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January 23, 2019

【訃報】米澤富美子さん

https://www.asahi.com/articles/ASM1P6F02M1PULBJ011.html

米澤富美子先生が亡くなられました。


 慶応大名誉教授で、女性で初めて日本物理学会長を務めた物理学者の米沢富美子(よねざわ・ふみこ)さんが17日、心不全のため死去した。80歳だった。葬儀は親族で行った。後日、お別れの会を開く予定。喪主は長女ルミ子さん。

 日本の女性科学者の草分け的存在で、アモルファス(非結晶物質)研究の第一人者。一般向けのエッセーも多く、社会と科学を結ぶ活動に貢献した。朝日賞の選考委員も務めた。

業績もさることながら、どれほど、女性科学者に勇気を与えたことでしょうか。
理系女性の末席を汚しているアマサイも先生のエッセイにどれだけ激励されたかわかりません。
アモルファスの本も夢中になって読みました。

その先生がもうおられないと思うと寂しくなります。

でも、先生が残してくださった実績はくずれません。
次々と男女問わず、物理学の門をたたくでしょう。

(アマサイも叩いてはいるのですが、応答されず(´・ω・`))

先生の著作をまた読み返したいと思います。

●日経スペシャル 私の履歴書
https://www.bs-tvtokyo.co.jp/rirekisyo/27.html

●猿橋勝子という生き方 (岩波科学ライブラリー)
https://www.amazon.co.jp/dp/4000074970/

●二人で紡いだ物語 (中公文庫) 文庫
https://www.amazon.co.jp/dp/4122054605/

●人物で語る物理入門 (上) 岩波新書 新赤版 (980)
https://www.amazon.co.jp/dp/4004309808/

今からアモルファスに参入するのは無理かしら。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪コメントは応接室にお願いします。≫

November 17, 2018

訃報 ミスター半導体 西澤潤一

西澤潤一先生がお亡くなりになりました。
哀悼の意を表します。
巨星墜つという感があります。
西澤先生の人となりは東北大学のサイトに詳しいです。

・東北ひと語録:西澤潤一
https://www.bureau.tohoku.ac.jp/alumni/hitogoroku/vol_022/index.html
西澤先生は「ミスター半導体」と呼ばれており、大学院3年目の弱冠24歳で、「PINダイオード」を発明しました。発光ダイオード開発の先駆けでもあります。また光通信の研究にも一役かいました。


アマサイが西澤先生を知っているのは、西澤先生のエッセイを読んでいたからです。

・独創は闘いにあり (新潮文庫)
https://www.amazon.co.jp/dp/4101124213/

・私のロマンと科学(中公新書)
https://www.amazon.co.jp//dp/4121009665/

・独創技術の発想法(講談社文庫)
https://www.amazon.co.jp/dp/4061840878/

・「十年先を読む」発想法(講談社文庫)
https://www.amazon.co.jp/dp/4061836803/

先生が亡くなってからか、中古文庫本なのにすごい値段がついてますね。
西澤先生は常に闘ってきた、何とか、主に権威ですね。
出る杭釘は打たれる、という見本のような方です。
でも、なぜ日本では独創が否定されるんでしょうか。横並びでは新しいものはなにも生まれないのに。

東洋経済の脇英世先生が西澤先生の功績を記しています。
「闘う独創研究者」西澤潤一博士が逃した大魚
「ミスター半導体」の功績を振り返る
https://toyokeizai.net/articles/print/245941

光ファイバーの特許出願と特許庁との係争 西澤博士は1962年に東北大学電気通信研究所教授となった。

1964年、光通信用の集束性光ファイバーの特許を出願した。ガラスのファイバーの屈折率を中心で大きくし、周辺に行くにしたがって、徐々に落とすことで、光をガラスのファイバー内部に集束させ閉じ込め、外部への漏洩を防ぎ、通信効率を上げる技術である。

ここで問題になったのが、西澤氏が特許申請専門の弁理士を使わず、全て自分で書類を書き上げたことである。書類不備、書式不備として、何度も却下され返戻の扱いを受けた。やっと特許出願公告が出ると、異議申し立てが出た。拒絶査定ということで、裁判に持ち込み、地裁、高裁で争われることになった。

