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June 09, 2014

超伝導を「観る」

いつまで経っても話題の尽きない超伝導です。

「観る」ということ@KEK 2014年6月9日

今回調べられたのは、鉄とヒ素から成る「鉄系超伝導物質」。2008年に東京工業大学の細野 秀雄 教授らによって発見されたもので、鉄を含むにも関わらず超伝導状態を示すことが、物質科学に大きなインパクトを与えた。

マルチプローブで「観る」

では磁性の原因はどこからきているのか?これを調べるために登場するのは中性子。中性子も一粒ずつがスピンを持っているため、物質中の磁場を調べることができる。ただしミュオンが結晶の格子間に入り込んで、ミュオン周辺にある原子からの局所的な磁場の情報を得るのとは対照的に、中性子は物質を構成する全ての原子と相互作用し結晶全体にわたる巨視的な散乱情報を観る。これによって、磁性の原因がやはり鉄原子にあり、その磁気モーメントが一列ごとに交互に並んでいることが分かった(図4左)。またこの時の結晶構造をX線で調べると、歪みが生じていることも明らかになった(図4右)。これらの変化は、低濃度側で見られる磁性状態とも異なっており、今後詳細な研究が進めば、鉄系超伝導発現のしくみの解明が期待される。

この実験を中心的に行ってきたのは、平石 雅俊 KEK物構研博士研究員。2008年に鉄系超伝導体が発見されてすぐにこのテーマに着手した。そして2009年には超伝導電流の流れを調べ、鉄系超伝導は銅酸化物とは異なるしくみで超伝導が起きていると予感させていた。今回の実験には小嶋 健児 准教授、中性子から平賀 晴弘 特任准教授、放射光から山浦 淳一 特任准教授と、KEK物構研の各量子ビームのエキスパートが加わり多角的な測定を行った。鉄系超伝導のしくみそのものはまだ分からない。不透明な箱の中身を探る作業はまだ続いている。

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図4左 中性子で同定された磁気構造
矢印はFe2As2層で鉄イオンが持つ磁気モーメントの向きを示したもの。
図4右 放射光X線で同定された構造変化
構造変化に伴う鉄の原子位置の変化の向きと大きさを模式的に示したもの。

ミクロに見るということが重要なのですね。
超伝導はアマサイも興味アリアリなので研究がどんどん進んでほしいです。


KEKもう少し近ければ見学に行けるのだが。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪応接室、ちょっと不具合が出ています。少々お待ちください≫

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