言い出す。家庭も将来もある宗三は、そんな道にはずれたことをするわけにはいかない。宗三は美奈子との密会を終了する最終手段にでる。

主人公が考古学者である以上、犯罪の実証は、その方面にかくされているかと思われた。淵源は犯罪現場周辺にと「あるもの」を見つけたからである。しかし、アリバイくずしは以外なところから確証を得る。

男女の不倫から殺人事件に至るまでの経緯、考古学的複線、全部清張的な要素がてんこもり。中長編にこれだけのアイテムをつかっちゃうって清張作品はいつも大サービスである。

・死んだ馬
 アマサイはしらなかったんですけど「beat a dead horse」って言葉が英語にはあるんだそうですね。死んだ馬にむち打っても仕方ない→無駄骨を折るという意味です。誰が死んだ馬かというと建築事務所に勤める若手社員、秋岡辰夫のことです。秋岡は最初の方ではそんな重要な役割をしません。事務所の所長池野典也とバーのホステス石上三砂子が結婚してから、その関係性が浮き上がってきます。

短編と言っていい長さですが、長編を呼んでいるような奥行きがあります。ちなみに清張先生は製図に詳しいでしょうかね。新聞社に勤めていたときにいろんな職種の人とあったんでしょうな。この話のトリックは製図用具にあったことが最後にわかります(まあ、現場検証で読者にはなんとなく察しがつくんですが)。

久しぶり清張の新作(アマサイにとっては新刊なんで)を読んで満足なアマサイです。


当然、今は2月に出た『告訴せず』を読んでいます。人気blogランキングにぷちっとな。【押す】
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