特許庁との係争は続き、1984年には期限切れとなった。弁理士を使えば、そこまでもつれることはなかったようにも思われるが、あくまで自分の特許の書類は全て自分で書くという、いかにも西澤博士らしいこだわりと思い入れが感じられる。

そののち2009年のノーベル物理学賞は、光ファイバー関連の研究に対して与えられた。具体的にはチャールズ・カオ(高?)のグラス・ファイバーの研究、ウィラード・ボイル、ジョージ・スミスのCCDの発明に対して与えられた。

チャールズ・カオはITT傘下のスタンダード・テレコミュニケーション・ラボラトリーズ(STL)の研究者であった1966年に米国電気電子技術者協会(当時はIEE後にIEEE)のプロシーディング誌に「光周波数における誘電体ファイバー表面導波路」という論文を書いている。これがチャールズ・カオのノーベル賞の主たる授賞理由となった。

この論文の引用文献の先頭にはR.E.コリンの『Field Theory of Guided Waves』という本が載っている。ああ、そこにルーツがあったのだと思った。私も若い大学院生のころ、友人達と読破したことを懐かしく思い出した。

西澤博士は2009年当時、ノーベル賞候補と期待されていたが、惜しくも逸した。特許係争などで海外論文誌への投稿が遅れたこともネックになったのだろう。特許出願自体はチャールズ・カオより2年早かったのだから海外論文誌へ投稿しなかったことが惜しまれる。

2014年の青色発光ダイオードがノーベル物理学賞に輝いた時にも、「高輝度の赤色LED、黄色LED、緑色LEDは東北大学発だったのに」と残念がる声があった。

最近、過去の事柄を検索すると
「最近の若い方にはなじみが薄いかもしれないが、」
と書かれている場合が多く、ああ、アマサイも中高年なんだなあ、と哀しい思いをいたします。

一部で「掛け算の順序」というのが話題になっています。
西澤先生は小学生のとき、
みかん3つとりんご4つを合わせるといくつ?
という問題の意味がわからなかったそうです。
みかんとりんごは違うものだから足すことはできないという考えです。

今の小学校だったら西澤少年は不登校になっていそうですね。

半導体ブーム、また来ないかしら。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪コメントは応接室にお願いします。≫

June 17, 2018

MOTはMOT無くなれ。

ジュンク堂池袋本店から技術経営(MOT;Manegement of Technology)の棚が消えた。正確にいうと、5階の社会科学の階の経営工学に並んでいた技術経営書籍が7階理工学書の生産管理の棚に移ったということである。技術経営の書籍は他の経営学書と同じ領域にあるべきだと思う。というか、本屋さんとして技術経営を冠する書籍が激減したので、ここいらへんでいいか、という判断と思う。もっとも近いと思われる「イノベーション」関連書籍が5階のままなのに。技術経営という言葉は2000年代のパズワードだったのだろうか。まあ、「技術経営」なんて幻で、それを実践している人など誰もいないのだから。MOTという言葉もいっそのこと滅んでほしいと思う。

けんきゅー、がんばっています。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪コメントは応接室にお願いします。≫

April 30, 2018

高校地学について

私より上の年の人は
「高校時代は物理、化学、生物、地学4科目が必修だった。最近の理科教育の軽視は嘆かわしい」
とおっしゃる方がいる。

ちょっと首ひねった。よほどお利口さんな高校なのだろう。
私の高校では地学の専任教員は居なかったし、地学が選択肢ですらなかった。
理科は、
物理Ⅰ、Ⅱ、化学Ⅰ、Ⅱ、生物ⅠⅡ
から適宜選択するようになっていた。
物理への恨み節はだいぶ以前に書いた。
http://page-only-one.cocolog-nifty.com/imotora7/2008/05/post_551a.html
ローマ帝国化する物理帝国
(今読んだら地学についても書いていた)

地震大国である日本は「地学基礎」くらいは必修にすべきだろう。
http://www.daiichi-g.co.jp/shuppan/sidouyouryou/data/40.pdf

