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December 04, 2013

書籍&ドラマ『オリンピックの身代金』

先日は『オリンピックの身代金』のドラマをやってましたね。
http://www.tv-asahi.co.jp/drama-olympic/

これは今の文庫本の表紙。


以前のに比べ「情緒」がないような


2年前文庫化されたときにすぐ買って夢中になって読みました。
あまりの感動というか印象に残りすぎてここに書き込むまでに至りませんでした。

今年ドラマ化の報があり、読み返してすっかり洗脳されてしまいました。

島崎国男は爆弾男になる背景には何があったのか。
もちろん、当時の下層階級と言える工事人夫が「惨殺」されていくのに義憤を感じたわけですが。

彼の学んでいた社会主義に興味を持ちました。

・書談:的場昭弘『マルクスだったらこう考える』
http://page-only-one.cocolog-nifty.com/imotora7/2013/08/post-cd8a.html

今ではマルクスを学ぶ人は当時と比べて激減しているそうですが、今の世も活きる何かがあるのではないかと思います。

だからこそ島崎国男を中心に据えないで捜査一課の落合を主人公にするのにもやっと感を覚えました。いや、それこそ義憤、というべきかな。

・竹之内豊、天海祐希、唐沢寿明……テレ朝ドラマ『オリンピックの身代金』が前代未聞の“研音祭り”に! 日刊サイゾー 2013年4月23日
http://www.excite.co.jp/News/entertainment_g/20130423/Cyzo_201304_post_566.html

しかし、配役で落合は両親を空襲で亡くし親代わりに妹を育てたということにし、
国男の兄は人夫をしながら自分の妻子と国男に仕送りをしていた「善い人」になっています。

まあ、時間が限られているいますからそういうことでキャストの節約をするのは別段問題ないでしょう。

映画ならダークヒーロー(別にダークじゃないと思うんですが)を描くことは十分にあると思うのですがね。テレ朝だからかなあ。

天海祐希、一体なの役かと思ったらテレビプロジューサなんですね。
国男の研究室の教授は江角マキコになっている。
確かに原作通りにやると野郎ばっかり出てきてむさ苦しいです。

ハンチング帽のスリのおっちゃんは、案の定笹野高史でしたね。

それぞれ抱えているもの半端なく重く、「もはや戦後では」なくない世相を表しています。

見逃したらしいのですが、
国男が「兄は心臓麻痺ではなくヒロポンで死んだのですか!」
と叫ぶシーンはあったようです。

あそこはストーリーのターニングポイントですから作り込まなくてはいけません。

少しでも金を稼ぐため、違法ヒロポンを打ってまで「通し」の仕事を続けた。
貧しさは人の命を容赦なく奪っていく、
そして一部の上層階級のメンツだけで行われるオリンピック、
そのオリンピックをタダではやらせない、
そう国男に思わせた重要なシーンです。

フィクションと言えど、同時を語る重要な小説です。
当時の情景を掘り込んだあとが見られ、奥田ファンとしてはまあ、満足がいきました。

国男をど真ん中において今度は映画化してほしいな。

本書と『サウスバウンド』が角川書店から出ているのがおもしろい。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪応接室、ちょっと不具合が出ています。少々お待ちください≫

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