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February 14, 2015

光でオン・オフ超伝導

光でオン・オフ可能な超伝導スイッチを開発@理研ニュース

概要  自然科学研究機構分子科学研究所(協奏分子システム研究センター)の須田理行助教、山本浩史教授、独立行政法人理化学研究所の加藤礼三主任研究員らの研究グループは、光に応答する有機分子を組み込んだ電界効果トランジスタを作製することで、光の照射によってオン・オフが可能な超伝導スイッチを世界で初めて開発しました。  超伝導物質を用いた電界効果トランジスタは、高速かつ省エネルギーな超伝導エレクトロニクスの基盤技術として期待されており、これまでにも電気的にスイッチ可能な超伝導トランジスタの開発が行われてきましたが、今回の技術は将来的に光で遠隔操作可能な高速スイッチング素子や、超高感度光センサーなどの開発につながる可能性があります。  本成果は、アメリカ科学振興協会(AAAS)が発行する科学雑誌『Science』に2月13日(日本標準時)に掲載される予定です。

研究の背景
 電界効果トランジスタとは、ゲートと呼ばれる電極への電圧入力により回路に流れる電流の大きさを制御するスイッチング素子であり、スマートフォンやコンピュータを始めとする多くの電子機器の基盤技術として用いられています。近年では、より省電力かつ高速に情報を処理できるとされる量子コンピュータなどの実現へ向けて、電気抵抗がゼロである超伝導状態へのスイッチングが可能な超伝導トランジスタの開発が盛んに行われています。
 研究グループはこれまでに、κ-(BEDT-TTF)2Cu[N(CN)2]Br (以下、κ-Br)という有機物質を用いて電界効果トランジスタの開発を進めてきました。2013年には、有機物では世界で初となる超伝導トランジスタの開発に成功しており、柔らかさや軽さなどの元来の利点も相まって、これまで超伝導トランジスタには不利とされていた有機物の可能性が見直されつつありました。

研究の成果
 今回の実験では、このκ-Brを用いた超伝導トランジスタのゲート電極部分を、スピロピランと呼ばれる光に応答して電気的に分極する有機分子からなる薄膜に置き換えた構造を持つ、新たな光駆動型トランジスタを作製しました。図1に示すように、これまでの電界効果トランジスタでは、外部電源を用いてゲート電極へ電圧を印加し、物質に電荷を蓄積させることで電気抵抗を制御していました。今回開発したトランジスタは、紫外光の照射によって有機薄膜を分極させることで物質に電荷を蓄積させ、また一方で、可視光の照射によって分極を消去して電荷を取り除くことが出来る仕組みになっています。

Hikariswitch

図1:従来の電界効果トランジスタ(A)と光駆動型トランジスタ(B)の模式図
従来の電界効果トランジスタ(A)では、外部電源によるゲート電極への電圧の印加によりκ-Brに電荷が蓄積される。今回開発した光駆動型トランジスタ(B)では、外部電源を用いることなく光照射によるスピロピラン薄膜の分極によってκ-Brに電荷が蓄積される。いずれの場合も、蓄積された電荷によりκ-Brの電気抵抗が減少し、超伝導へと転移する。


光でオン・オフできるスイッチ、早くデバイス化できるといいですね。
回路デバイスが革新的に変わると思います。
理論的にはすでに出来ているんでしょうが、実証出来たのがよい一歩です。

『サイエンス』で読めるのが楽しみです。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな【押す】。ご意見ご要望は新掲示板にお書き込みください。家主が確認の上、公開いたします。

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