私が中学生のころの理科第2分野(生物、地学)は気象予報図が読めるくらいには教えてくれていたと思う。
(あまりに遥か昔だから記憶があいまい)

それなのに高校に進学したら、地学がすっぽり抜けてしまうのは惜しいことこの上ない。

まあ、別に学校で教えなくても大人になって自学自習してもかまわない。
物理、化学はともかくも地学=地球科学のおおよそは勉強してニセ科学に騙されないようにしたいものだ。

●『もういちど読む数研の高校地学』
2014/5/1
数研出版編集部 (編集)
https://www.amazon.co.jp/dp/4410139592/

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●『新しい高校地学の教科書―現代人のための高校理科』
(ブルーバックス) 新書 2006/2/21
杵島 正洋 (著), 松本 直記 (著), 左巻 健男 (著)
https://www.amazon.co.jp/dp/4062575108/

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今日はとね日記にインスパイアされて書いてみました。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪コメントは応接室にお願いします。≫

May 14, 2017

猿橋賞2017

2017年猿橋賞が発表されていました。
千葉大の石原安野さんおめでとうございます。

・女性科学者に明るい未来をの会

・千葉大学ハドロン宇宙国際研究センターHP

・共同通信の報道

第37回 猿橋賞受賞者 石原 安野 氏の研究業績要旨
「アイスキューブ実験による超高エネルギー宇宙線起源の研究」

 石原安野氏は、国際共同ニュートリノ観測装置アイスキューブ(IceCube)を用いて、世界で初めて超高エネルギー宇宙ニュートリノ事象を検出するなど、ニュートリノ天文学において顕著な業績を上げた。  石原氏のアイスキューブによるニュートリノの初検出によって、ニュートリノ天文学のフロンティアは、より高いエネルギー領域、カミオカンデ実験の検出したニュートリノのエネルギーの一億倍以上にまで広がった。このような高エネルギーニュートリノは、宇宙から地球に降り注ぐ超高エネルギー宇宙線の起源に迫ることを可能とする。また、アイスキューブは初検出からの数年間で高エネルギー宇宙ニュートリノのおおよその存在量の測定に成功した。アイスキューブ実験は世界12カ国の約300人の研究者から構成される。石原氏はその柱の一人であり、最初の信号を発見しただけではなく、アイスキューブ実験チーム内で、2010年から超高エネルギーニュートリノ物理ワーキンググループのリーダーを、2012年からは拡散宇宙ニュートリノ物理ワーキンググループのリーダーを務め、宇宙ニュートリノ存在量測定における一連の進展を主導してきた。  石原氏は、その後も、より高いエネルギーを持つ宇宙ニュートリノ探索を精力的に推進し、2016年には、超高エネルギー宇宙線起源として長年有力視されてきた仮説、すなわち、ガンマー線バースト、あるいは活動的銀河核といった遠方宇宙の放射輝度の高い天体が起源である、という説を覆す結果を得るなど、高エネルギー宇宙像にニュートリノの特性を活かした新たな知見を加えている。

おお!ニュートリノならアマサイもほんの少しわかるぞよ!
また物理学で女性が大きな一歩を記した。物理帝國主義者としてはばんばんざいであーる。

アイスキューブのことはよく知らん、これから勉強します。

女性科学者には明るい未来しかないですな。

私もいつの日か、猿橋賞を!(^_^;)。人気blogランキング・自然科学にぷちっとな。【押す】≪コメントは応接室にお願いします。≫

July 24, 2016

博物ふぇすてぃばる

博物ふぇすてぃばる、なる催し物に行ってきました。
http://hakubutufes.com/

Hakubutsufes

理系の聖地、丸の内公園の科学技術館で7/23,24の二日間やっていました。

Hakufesu_kaijou

その名の通り、博物学のいろいろなグッズが展示販売しています。
科学技術館の4エリアでやっていたので、結構大がかりな催しです。

Twitter仲間のうっちーさんが出店しているというので私も見てきたのです。

Ucchy

うっちーさんとその仲間、看板娘たちです。

Goods

細胞拡大図クリアファイルとMaxwell方程式のTシャツをゲットしました。

生物関係が多いようです。
竜骨についてのプレゼンを見ました。

Ryuukotsu

一日いても飽きないですね。
来年も行きたいです。

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July 15, 2016

女性がいなければ技術立国にはなれない。

元エンジニア、現中央大学理工学部教授・竹内健さんのブログです。

IoTはおじさんだけの発想では対応できない(2016-07-12)

こうした目標設定が簡単だった時代では、おじさん、と言うと語弊があるかもしれませんが、男性の同じような経験を積んだエンジニア中心の開発でもさほど問題にならなかったのかもしれません。

ところが、IoTでは先ほど述べたように、技術開発の目標を設定する時にも多様な経験が必要ですし、開発チームのメンバのバックグランドも多様性が必要になります。

端的に言って、現在の大手メーカーのように、理工系の大学院・大学を出た男性ばかりが集まり、新卒入社から何十年も同じような職場に居る男性のエンジニア集団だけでは、対応できなくなっているのではないでしょうか。

パナソニックのショウルームでは、実用化前の最先端の技術を展示して、どれが実際に消費者に受け入れられるのか、調査のためにも展示を使っているようで、これはなかなか良いアプローチだと思いました。

開発陣だけでは将来のニーズがわからないのならば、ショウルームで直接消費者の声を聞けば良い、ということです。

また最近、電機メーカーに限らず、色々な業界で、女性社員が提案した商品やサービスが当たった、と聞くようになりました。

特に女性向けのサービスでは、おじさん中心の経営陣には理解されず、女性の消費者に後押しされることで、ようやく社内で認められるようになった、というわけです。

もう何年も前のことですが、東芝のおじさんが奥さんに「家電の提案書を出さなくてはいけない。女性の目線から何かアイデアはないか」と訊いている場面に遭遇しました。

彼女がなんと言ったのか、わかりませんが、一部女性から意見を吸い上げても製品に反映されることはなかったのでしょう。今の東芝を見れば明らかです。

おじさん天国(地獄ともいう)で何十年も成り立ってきたのだから問題はなかったのでしょう。

20年前くらいから綻びがあったのはあきらかですが。

開発に女性はいなくても商品企画部や営業部には女性はいたでしょうに、彼女らを活用できなかったのはなぜでしょう。

国は女性活躍を政策に上げていますが、民間企業が重い腰を上げれば簡単にできることだと思うのです。

まずはメーカーに女性役員がほとんどいないという状況を解消すべきです。社長をまかせてもいいような人材はいくらでもいるはずです。「ガラスの天井」は早くとっぱらってください。

竹内健さんの意見とはちと方向性がちがっちゃいました//人気ブログランキング(自然科学)に投票してください。【押す】。ご意見ご要望は新掲示板にお書き込みください。家主が確認の上、公開いたします。

July 11, 2016

情報アクセスと可視化マイニング

先週の土曜日、人工知能学会の分科会に行ってきました。

勤め人なので、土曜日にやってくれるのはありがたいです。

第13回インタラクティブ情報アクセスと可視化マイニング

第13回研究会開催要領 ・日時 2016年7月9日(土)13:00 - 16:50 ・場所 東京大学駒場IキャンパスKOMCEE West レクチャホール


1)時系列データの探索的分析を支援する可視化システム:記事と時系列データのアラインメント方式の提案
 ○内藤 峻(関西大学),古田 遼樹(数研出版),松下 光範(関西大学)

本研究の目的は,ユーザの興味や関心に応じて様々なモダリティの情報へのアクセスを繰り返しつつ時系列データを分析するための支援システムの実現である.著者らはこれまでに,新聞記事と地図,統計データを対象に,ユーザが時系列データの経時的変化とその変化の要因を把握できるようにする可視化インタフェースを提案してきた.本稿では,新聞記事と時系列データのアラインメント方式を提案する.この方式をシステムに組み込むことにより,効率的に時系列データと文章を対応付けることができる.さらに,新たに実装したインタフェースの機能について述べる.


2)レビュー閲覧履歴からの価値観モデリングを用いた情報推薦システム
 ○高間 康史,清水 涼人(首都大学東京)

本発表では,ユーザがレビューを評価した履歴に基づきその価値観をモデリングする手法,およびこれを利用した情報推薦システムを提案する.我々は,ユーザの投稿したレビューから価値観に関するユーザモデルを提案しているが,本発表では閲覧レビューからのモデル構築に拡張することで,価値観モデリングの適用範囲を拡大する.ユーザ実験により,提案する推薦システムの有効性を示す.


3)語の分散表現と上位下位関係 ー研究動向と今後への試案ー
 ○鷲尾 光樹(東京大学)

語の分散表現を用いて,与えられた二語が上位下位関係にあるかどうかを推測するタスクがある.本稿では,古典的な共起頻度ベクトルから上位下 位関係を推測するために提案されてきた方法から,近年の主流である,Skip-gramモデルなどのニューラルネットワークから獲得した分散表現を用 いて語のペアの分類を学習する方法にいたるまでの研究動向を概観し,近年の学習について指摘されている問題点などについて考察する.


<<チュートリアル講演>>

●これから始めるディープラーニング
岡本 一志(電気通信大学)


●よく目にするサポートベクトルマシン,ブースティングって?
小野田 崇(青山学院大学)


東大駒場は何年かぶりに行きましたが、古き良き東京の住宅街といった感じで心地よかったです。帰るころには雨も止み、静かな夏を堪能しました。

1)の発表はアマサイの研究にかかわりがありそうですが、途中から聞いたのでよくかわりませんでした。ふーむ、可視化するのが重要なのか。

推薦システムについてはよく知りません。評価する投稿が10件で十分な解析ができると説明され、ビッグデータを扱うアマサイとしてはうらやましい限りです。

3)はコーパス構築に適用できるのかなと思いました。発表している方も試行錯誤中でまだうまくいっているわけではないようです、というのが質疑応答の時間にわかました。

チュートリアルは正にアマサイが知りたかったことです。レジメが現場で配られたのですが、部数が足りずアマサイはもらい損ねました。人気の講演でありました。早くwebに資料をアップしてほしいです。

アマサイもこういうところで発表できるケンキューをしたいものです。

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March 07, 2016

電子立国日本は崩壊か?

「シャープ身売り」に抱いた違和感 銀行に翻弄、結局「当事者能力ゼロ」 
2016年3月7日(月)井上 理

鴻海によるシャープ買収は、それとは次元の違う話として捉えるべきだろう。もはや鴻海の郭台銘会長を信じるしかないが、この先、シャープの雇用がどうなろうと従うしかない。「雇用を守る」としていた郭会長は既に、「40歳以上のリストラ」を匂わせている。子会社となれば、いかようにも好きに料理できる。

 また、郭会長の辣腕によってシャープのブランドが磨かれようとも、それは台中の栄華を象徴するものとなるだろう。それどころか、投資開発が進み、鴻海傘下の有機EL事業が急成長したら、唯一のディスプレイ国産メーカーとなったJDIすら潰され、日本のディスプレイ産業は息の根を止められる可能性すらある。

韓国のサムスン電子が買われたら…

 だがそれも、仕方のないことかもしれない。もはやシャープの経営陣に当事者能力はなかった。

 13人いるシャープ取締役のうち、プロパーの取締役は髙橋社長以下、4人のみ。一方、金融機関系の取締役は7人。中立的な立場は2人。多勢に無勢で、銀行に生殺与奪を握られていた髙橋社長は、特にこの1カ月、「どっちつかずの操り人形と化していた」(関係者)という。

 鴻海案を強行に推したのは、シャープの主力取引銀行で多額の債権を持つみずほ銀行だったとされる。機構は、優先株の放棄など約3500億円の追加支援を主力行に求めていた。対して鴻海は、優先株を買い取り、追加支援は求めないという破格の条件を提示。みずほ銀行は鴻海とも大口の取り引きがあり、関係も深い。シャープを手に入れたい郭会長と利害が一致。みずほがシャープに送り込んだ社外取締役が中心となり、機構案を推す人間を駆逐していった。

 国や機構の関係者は、「シャープは、国益ではなく私益を追う銀行に売られた」「銀行は売国奴だ」と悔しさをにじませる一方、「経営陣を見る限り、守るだけの価値もなかったということだろう」とも漏らす。

 ともあれ、1912年に早川徳次が創業した日本企業は100年以上の歴史に終止符を打ち、外資に飲み込まれる。仮に、韓国のサムスン電子が鴻海に買われたら、韓国人は国中を挙げて嘆くだろう。そうはならないのは、やはりシャープにその価値はないということなのだろうか。

創業から百年持ったのですから、よくやったというべきでしょう。

しかし、電子工学科出身としては、こうもハードウエアメーカーが倒れていく、瀕死状態であるということは嘆ざるおえません。

本社ビルを見ながら、あんな会社に入れたらいいなあ、なんて若いころ思っていたところが次々と消滅していくのですから。

この記事のように日の丸印のディスプレイはなくなってしまうのでしょうか。

もう絶望に近いのかもしれませんが、電子立国日本はいつまでもあってほしいものです。

これからは機械学習、人工知能の時代なのかな。それならアマサイも活躍できるはず。//人気ブログランキングに投票してください。【押す】。ご意見ご要望は新掲示板にお書き込みください。家主が確認の上、公開いたします。

July 13, 2015

ソフトウエアの偉い人、岩田聡

アマサイ、業界には疎いので岩田聡さんのことは知りませんでした。
55歳で先日亡くなったそうです。

追悼:任天堂 岩田聡社長 HAL研究所の天才新入社員と高校2年生の思い出 by 藤本健

当時、岩田さんは東京工業大学の情報工学科を卒業して、この小さな会社に就職していたのですが、高校生の私から見て、とっても不思議な人だと思って見ていました。

 東工大は自分にとって憧れの大学であり(結局、成績が悪くて私は入れませんでしたが……)、その一番行きたかった情報工学科を出たのに、なんで、こんな小さな会社に入ってしまったんだろう……と思っていたからです。ここでは、まさにマイコンクラブの先輩のような感じで、一緒にプログラムを書いていましたが、その優秀さには歯が立たず、悔しい思いばかりしていたのも事実です。

だって、夏休みいっぱいかけて作ったプログラムのバグをたった一晩ソースコードを見ただけで、直してしまい、しかも「2つ入っていた隠しコマンド、削除しておいたからね!」なんて言われてしまうんですから……。そう自分の名前を入力すると、短いフレーズの演奏がされるような仕掛けをしておいたのが、バレちゃったんですよね。

 また、どうやってプログラムすればいいのかずっと悩んでいた割り込み処理も、簡単に作り上げてしまい、もともと3音しか出せなかった自分のプログラムは、岩田さんによる修正で6音出せるものへとグレードアップ。その形で発売となったのです。

 そんな岩田さんを見て、高校2年生の自分は「自分はエンジニアには向いていない、こんな進化の速い世界で技術的についていくのは不可能だ」と悟り、違う世界へと歩んできたんですよね。

 当時は、社会人って岩田さんくらいしか知らなかったし、だからこそ、社会人のエンジニアはみんな岩田さんのような人だと思い込んでいたのですが、後になって気が付きました。岩田さんは天才だったんですよね。

ジョブズやビル・ゲイツを範としなくても日本にもいたんじゃん、ITの巨頭がっ!岩田さんの場合、プログラマとしてだけでなく経営者としても立派だったんですな。

素晴らしいソフトウエア技術者は日本にもいると思いますが、経営マインドが足りないじゃないかと思います。大企業のトップはアホばかりだし。

ベンチャーが生き生きと活躍できることが日本の閉塞感を破る秘訣だと思います。

長いことソフトウエアと自分はそんなに関係ないと思っていたアマサイはアホでした。【押す】。ご意見ご要望は新掲示板にお書き込みください。家主が確認の上、公開いたします。

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